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メディアグランプリ

他力から自力へ、そして、逓増へ……


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:鵜木 重幸(ライティング・ゼミ 日曜コース)
 
 
「ちょっと相談があるんですが、良いですか?」
 
若手社員から声を掛けられた。 曇った顔をして、ちょっと元気がない。
こっちは忙しく、後にして欲しかったが、顔を見ればかなり深刻そうだ。
「これはちょっとヤバそうだな……」
 
私は会議室予約システムを立ち上げ、急いで空いている部屋を検索した。
「良かった、空いてる部屋がある……」
 
「ちょっと、会議室にでもいこうか……」
自販機で缶コーヒーを2つ購入し、彼を空き部屋へ案内した。
 
「でっ、どうかしたの?」
あえて元気に聞いてみた。
 
「もう今の仕事は耐えられません。 今の仕事はやりたい事とは違うんです。 こんな事をするためにこの会社に入ってんじゃない……」
結構、思い詰めていたようだ。 目が怖い……。
 
「ん〜、そうだったんだ」
やっぱり暗い相談だったか……、と私。
 
「もう会社を辞めようと思っています。 でも、上司に切り出す勇気がないんです。
転職も考えましたが、不安の方が先に立ち、飛び出す勇気もありません。
そんな自分が嫌になり、毎日会社へ行くのがしんどいです。
このままだと、ノイローゼになりそうだ……」
 
「まぁまぁ、そんなに自分を責めないで……」
 
50歳を超えたくらいからであろうか……
20歳台、30歳台前半の若手から相談を受ける事が多くなってきた。
年齢を重ねると、いろいろな困難を乗り越えてきた、すごい人、と見えるのだろうか?
それとも、特に出世して無い私は、同じ目線で話しやすい&同世代特有の恥ずかしさもない、という理由で選ばれているのだろうか?
 
まぁ、そんな事はどうでも良い。 いずれにしろ、頼ってもらう事は有り難い事である。
こちらも全力でお答えするよう心掛けている。
 
私は悩みを持つ事自体は、悪い事とは考えていない。
夢や目標があるからこそ、悩みが発生するのである。
何の目的も無しに、ボーッと生きている人に悩みなど存在しない。
相談に来た若手も、自分のやりたい仕事、と言う明確な夢・目標があるからこその悩みであった。
 
多くの人々の様々な相談を受けていると、夢・目標には2種類ある事がわかってきた。
 
一つ目は、他人が環境を与えてくれる事で叶う夢・目標。
サラリーマンであれば、希望部署への異動、昇格などがそれに当たる。
エンジニアであれば、自分がやりたい研究テーマなどがこの部類に入るだろう。
いくら自分が希望を出しても、どんなにアピールしても、その時の決裁者がOKを出さなければ希望が通らない、「他力の理想」。
 
二つ目は、自分で切り開いて実現させる夢・目標。
プロサッカー選手、キングカズこと三浦知良選手がプロになる事を目指し、高校を中退しブラジルに渡った事例はこの部類に入るだろう。
スポーツ選手であれ、学術、芸術の分野であれ、自ら門戸を叩き、憧れの世界へ飛び込み夢・目標を実現させる人がそれに当たる。
自ら手段を選んでいるので、一つがダメでも次の手段を考え、実現するまで変更する。
本人が諦めない限り、夢・目標が叶うまで手段が尽きる事はない、「自力の理想」。
 
どちらが良い、悪いというものではない。
なりたい自分を明確にし、それに向かっている姿は、両者とも素晴らしい。
 
ただ、いろいろと相談を受ける中で、「自力の理想」に比べ「他力の理想」の方が、挫折する人、心が折れて悩んでしまう人が多いように感じる。
原因は、自分で運命をコントロールできない、他人の決断に左右されていることにあるのではないか?
一つくらいは自分で切り開く夢・目標を持った方が、楽しい人生を送れるのではないかと思う。
 
自分で切り開く夢・目標は、カーナビに目的地を設定したようなものである。
まずは、目標へ向かい最短と思われるルートで突き進む。
道の途中では、想定外の事が起きることもある。
その時は、リルートして別の道を選ぶ、到達への手段を変える。
目的地に到着するまで、何度でもこれを繰り返す。
本人さえ諦めなければ、時間差こそあれ、目的地には必ず到達する。
 
自分の志次第でどんどんチャレンジして行けるのが、「自力の理想」だ。
自分で動いた結論だからこそ、その結果は自責以外の何者でも無い。
自責を認識すればこそ、次の対策を真剣に考え、実行する。
そこには、「逓増する」上昇スパイラルしか有り得ない。
 
自分自身で実践してみて、この事には、嬉しいおまけがあることも分かった。
自らが挑戦していれば、何故か同じ様に挑戦している人たちが目につく様になる。
チャレンジしている姿は、生き生きとして、目が輝いている。
エネルギッシュでこちらも元気になり、益々やる気が湧いてくる。
 
全ての人が、それぞれの立場で、自ら切り開く「自力の理想」をもてば、
一人一人が輝く世の中になるのでは……
 
相談に来た若手に、そんな話をした。
直面する現実は何も変わってないが、ほんの少し、光が刺したのだろうか……
元気を取り戻しているのが、表情から分かった。
話す声が明るくなっていた。
 
次は、「自力の理想」を見つけ、そのチャレンジの相談に来て欲しいなぁ……
でもそんな相談は、同世代とするんでしょうね。(笑)
 
 
 
 
***
 
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2019-10-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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