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書くことがない? それは素晴らしい!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:赤木 広紀(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「うーん、今週の記事、何を書こう……」
 
天狼院ライティングゼミを受講して半年が経つ。
1回のコースは4ヶ月なので、現在は2期目、つまりは再受講だ。
 
ライティングゼミを受講すると、毎週、記事を投稿する権利がもらえる。
2000文字前後の記事を書いて、締め切りまでに投稿する。
投稿するとスタッフからフィードバックをもらえる。
 
最初のコースを受講したときは、全16回連続で投稿することができた。
再受講となる今回も8回連続で出せている。
 
ここまで書き続けたら、習慣になるんじゃないかって?
 
いや、まったくそんな気配がない。1ミリもない。
毎週毎週、締め切りとの格闘だ。
 
今週は描けるだろうか? と原稿を落とさないかどうか心配で胃が痛む、週刊連載の漫画家さんの気持ちがちょっとだけ分かった気がする。
 
書く前はいつも不安だ。
 
「いい文章が書けるだろうか?」
「わかりやすい文章が書けるだろうか?」
「今回は掲載してもらえるだろうか?」
 
色んな声が頭の中によぎる。
この声に、自信をもってYesと答えられない自分がいる。
 
それでも書き始める。すると書ける。
 
方法論は大事だ。
まったくどう書いたらいいかわからないでは、話にならない。
 
だが、いくら方法論を頭に詰め込んだところで、残念ながら「書ける!」という自信にはつながらない。そのことが痛いほどわかった。
 
だからといって、自信がないから書けないわけではない。
 
最初から伝えたいメッセージがあるときは、比較的スラスラ書ける。
 
とはいえ、毎回毎回、そんなメッセージが簡単に浮かんでくるわけでもない。
書き続けていると、ネタもストックも枯渇する。
 
でも、実はこうなった瞬間がチャンスなんだと、今ならわかる。
 
ネタがつきたときこそ、もう一段、深いところに潜るチャンスだと。
普段、意識していない想いにアクセスするチャンスだと。
 
昔、勤めていた会社で営業をしていたときのこと。
今月の目標達成のめどが立ち、さらに見込み客もできると、それは来月の売上に回そうとしていた。営業マンあるある話だ。
 
それを上司から指摘された。
 
「赤木君、確かにそうしたい気持ちもわかる。今月の目標は達成できたし、来月はまたゼロからスタートだから、来月分に回せばラクになると思うだろう」
 
「でも、そうじゃないんだ。あえて全部今月の売上にして、来月をゼロからスタートすると、違うんだよ」
 
上司も経験から言っているので、なぜ違うのか納得いくような説明を受けた記憶はない。
 
だが、今ならわかる。
 
あえてゼロからスタートしたときこそ、自分の持っている力がフルに発揮されるということを。
 
そして、ゼロからでもできるんだという自分への信頼が高まるということを。
 
そのことを上司は経験から教えようとしてくれていたのだろう。
 
もちろん、ゼロからスタートするのは怖い。
だから、上司の言うことは分かっていてもなかなかその通りすることはできなかった。
 
でも、不思議と来月の見込みをゼロにしたときのほうが、翌月の目標を達成できたことを今でも覚えている。
 
「来週は投稿できるだろうか?」
 
こう考えると、毎回、胃が痛む。
頭は不安で不安で仕方がない。
 
でも、なぜかそんなときのほうが、思いがけない文章が書けたりするのだ。
 
子供が小学校に入学するとき、親は「友達ができるかしら?」「勉強についていけるだろうか?」と心配するかもしれない。
 
でも、当の本人は、案外何ともなく、友達と遊び、勉強も楽しく取り組んでいたりする。
親の心配のほとんどが取り越し苦労であるかのように。
 
これからも、毎回毎回、「書けるだろうか?」という不安が湧いてくるだろう。
おそらく、何年投稿し続けたとしても、自信はつかないだろう。
 
でも、それでいい。
いや、それがいい。
 
能力を開発するというのは、今持っている力をただ使うことではない。
普段は使えていない、いわば封印された力を表に出すことだ。
 
そして、封印されていた力が解放されるのは、追い込まれたときと相場は決まっている。
そう、ヒーローの必殺技と同じ。
ウルトラマンのスペシウム光線や仮面ライダーのライダーキックが必殺技なのは、強敵に追い詰められるからだ。
 
火事場のクソ力ではないが、追い詰められたときにこそ、眠っている力が発揮される。
潜在能力を開発するというのは、きっとそういうことなんだろう。
 
だから、これからも毎回、不安を感じながら、「どうしよう、書けるかな……」と胃が痛む思いをしながら書いていこう。
 
だって、天狼院ライティングゼミを受けた目的は、封印されていた書く力を解き放つためなんだから。
 
 
 
 
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2019-10-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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