「東海オンエア」を絶対に見始めてはいけない理由
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【6月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
課題:村山結実(ライティングゼミGW特講)
「できたわよー。今日はカレーだからはやくいらっしゃい」
この声が聞こえると、決まって胸が高鳴る。
実家を離れて以来、お母さんのこのセリフを聞いていない。
お母さんのカレーが食べたい。
特別なスパイスをつかっているとか、秘伝の味が……では決してないけれど、
カレーと言われて決まって思い出すのがお母さんのあのカレー。
自分で作ってもなぜか再現できない。
でも、最近母親のカレーに匹敵するものを見つけた。
見つけただけではない、どハマりした。
東海オンエアだ。
東海オンエアには、
母親のカレーのような抜群の安心感がある。
もちろん美味しい。
それぞれの具がいい役割をしている。
東海オンエアは食べ物ではない。
無論、飲み物でもない。
東海オンエアは、愛知県岡崎市を拠点として活動する6人組YouTuberだ。
有名な動画は、1500m牛丼や、想像だけでコーラ作ってみた、牛乳を口に含んでヒカキンの動画を見た、など。
今やチャンネル登録者数400万人超の大人気チャンネルである。
東海オンエアには、他のYouTuberとは違ういくつかの特徴がある。
一つ目は、個性の強い6人組であるということ。
全員、変。まともなやつがいないのだ。
口を開けば「?」が浮かぶようなことしか言わない父親、サラリーマンをこなしながら大人気YouTuberの座を守り続けた超人、
全身オレンジ人間……。
変だけど、誰が喋っても面白いし、誰が企画を立てても成立する。誰が欠けても物足りないし、全員での掛け合いが最高だ。
でこぼこな変人が6人集まった先には、なぜか抜群の安定感が存在している。
二つ目は、地方を拠点に活動を続けていること。
メンバーの所属事務所は都心のさらにど真ん中、六本木ヒルズに本社を構えているが、彼らは自分の故郷を離れようとはしない。
彼らの活躍で「愛知県岡崎市」を知った人も少なくはないだろう。
岡崎市観光大使にも任命され、何もない地方都市が若者の観光地へと化した。
たまに動画内でローカルトークが繰り広げられて、視聴者が置いてきぼりを食らうことがあるくらい、彼らは岡崎市を愛している。
チャンネル登録者数が400万人越えようと、テレビ出演をしようと、幼い頃から慣れ親しんだ岡崎でYouTubeを続けるブレなさに
いつでもそこにいてくれる、安心感を感じる。
彼らの動画を知ったきっかけは、大学時代、友達に「これ見なよ」と一本の動画を勧められたことだった。
その時はYouTubeに全然詳しくなく、好きなYouTuberも特にいなかった。
大学生で勉強しなきゃいけないくせに、なぜかものすごく暇で、何もない毎日を送っていた。
暇だから見てやるか、と上から目線でYouTubeを開いた。
そしてその軽い気持ちが、私の生活をがらりと変えた。
特別な高級商品を紹介しているわけではなかった。
明日から使える! 簡単メイク術! を教えているわけでもなかった。
観るだけで英語がペラペラになるわけでもなかった。
なんなら下品でくだらなかった。
でも、なんかよかった。
彼らの全力の動画を観ていくうちに、完全にテレビっ子だった私の1日のYouTube視聴時間が1時間になり、2時間になり、
ついにテレビの出番はなくなって、寝る間も惜しんでYouTubeを観るようになってしまった。
彼らを知らなかった時間を埋めるかのように、動画を観まくった。
上司に怒られた日、家に帰るとYouTubeを開いた。
友達と遊びに行った日、家に帰るとYouTubeを開いた。
熱を出して寝込んでいるとき、隣には東海オンエアがいた。
彼らが、わたしの生活の一部になっていった。
一人暮らしのワンルームには、母親のカレーがない代わりに、東海オンエアというカレーが仲間入りした。
今では毎日21時にYouTubeに張り付いて、その日の動画を観るのが日課だ。
たとえ下品な動画でも、東海オンエアの世界観が目の前に広がると、
毎日、あー、帰ってきたな、とほっとする。
彼らの動画を観ると、家に帰れる。「明日も頑張ろう!」と思える。
YouTubeなんてくだらない。
YouTubeなんか観て、なんのためになるの。
目が悪くなる。
勉強しなさい。
本を読みなさい。
そう言われたこともある。
うん、そのとおり。
非常にくだらない。
品もない。
意味もなければ意義もない。
だから、彼らの動画を生半可な気持ちで観ないほうがいい。
だって、東海オンエアが生活そのものになっちゃうから。
東海オンエアという深い深い沼から抜け出せなくなってしまうから。
あ、ちなみにオススメの動画は、「工藤新一選手権」です。
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