fbpx
メディアグランプリ

くるくる作文は文章を書く力を強化する


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:大矢亮一(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「次はくるくる作文をやろう!」
週末、泊まりがけで甥っ子のところへ遊びに行った。甥っ子はゲームが大好きで、同じゲーム好きのおじさん(つまり私)とはうまが合う。
その甥っ子と色々なゲームをしている時に提案されたのが、あまり聞き馴染みのないくるくる作文という遊びだった。
 
甥っ子の通っている学習塾のようなところで採用されている文章を書くための訓練の一つのようなのだが、これが意外と面白く、そして、文章を書く力を高めたいと思っている人にとっては非常に有効な手法なのではないかと感じたので、是非皆さんにもお話ししておきたい。
まず、先生が参加人数分の『キーワード』を用意する。学習塾では三人一組で行うらしいが、その場合なら用意するキーワードは三つ。
例えば、『宿題』『カレーライス』『やさしさ』と言った具合だ。
参加する三人はスタートの合図とともに、制限時間内にこの三つのキーワードのどれかを使って文章の最初の一文を作成する。基本的に、どのキーワードを選んでも良い。
時間が来たら、第一文を書いた紙を隣の人へ送る。すると、各自別の誰かが最初の一文を書いた紙を手にすることになる。次のスタートの合図で、各自前の人の文章の続きを書く。その際、最初に提示されたキーワードの中で、前の人が使わずに残ったキーワードを使って文章を作成する。
これをもう一回繰り返す。最後の回は前の二人の書いた文章の内容を完成させることを意識して書き上げる。
終了すると、最初に提示された三つのキーワードが使われた文章が三つ出来上がる。
この出来上がった文章を発表し合うのだが、これが実に面白い。
自分が書き出しをした文章が、思いもよらない結末を迎えていたり、自分が考えた話のオチが、みんなを楽しませたり出来ると、なんとも言えない満足感が得られる。
今回例として設定した三つのキーワードを使うと以下のような具合になる。
まず、最初に一人がキーワードの中から『カレーライス』を選び、最初の一文を書く
「お家に帰ったら、良い匂いがした。今日はあなたの好物よとお母さんが言った。やった!  今日の晩ごはんは僕の大好きなカレーライスだ」
一人当たりの制限時間を二分くらいに設定すると、だいたい一文がこの程度の分量になる。
二分経ったら、次の人がこの文章の続きを書く。この際、他に使われていない残りの二つのキーワードの中から一つは必ず使うと良い。
「しかし、大好きなカレーライスを食べるためには、今日の宿題を終わらせなければ。ヤバイ、晩ご飯の時間まで後三十分しかない。どうしよう!?」
二人目は『宿題』というキーワードを使用した。
続く三人目は残りの『やさしさ』というキーワードを使って、前の二人の書いた文章をうまく完結させなければならない。
ここでは、カレーライスという目標が設定され、それを食べるためには宿題という乗り越えなければならない困難が立ちはだかる。文章を完結させるためにはこの問題を解決し、カレーライスを食べるという目的が達成されなければならない。
さて、あなたなら最後に残った『やさしさ』というキーワードを使って、どのように文章を完結させるだろうか。
「宿題は三十分経っても終わらせることができなかった。涙目の僕の前にカレーライスが運ばれてきた。宿題を時間通りに終わらせようとした僕の努力をお母さんが認めてくれた、お母さんのやさしさを感じた」
二分しかない持ち時間で内容を考える時間はない。スタートしたらすぐに文章を書き始めて、即興で文章を書き続ける。すると自分でも思いがけない言葉浮かんできて、予想だにしない展開を書くことができたりする。もちろん、なかなか言葉が出てこず、苦しい時もあるが、何度かやっているうちに文章を考えるのが楽しくなってくる。
小学生の作文能力を高める訓練方法だが、文章を書く力をつけたいと思っている大人にも有効な手法だと感じた。
慣れてきたら、最初の一人目を担当することになった文章では、立ち上がりとして起承転結で言えば起と承や、序破急でいえば序に当たるお話の最初の設定を意識し、続く二人目の担当ブロックでは文章を面白く展開することを考え、転や破といった文章を意識すると俄然面白くなる。三人目の役割はもちろん文章を完結させることなので、結や急を意識し上手く物語上の問題を解決することを意識できれば、より完成度の高い文章が作成できる。
人数を増やすことで場面の転換が増え、より複雑で面白い文章になるかもしれない。
いつも甥っ子とはテレビゲームで遊んでばかりだったが、こんな面白い、ゲーム感覚でできる文章書きの訓練方法に出会えるとは思わなかった。そして何よりも驚かされたのは、子供発想力は無限大だということ。自分の思いついた書き出しに、ビックリするような展開や結末を書いて返してこられると、本当にワクワクさせられる!
しばらくはこの遊びにハマってしまいそうだ。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜《11/10(日)までの早期特典あり!》


 

天狼院書店「東京天狼院」 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F 東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」 〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN 〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


2019-11-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事