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メディアグランプリ

レジで「ありがとう」を言うことで、誰かに助けてもらえるようになりたい。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:柴田和花子(ライティング・ゼミ 秋の集中コース)
 
 
3日坊主どころか、1日坊主で終わってしまうことも多い飽き性の私にも、続いている習慣がひとつだけある。それは「レジでありがとうと言うこと」
私はこれを、自分のお守りだと思って続けている。
 
街で困った人を見かけたとき、躊躇なく声をかける事ができるだろうか。
駅でうずくまっている人がいたとき、ベビーカーを抱えて階段を上がる人がいたとき、痴漢にあっている人がいたとき、海外からの旅行客が道に迷ってたとき、階段から酔っ払いが転がってきたとき、駅のホームから人が落ちたとき、などなど。
大小問わず、人生の中でなんだかんだトラブルに出くわすことは多いのではないか。
また、こんなにあからさまに、自分が声をかけるしかない! という状況でなくても、足の悪そうな人が、電車に乗ってきた。席を変わってあげたいが、ちょっと遠い所に立っている、ここから声かける?微妙……。そんな声をかけにくい出来事に出会うことも多いのではないか。
私は、できたら小さな困りごとから、ちょっとしたパプニングまで、どんなときでも、できる限り人に声をかけられる人間でありたいと思っている。
これは、ボランティア精神といった大層なものではなく、素通りしたあとに「あのとき、声かけた方がよかったのではないか……」という無駄なモヤモヤを抱えてしまうことが嫌なのだ。
あと、できたら、逆に私が困ったときには誰かに助けられたいという気持ちも、かなりある。
 
なぜそんなことを思うのかと言えば、ある出来事がきっかけのひとつとなっている。
私は、会社の近くで行われた献血に参加し、献血車に乗り込み、400㎖の血抜いてオレンジジュースをもらった。献血自体は、何度も経験しており、その日も「今日はお風呂に入れないな」くらいしか考えていなかった。
その後はいつも通り仕事をして帰宅し、自宅の最寄駅まで着き、地下鉄を降りて、地上の出口に出たところで突然調子が悪くなった。献血をなめたらいけなかった。
その場から動けなくなり、ヨロヨロとうずくまる。ジッとしていることしかできない。誰かに助けを求める声を出すこともできず、ただ横を通り過ぎていく人たちの存在を感じながら、この時ほど「東京砂漠……」と、心の中で思ったことはない。
 
このときの「なんで誰も助けてくれなかったのか」という気持ちから、やっぱり困っているときは助けてもらいたい! 少なくとも自分は、なるべく声をかけられるようになろうと思った。
 
そこで、まず「なぜ声をかける事ができないのか」を考えてみた。確かに、電車で席を譲ることひとつとっても、知らない人に声をかけるのは、なかなか心理的ハードルが高い。
まだそんな歳じゃなさそうだけど……微妙な感じ。座りたい?声かける?どうする?とか、
赤ちゃんが急に電車で泣き出した。声かける?どうする?そんな場面も多い。
こういう時に「席変わります?」とか「赤ちゃん泣いちゃいましたねー」とか、躊躇なく声をかけられる人間になりたい。
とにかく、知らない人に声をかけるという、この心理的ハードルを下げる事ができたら、何か変わるのでは! と思い、私は「レジでありがとうと言う」のを初めてみることにした。
スーパーやコンビニ、書店などでレシートを受け取る際に「ありがとうございます」と言ってみる。……あれ? 以外に恥ずかしい。だって他に誰も「ありがとうございます」とか言って無いし!!! そもそも私、誰にでも声かけるようなキャラじゃないし!!!
 
飲食店で、お会計時の「ごちそうさまです」は、それまでも普通に言っていたので、特に抵抗が無かった。しかし、コンビニやスーパーでは、後ろにもお客さんが並んでいることが多いことと、それまで気づかなかったのだが、誰も挨拶をしてない。という事にも改めて気づいてしまったことで、声を出すことが恥ずかしく感じたのだ。「周りで誰もやっていない事をやる」とにかくこの心理的ハードルが高かった。
そこからは反復練習。最初は機械的でも、とにかく「ありがとうございます」を繰り返すことで、今ではすっかり躊躇なく言えるようになった。
 
ちなみに、この挨拶によって店員さんとの心の交流が生まれた。というような美談は、一切無い。本当にただの自己満足である。
地味に何年も続けているが、正直、他の場面で躊躇なく声をかける事ができるようになる!という目標への効果が出ているのかもよく分からない。
あの時、ああ出来たかもしれないな。と一日を終えて反省することも、しょっちゅうある。
それでも今日もレジで「ありがとうございます」と言ってみる。
そして、いつか巡り巡って、誰か私を助けてくれたらいいな。と思っている。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-10-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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