メディアグランプリ

何気ない君の言葉に救われた話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:藤井郁弥(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「僕もやります!」
 
オンラインサロンに没頭した8月の夏の終わり。
メンバーたちとともに熱狂をつくりたくて生みだしたかった。自分もまたその熱狂の渦の中心で盛り上がる瞬間をみたいと思ったのだ。
 
全く何をするのかもわからないまま、「何か」をしたくて手をあげた。
 
イベント会場は福岡。自分はまだ一度も足を踏み入れたことのない未開の地で、イベントの運営、企画、立案を約2ヶ月間運営メンバーとともに考えてきた。
 
 
オンラインサロンは義務ではない。
自分が興味を持ったら気軽に楽しめたり、プロジェクトに参加できるのが強みである。
 
だからこそ、日常では経験することのできないことも手をあげることによって経験を積むことができる。そして手をあげるからこそ、責任も伴うのだがそれができたときの達成感は感慨深い。
 
 
どのようなコンセプトで、イベントに参加をしたサロン外の人が興味を持ってくれるのかを考え、入会してくれるのかを運営のメンバーたちと一緒につくっていく。
 
自分もまた、できる事を考えて何もないところから何かを生みだすことの一部を担いたいと思っていた。しかし、今までやったこともない、顧客管理や見知らぬ土地の観光スケジュールの予定を立てることは、実際に行った人でしかわからない状況で苦戦を強いられる。
 
「自分の判断で参加者に迷惑をかけるわけにはいかない……」
 
実際にまだ起こってもいない状況なのにずっと不安が付き纏っていた。
 
それだけでなく、メンバーたちのアイデアや企画が想像以上に良く、その中に自分が居なくてもいいというネガティブな思考が出てくる。
「自分はこの運営メンバーに居なくてもいいのではないか……」と何度も思ってしまっていた。
slackのやりとりも投げやりになって、何も考えず、適当に返していた自分がいた。
 
それだけではない。
 
タイミングの悪いことに、悪友からの電話があり、オンラインサロンについての話をした。
「お金を払って働いて、ボランティア活動のようなことして、心が擦り切れないのか……」
 
オンラインサロンを知らない人からみると、異常な光景であり、仕方のないことだと思われる。
 
「お金を稼いでいるわけでもない、信頼を稼いでるんだ……」と言いたかったのだが、言えなかった。
 
気持ちが沈んだまま、その日は、ふて寝をした。
 
目が覚めると、お昼をまわっていた。昨日言われてことが悔しくて泣き寝入りをして、モヤモヤした気持ちが頭の中をぐるぐる回っていたときに、
 
電話がかかってきた。
 
ジャスミンからだった。花の名前ではない運営メンバーの一人だ。
 
どうやら、slackでのやりとりをみて違和感を感じたらしく、心配をして連絡をくれたそうだ。彼女とはオンラインサロンの初期からのメンバーであり、同じサロン内であるプロジェクトを同時進行で進めるほど、仕事のできるバリキャリ女子であり、年下ながらいつも圧倒されていた。
 
「まだまだできるよ。気が弱くなりそうなら連絡して……」
 
彼女にとって何気ない「言葉」だったかもしれないが、不思議とその「言葉」が支えとなり、自分の中にあった不安な気持ちを一気に払拭してくれた。
 
「なんだ、卑下していただけでメンバーたちは自分のことをみていたんだな……」
 
彼女の「言葉」に支えられたおかげで、当日のイベントは大成功した。
 
「言葉」は簡単に人を傷つけてしまう恐れのあるものでもあるが、同時にたったひとことで誰かを救うチカラになるものもある。
 
「言葉」を知ることは、数多くの人を救えるものだと考える。
 
今、自分はライティングを通じて誰かを支え、救うスキルを得ようとしている。彼女が言った何気ないひとことが、自分を変えてくれたのだ。
 
この先、何があろうともポジティブな「言葉」をずっと創造して、
 
様々な情報媒体から発信をして他人の頭の中に残る「言葉」をつくり続ける。
 
再び、彼女と会ったとき
 
「君の言葉が自分を救ってくれたんだ。そして、言葉とテキストを使うことが大好きになったよ……」
 
と本人に感謝の「言葉」を伝えたい。
 
 
 

***
 
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2019-10-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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