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おとなのイヤイヤ期の乗り越え方 -私やめました、変えました-


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:砂口智子(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
丁度一年前、私はおとなの“イヤイヤ期”に突入してしまった。
 
会社に入って約10年。
10年も経てば仕事にも慣れ、左団扇の楽勝モードで働けるかと思っていたが、現実は違った。出来ることが増えた分だけ、仕事の量も責任も増える。
日に日に増えるタスクにげっそりしながら、日々をこなす。
現実って、思った以上に厳しい。そっと息を吐く。
 
そんな状態が続いたある日、私は突然すべてが嫌になってしまった。
仕事にいくのもイヤ! 掃除するのもイヤ! 休日に出かけるのもイヤ!
昨日まで当たり前に出来ていたことが、嫌でいやで仕方ない。
 
私は思った。これはきっと“おとなのイヤイヤ期”なのだ。
パソコンの容量が限界を迎えたとき鳴るエラー音の様に、こなさなければいけないタスクで一杯になった心が「イヤだ! イヤだ!」と私に警告している。
 
パソコンの場合、不要なデータを削除すると、容量に空きがでて再び活動できる。それと同じで私のタスクも不要なものは削除して、ゆとりを作る必要がある。
そうしないと、心がパンクしてしまう。
私は自分の“小さなイヤ”に耳を傾け、嫌なことをやめることにした。
 
自分が嫌なことはやめる!
そう決意はしたが、はじめは具体的に何が“イヤ”なのか自分でも分からなかった。何故なら、イヤイヤ期に突入するまで問題なくこなせていたからだ。
そこで私は、行動の一つひとつを振り返ることにした。
 
はじめに手をつけたのは、生活に関する行動だ。
 
私は湯船につかるのが好きなのに、いつも風呂の前には面倒だな~とぐだぐだ無駄な時間を過ごしていた。風呂に入るシーンを思いだしながら、どのタイミングが一番イヤなのかをたどってみる。
 
お湯をためるのも、身体を洗って湯船につかるのも、全然イヤじゃない。
もしかして、風呂掃除? 風呂掃除が嫌なの? と自分に問いかける。
浴槽を洗っている場面を思いだす。あれ? 別にイヤじゃない。
 
その時、ふと思いだした。浴槽を洗う前、全裸で浴槽の湯が流れ落ちるのを待つ時間、かなり嫌な気分になっていた事に。
 
そんな事がイヤなの? 自分でも些細な事過ぎてびっくりしてしまった。
 
私は実家のルールに則って、一人暮らしの今も入浴の最後に掃除をする。
母曰く、浴室が温かいうちに洗うと汚れが落ちやすいそうだ。
 
なんの疑問もたずに、そのルーティーンを続けていた。
しかし、お湯が抜けるの待つ時間や、掃除の後に少し汗ばむこと、それらが想像以上に私とってストレスだったようだ。
当たり前の後ろに隠れた、小さなちいさなストレスだった。
 
早速風呂掃除の順番を変えた。
入浴後は軽く浴室はシャワーで流し、浴槽は湯を抜いて放置。次の日は浴室・浴槽を洗ってから湯をためる。順番を変えただけなのに、驚くほどスムーズに入浴出来るようになった。入浴までのぐだぐだした気持ちまでなくなった。
 
ただの“ずぼら”じゃなかったんだ……。
自分の“小さなイヤ”に耳を傾けて初めて気がついた。
そして小さなストレスを解消してあげるだけで、こんなに楽なんだ! と嬉しくなった。私はこの調子で、色々と家事のやり方を変えることにした。
 
例えば、洗濯で乾燥機を多用するようになった。
今まで洗濯もの干す作業が嫌いだったけど、乾燥機は縮む・皺になる・色移りすると聞いていたので、機能がついているのにほとんど使っていなかった。
でも思い込みを捨てて使ってみると、まぁ快適! 一部の薄い素材を除外すれば、今まで使わなかったことを後悔した。
 
そして手のつけ辛い、人付き合いの“イヤ”もやめてみることにした。
まずは、付き合いで渋々出ていた飲み会を断るようになった。
 
ただこれは一筋縄ではいかなかった。
理由を聞かれる度に罪悪感。「お前は薄情な奴だ」と責められたこともある。
しかし、本当に心から楽しめないのなら、こころの容量を食うだけだ。
 
なので、飲み会に関しては、自分の“イヤ”をやめるだけではなく、
更に、自分の“スキ”を重ねることにした。
 
断った飲み会の日にはまっすぐ帰らず、自分の好きなこと、例えばカフェに寄ったり、映画のレイトショーにいってみたりと、自分の心地よい時間に変えるようにした。そうすることで「断ってよかった。自分は素敵な時間を選べた」と心から自分の選択を支持できるようになった。
 
こうして、少しずつ心の容量を食うタスクを減らしていった結果、私は無事に“おとなのイヤイヤ期”を乗り越えることが出来た。
 
もし貴方にイヤイヤ期が来たら、落ち込まずに自分の心の“小さなイヤ”に耳を傾けて欲しい。その“小さなイヤ”は笑ってしまう程些細な事だけれど、きっと貴方自身にしか聞こえない、助けてのアラーム。
それを変えるだけで、きっともっと自由で楽しい世界が待っている。
 
 
 
 
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2019-10-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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