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才能とは水である


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:大原亜希(ライティング・ゼミ日曜日コース)
 
 
「これが才能とは、どうしても思えないんですけど」
分かる。分かるよ、その気持ち。
私も最初そうだったから。
「これってどっちかっていうと、私の弱みじゃない?」
むしろ、そう思ってたから。
 
私は今、ある才能診断ツールの結果を元に、クライアントの可能性を引出すお仕事をしている。
冒頭のセリフは、私の元にやってくる8割、いや9割の人が口にする言葉だ。
そもそもツールの名前が、誤解を招くんだよなあ。
そんなことを考えながら、私はクライアントと話を始める。
 
 
才能、とはなんだろうか?
私は、それは水のようなものだと考えている。
誰もが自分の内側に持っているもの。
それでいて目には見えないもの。
 
毎回クライアントにお会いすると思うのだが、本当に皆さん才能をもっている。
話を聞いていると、
「いや、それです! それが才能なんですよ!!!」
と、私は声を強めてお伝えする。
 
才能が無い人にまだ出会ったことが無い。
体内に水分が無い人がいないのと同じぐらい、あり得ない。
 
「私には才能なんてない」
という誤解はいったいどこからやってくるのか。
 
一番大きな要因は、才能は本人にとって、あまりにも当たり前すぎるものである、ということ。
 
フランスにエビアンというミネラルウォ―ターがある。
日本のコンビニでも並んでいるから、知らない人のほうが少ないと思う。
エビアンの湧水は、そこに住む人にとっては至って当たり前の、生活水だった。
どこにでもある、普通の水だった。
 
それをとある侯爵が「この水は良い!」と言ったところから、フランス全土、そして世界中へと広まっていった。
広まる際中に成分の調査なんかがあって、どうやら健康にも良い、美容にも良い、みたいなことが分かって、エビアンの名が広まったのだ。
 
生活水として使われていた当初、この水がそんなに素晴らしい水だなんて誰も知らなかった。
 
才能はこれによく似ている。
当たり前過ぎて、生活の中に溶け込み過ぎて、自分では気づかない。
 
人の感じていることが分かってしまう人がいる。
この人は他の人もきっと分かるはずだ、と思っている。
物事をとことん磨き上げられる人がいる。
この人は、物事は磨くもんだ、そうでしょ? と思っている。
ピンチの時に柔軟に対応できる人がいる。
この人は、え? なんで皆動けないの? 簡単でしょ? と思っている。
 
全部はたから見たら、すっごい才能である。
 
自分が持っている才能を知るためには、いくつかのステップを踏む必要がある。
エビアンの水の素晴らしさに気付いたのは、余所から来た人だった。
つまり、自分とは違う誰かと話す必要がある。
自分が当たり前だと思っていることを、そうではないと気づいている人と話すことが必要だ。
 
エビアンの水の成分調査をしたように、もう少し細かく自分を見る必要がある。
過去の成功体験や、なんだかよく分からないけど出来ちゃっていることについて、もう少し掘り下げて、「なんだか」の部分の成分を知ったほうがいい。
 
成分が分かれば、何に効くのかが分かる。
どんなことに自分の才能を使えるのかが分かる。
 
才能が上手く使えていないという状況は、自分には向いていない誰かの当たり前を取り入れようとして起きる。
和食のだしには日本の軟水の方が向くのに、知らずに硬水であるエビアンを使って失敗して、
「なんでだろう? おっかしいなあ」
と言っているのと、同じである。
 
才能には向いているやり方があるのだ。
その人特有の成功パターンがあって「こういう条件があるとハマる」
というのが存在している。
これは一人一人固有のものなので、成分調査をしないと分からない。
 
正直診断結果を分析しないと、分からないことだらけなのである。
ところが、この才能診断ツールは、残念なことに診断を受けて終わっている人がとっても多いのだ。
 
ぶっちゃけてしまうと、このツールが教えてくれるのは、才能ではなく才能の種なのである。
育てる必要があるのだ。
過去の自分にどんなふうに役立っていたか、才能の活躍に光を当てたりとか。
どんなことがその才能をさらに育てていける肥料なのかを知ったりとか。
 
才能を育てずに、種のまま、袋にいれたままなんてもったいなさすぎる。
3年間、種のまま、もっていた当本人が言うんだから間違いない。
 
私は前職の会社でこのツールを使っていたので、自分の才能の種を見つけたものの、まったく育てずに袋に入れたままだった。
3年間も、だ。
不思議なことに人の才能はよく見えたので、せっせと後輩の才能の種は育てていたが、自分の種にはさっぱり手をつけなかった。
 
「いいなあ皆。エビアンとか、富士の天然水とか、名のつくような才能があってさあ」
と、真剣に羨ましがっていた。
 
自分の才能に気付いてくれるのは、自分じゃない誰かなのだ。
あなたの水、もしかしたらすごいかもしれないですよ、って教えてくれるのは、自分じゃない他の人だ。
 
私はこのツールの専門家と話すことで、自分の才能を知り、少しずつ育てることができた。
自分がずっと弱みだと思っていたことを、どんな風にコントロールすればいいか、どんなふうに強みにしていけるかを知った。
他の人が持っていない、自分だけの才能を知ることで、人生が大きく変わり始めた。
 
もっと早く知りたかった。
自分の弱みで悩んだあの3年間。
きっと全然違う3年間だったと思う。
 
でも、その思いが今の私の仕事に繋がっている。
だから後悔はしていない。
 
才能は誰にでもある。
本当に。
少なくとも、私はあなたに才能があることを知っている。
 
育ててほしい。
一刻も早く。
光りを当て、水をやり、肥料をやって。
愛情をかけた分だけ、育っていくから。
そして私がそうだったように、それはあなたの一生を変えるかもしれない可能性の種だから。
 
 
 
 
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2019-10-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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