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人の目気にしたっていいじゃん。


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【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:千葉貴大(ライティング・ゼミ夏休み集中コース)
 
 
「あんた今回は続いているのねえ」
 
 
ジム通いも1ヶ月がすぎた頃、母親から言われた。
確かに飽き性の私は大体のことを1ヶ月経たないうちにやめてしまうから、これでもよく続いている方だろう。
学生の頃ダーツが上手くなりたいと思い、授業をサボって何度かダーツに行くも、1ヶ月経たないうちに飽きて辞めてしまった。社会人になってランニングをしようと思いつき、河川敷を走ることを始めるも、疲れるという理由でこちらも1ヶ月経たずにやめてしまった。
特にランニングに関しては、2・3週間ほど続いていたため、これなら継続できそうだと思い、ランニングシューズを購入した矢先のことだった。勿体無いという概念が私にはないのかもしれない。
 
 
ここまで考えた時に、ジム通いはこれまでとは違って続けられそうな気がしているのはなぜだろうという疑問が湧いてきた。
最近流行りの健康ブームに乗っかっているからだろうか。
少し前からプロレスにハマっていた影響だろうか。
それともスーツを着る際にかっこよく見えるからだろうか。
 
 
そこまで考えた時、おそらく日常生活において、自分の何かが変わったことを自然にアピールでき、賞賛を集めやすいからなのではないかと考えるようになった。
私がジムに通うようになったきっかけはおそらく、最近会社の先輩がジムに通い始め、だいぶ体つきががっちりしてきたのを見かけたことだろう。彼とは別段仲がいいというわけではないし、毎日顔を合わす仲でもないが、胸板が厚くなり、腕も太くなっているのをみると素直にすごいと思う。
周りから賞賛の声を浴びているのをみると羨ましいと思う。
 
 
そうか、自分も人から褒められたいのか。
これまでやってきたダーツやマラソンは自分からアピールしたり、運良くそれを周囲に見せるタイミングがないと、人から賞賛の声は得ることができないから続かなかったのか。
ジム通いならば自分からアピールをせずとも、体つきが変わればパッと見で違いがわかるようになる。
 
 

確かに振り返ってみると、逆にこれまで努力することが長期間続いたものは、
 
 
受験勉強と……受験勉強と………受験勉強と…………
 
 
あまりなかった……
 
 
ただやはり受験勉強も、出来なかったことが出来るようになるのが楽しいという感情はありつつ、偏差値で順位が明確になり、賞賛を浴びやすかったからということも努力が続いた理由としてあるように思う。
学校や予備校では「偏差値が絶対じゃないから、それで一喜一憂するなよ」と何度も言われていたが、私は毎回思いっきり一喜一憂していた。それで結果志望していた大学には合格できたのだから、やはり一般論が自分に当てはまるかはきちんと考えるべきで、自分で言うのもなんだが、受験の際は承認欲求の扱い方がうまかったのだろう。
 
 
アメリカの心理学者のマズローが発表した「欲求段階説」では、人間の欲望を5段階で説明している。ピラミッドの土台部分になっている欲求ほど、より生命維持や身の安全を求める生物本来が持つ根源的な欲求、ピラミッドの上にある欲求ほど、自己実現、やりがい、幸福感といった文明や知能を持った人間らしい欲求となっている。
ちなみに承認欲求はこの中の上から2つ目に位置しており、ネットで検索すると「承認欲求が強すぎるあなたへ」「より高次の欲求へと到達するために」と承認欲求はなぜか悪者に書かれていることが多い。
 
 
それがどうした。
これらはあくまで一般論に過ぎない。
私は承認欲求とは馬のようなもので、賞賛という人参を目の前にぶる下げられ、どこまで走ることができるかだと考えている。
一歩間違えるとじゃじゃ馬のごとく乗り手を振り落としてしまうだろう。
育て方を間違えると大きくなりすぎ、走るどころか生きるのにも辛くなるかもしれない。
でも人参をぶら下げる回数にはきちんと制限をかけ、乗馬している自分自身の筋肉も鍛えることで、きちんとコントロールでき、周囲の人たちを振り切って走ってくれるようになるはずだ。
正しく乗りこなすことで、自分だけではみることのできない景色を、他の人より先に見せてくれる。
 
 
ぜひ承認欲求を悪者扱いせず、その自分自身の欲求と向き合ってほしい。
もしかしたら周りの人より一歩先に進むための要素が隠れているかもしれない。
 
 
あぁ、早く細マッチョになりたい。
 
 
 
 
 

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2019-08-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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