これは神聖なる思考論の系譜に連なる名著である。《『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』高橋政史著が12万部も売れている理由》
天狼院書店店主の三浦でございます。
先日、8月27日に今まさにベストセラーとなっている『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』(かんき出版)の著者である高橋政史さんを天狼院にお招きして、「超方眼ノート塾」を開催しました。
と、言っても、僕は様々な仕事を抱えているので、全てのイベントに参加するわけではございません。うちのスタッフの石坂と天狼院で1ヶ月ほどインターンをしていたこともある、かんき出版の酒泉さんもいたので、僕は必要ないだろうと思い、高橋さんに挨拶したら、早々に抜けようと思っていました。
ところが、でございます。
超満員になった天狼院での高橋さんの言葉に、僕は興味を持ちました。
「この本はもちろん方眼ノートについて書いてあるのですが、言っていることはフレームについてです。様々な用例や考え方が書いてあるのですが、すべて、フレームについて言っています」
ん? 方眼ノートについての話ではない?
「たとえば、周りを見渡してください。ここには多くの本があります」
たしかに、天狼院は書店です。およそ4,500冊の本があります。
「この本が、整然と並んでいるのは、なぜでしょう。なぜ、この用に見やすくなっているのでしょう」
お客様のひとりが、「本棚があるから」と答えます。
その通りです、と高橋さんは言います。
「本棚があるから、整然と並べることができるんですよね。もし、この棚がなければどうでしょう。とてもこれほど多くの本をわかりやすく陳列することなんてできないはずです。この本棚が、フレームなんです」
たしかに、たしかにそうだ、と僕は思います。
もし、フレームがなければ、本当にグッチャグチャになってしまうだろう。
逆に本棚というフレームがあるからこそ、たとえば、この本は天狼院BOXの某様の本棚へ、この本は岩波文庫の棚へと振り分けができて、見やすく整然となります。
これは、もしかして、単なるノートをどう使うという「戦術」的な話ではなく、もっと大きな、ノートを使うことによって、思考を変えるという「戦略」的な話なのかも知れない。
そう思うと、俄然、興味が湧きました。
退散するのを止めて、丸椅子をひとつ引き寄せ、座りました。
真剣に聞くモードに入りました。
日本の最高学府、東大に通う人たちは、方眼ノートを使うと言います。
トップの知能が集まったマッキンゼーやBCGなどの外資系コンサルタントも方眼ノートを使うと言います。
ニーモシネにあるような横長のA4以上のノートを使う。
それを、見出し部分と書き込む部分に分け、さらに書き込む部分に縦に2本線を引き、3つの領域を作る。
たとえばそれを授業に使う場合、その左端の「フレーム」には、板書を書きます。そして、真ん中のフレームにはそれに対する「気づき」を書いて右端のフレームには「要約」を書く。
普通なら、授業で先生が黒板に書いた内容をひたすら写すということで終ってしまうことでしょう。
けれども、最初から、こういう「フレーム」を設けておくことによって、その場で先生が話したことによる「気づき」を書き、のちに「要約」するというように、能動的に授業に参加する「癖」がつきます。
そうした「フレーム」を最初から用意しておくことによって、結論が全く変わってきます。
これはきっと、能力のあるかないかの問題ではない。
単なるスタンス、単なる習慣の問題です。
逆をいえば、単なるスタンスや単なる習慣が、東大生やマッキンゼーのコンサルタントといった、エリートを創りあげているのかも知れません。
要は、「フレーム」を使うというコツを知っているかどうかという問題でしかない。
この考え方があらゆることの基本となります。
たとえば、片づけが出来る人と出来ない人の違いとは、いったい、なんでしょうか。
その物を片づける場所をしっかりと決めているかどうかの違いでしかなく、片づける場所とは結局は「フレーム」なのです。
また、会議という概念も、「フレーム」で考えるとやりやすい。
ホワイトボードを方眼ノートに見立てるならば、まずは上に見出しの部分を作り、書き込む部分を3つに分割します。
そして、見出し部分を2行にして、一番上に今回の会議で何を決めるかを書き込む。高橋さんによると、これは最後にわかりやすいように「?」を最初から書き込んでおくといいといいます。
そうすることによって、この会議で何に到達したいかが明確になります。
たとえば、天狼院で「メディアとしての書店」について、スタッフ全員で会議をするのなら、1行目には、
「8月31日まで月間30万PVに到達するにはどうすればいいか?」
と書き込むでしょう。
見出しの次の行最後にはあらかじめ「!」を書いておくと言います。
つまり、最初の行の疑問に対して、そこに答えが書かれるといい。
3つに分割した下の部分には、左からイシューとでもいうべき議案があって、真ん中に議論の内容があって、最後にアクションが書かれればいいのではないでしょうか。
さきほどの天狼院のメディア化の例でいえば、PVを増やすためには「質を増やす」「量を増やす」という議案があって、それに関しての話し合った内容を真ん中に書き、そして、今日から実際にどうするかのアクションを右に書く。
これらの「フレーム」が埋め尽くされて、最後に「!」の手前に見出しとして結論が提示できれば、会議は決して無駄にはなりません。
また、この「フレーム」の考え方は、天狼院が様々取り組んでいる、イベントにも応用できそうです。
つまり、見出し部分に、このイベントでお客様が得るべきものを明示し、そのための進行をどうすべきかをフレームに沿って考えるというやり方もあるはずです。
たとえば、90分というイベントの時間は、30分ずつに講義・ワークショップ・シェアなど、フレームに分かつことができそうです。
このように、高橋さんの話の講義を聞いてるだけで、次から次へと天狼院に明日から応用できることが生まれてきたのは、まちがいなく、「フレーム」というキーワードがとても有用だからでしょう。
そう考えると、この本の本質が見えてまいります。
この本はノート術や文具術といった、戦術的なスキルの話ではございません。
『地頭力を鍛える』(東洋経済新報社)、『アナロジー思考』(東洋経済新報社)、『イシューよりはじめよ』(英治出版)、『仮説思考』『論点思考』(東洋経済新報社)、『ロジカルシンキング』(東洋経済新報社)などの「思考」の黄金系譜に連なる本なのです。
12万部売れているということには、こういった理由があったのでございました。
もしかして、タイトルを『フレーム思考』にしても通用くらい、徹底して、フレームを使った思考法の利点が書かれている。
ノートの取り方はもとより、片付けや仕事術、時間術、企画術など、フレーム思考が応用可能なあらゆる分野でこの本はあなたの明日に革命を起こすことでしょう。
天狼院書店は全国に先駆けて、この本のエッセンスが凝縮した「方眼ノート」を販売しております。
著者の高橋さんが監修したノートで、フレーム思考に革命をもたらすツールです。
実は、この日のイベントでは20冊用意したのですが、18冊が売れてしまいました。
ぜひ、『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』(かんき出版)と一緒にお買い求めいただき、フレーム思考であなたの明日によい変化をもたらして頂ければと思います。
【通販】『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』(かんき出版)+高橋政史監修方眼ノート「Think Note」特別セット販売
セットで販売してくれとのご要望にお応えして、天狼院書店では本と方眼ノートの通信販売を開始することにいたしました。とくに高橋政史監修方眼ノート「Think Note」は、販売する店舗も限られておりますから、なかなか入手できないかと思います。ぜひ、天狼院通販でお買い求め頂ければと思います。
*送料・手数料として500円ご負担頂きますが、代わりに天狼院にご来店の際にご利用いただけるコーヒーチケット(¥360相当)をおつけします。
『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』(かんき出版)+高橋政史監修方眼ノート「Think Note」特別セット
・『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』(かんき出版) ¥1400+税
・高橋政史監修方眼ノート「Think Note」(Nakabayashi) ¥500+税
・送料・手数料 ¥500
____________________________________合計¥2,552(税込)