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雑用のススメ

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:P-chan(ライティング・ゼミ秋の9日間集中コース)
 
 
どの会社にも新入社員が担当する仕事ってあると思う。
僕の会社もある。定例会議の報告資料、シュレッダー屑の廃棄、飲み会の幹事などなど。いわゆる雑用と呼ばれているものだ。
 
僕も新入社員時代には、数々の雑用をこなした。
たとえば飲み会幹事だ。
 
新入社員として歓迎会を開いてもらった僕は、その場で飲み会幹事に就任した。いきなりだったので驚いたが、そこでバトンを渡すのが職場の伝統らしい。
学生時代に幹事は経験しているとはいえ、会社の幹事となるとちょっと違う。これまでの先輩後輩という人間関係から、上司部下という新しい人間関係になる。それだけではない。難しい顔したお偉いさんや給湯室のお局様など、考えると気持ちが重たくなる。
 
僕の他にもう一人新入社員がいるのに、なぜ僕なんだ。
 
面倒くさい。
正直そう思ったが、初っ端から断るわけにもいかない。ましてや新入社員だ。渋々ながら、飲み会の幹事を引き受けることにした。
 
どうせやるなら、この堅苦しい空気を変えてやる
 
新入社員からしてみたら、会社の空気は今までに経験したことのないもの。
どうせやるならノミニケーションを通して、新入社員なりに雰囲気を良くしようと、飲み会幹事に全力投球することにした。
 
思いつく限り工夫した。
 
まずはお店選び。
お店選びには徹底的にこだわった。学生とは違う年齢層にあわせた料理をネットで探しまくり、時に下見も行った。テーブルより掘りごたつの方が、席の移動がしやすいかと思い、徹底的に調査してみた。毎回新鮮さを出すために、2度同じお店をを使うことはしなかった。
 
会費は安い方がうれしいはずだ。
値切り交渉も一生懸命やった。当時は今よりは景気が良く、大人数の予約も手伝って、応じてくれるお店も多かった。
 
案内メールも変えた。
ただただメールしたのではつまらない。最近のトピックと飲み会の目的を結び付け、小ネタを入れるようにした。
 
他にもある。
Excelがまったくできなかった僕は、精算表にめちゃくちゃ関数を使いこんでみた。
まぁこれは、手でやった方が早いところも無理やり関数を使ったので、工夫ではないかもしれないが。
 
すると変化が出てきた。
Excelにめちゃくちゃ詳しくなったのはもちろんだが、人事異動で部に元気な若手が少しずつ増え始めた。人事異動なので幹事の成果ではないけれど、元気な若手が増えたことで、部の雰囲気は大きく変わった。自発的に動いていたためか、直接的な結果でなくても、最初思い描いていた雰囲気に少しずつ近づいていっていたのがうれしかった。
 
それから10年以上が経過した。
さすがにもう幹事業務は卒業した。
 
経験者の立場から、後輩の幹事を見ていると、幹事の仕事の奥深さに驚く。
 
飲み会幹事の仕事と言えば、
・会の目的(歓迎会、送別会、忘年会)を決める
・主賓とキーマンのスケジュール調整
・日時の決定
・場所(お店)の確保
・費用の決定
・案内を関係者に通知
・出欠確認
・当日の進行
・事後報告
 
よく考えてみてほしい。
これらをするのは飲み会に限った話ではない。たとえば、会議を主催するときにやるべきことと同じだ。雑用だと思っていた飲み会幹事には、仕事のエッセンスがゴロゴロつまっていたのだ。
幹事として、主賓やキーマンと調整するものだから、顔も売れる。主賓からは感謝もされる。その後の仕事もスムーズになる。数ある雑用の中、これほど感謝の言葉をもらえる雑用も珍しい。
 
若手の雑用と思っていた飲み会幹事。
新入社員の僕には全く気がつかなかった。
でも10年以上たって振り返ってみると、実は僕をひと回りもふた回りも大きくしてくれた仕事だった。
 
意味のない仕事なんかない。
どんな仕事でも、一生懸命やれば成果や成長がついてくる。
 
だとすれば、気に入らない仕事かもしれないが、任された仕事は全力で取り組んで、自分色を出したい。いや、自分色が出るまで突き詰めてみたい。
 
 
 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-10-18 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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