メディアグランプリ

ダイエットに必要なのは、実は紙とペンです。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:中崎潤(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
ついにメタボに引っかかってしまった。お腹周りが1センチだけオーバーしてしまったのだ。1センチ。たいしたことのない数字だが、オーバーしてしまったものはしょうがない。どうってことない気がするが、減らさないと会社から呼び出される。健康についての面談が行われる。面談・面接、面倒くさい。
面倒くさいことが何よりも嫌いなら、この数字を減らすしかない。満を持してダイエットにチャレンジだ!
期限は6ヶ月。次の健康診断に引っかからないようにするのが目標だ。
 
ダイエットなら筋トレが王道ですね。もともとプロレスが好きな私。運動自体は苦手だが、筋トレなら悪くない気がする。
でも、ジムに行くのかったるいし、お金もかけたくないので、自宅で筋トレやるしかねぇ!
さっそく書店で自宅でもできる筋トレの本を買ってくる。これをテキストにしよう。
 
1日目。
テキストを読んだだけで終わる。読んだだけでお腹いっぱいになる。
 
2日目。
仕事が忙しい。風呂に入ったら、もう寝るだけの生活。筋トレする気にもならない。
 
3日目。
昨日の仕事がハードだったのか。疲労感が半端ない。筋トレの字が一瞬だけ浮かぶが、結局は消え失せる。
 
ちょっと待て! 三日坊主にすらなってないではないか!?
ダイエットに挫折どころではない。スタートすら切れていないのだ。
ため息とともに出てくるのは「なぜスタートすら切れないんだろう?」という思い。
なんとなくイメージしていたのは、筋トレはハードそうだとか、効果が出るには何日かかるのか? そんな肉体のことがらばかりだった。
実際は、いつ筋トレをやるのかが最重要な問題に思えた。仕事でグタグタに疲れたあとは無理そうだ。休日は? わざわざ休みに筋トレするのもなぁ……。休日は休みたい。
そんな思いでダラダラ過ごしていると、ふと自分の仕事ぶりもダラダラしていることに気づいた。
「バリバリ効率化してやるぜ!!」とまでは、やる気は出ないものの、自分の仕事のスケジュールを洗い出してみる。もちろん、そんなことは以前からやっていたつもりだった。
 
頭の中でなら。
 
今回は頭の中から飛び出して、実際に手帳に書いてみた。
1時間ごとにマス目を区切り、そのマス目に、どんな仕事をしているのかを書き出してみる。
 
そこで見えてきたのは、自分が思っていた以上にダラダラしている仕事ぶりだった。サボったりしているのではない。ひとつのタスクが終わる前に、別のタスクに移ったり、急に入ってきたメールに気を取られたり。あちらこちらでバタバタしているうちに予定の半分も処理できずに1日が終わってしまう。月末にヒイヒイ言いながら、無理やり終わらせる。そんな結果がわかってしまったのだ。
 
自分のポンコツぶりにげんなりしつつも、ひとつのことに気づいた。
これは仕事だけでなく、生活面でも同じことが言えるのではないか?
 
自分の生活面も洗い出してみる。ささっとラフに書かれた生活リズムを見つめてみる。
起きたらツイッターとか、帰ったらゴロゴロとか。そんなんばっか。これじゃ筋トレどころじゃない。
紙に書いてみて初めて、自分の実態に気づかされた。
 
仕事でも、生活でも、もうちょいなんとかできそうな気がする。雑音に気を取られていなければ、普通にこなせることばかり。
それなら、どこかに時間は作れるんじゃないんだろうか?
じっと手帳とにらめっこ。新しいページに理想のスケジュールを書き出す。すると――
「あった! あったぞ!」
見えてきたのは、筋トレする時間帯が確実にあることだった。私の場合、それは朝の30分。
 
実はここまででダイエットの残り期限は3ヶ月。どうなるかわからないが、とにかく残りの期限で筋トレにチャレンジしてみよう!!
 
朝の30分でトレーニング。その後はすかさず、手帳に「筋トレ」とチェックを入れる、ちゃんとやってる感じがして楽しい。自分で決めたスケジュール通りに鍛えていることがうれしいのだ。
チェックの数が増えるたびに「お! 俺って意外と頑張ってるじゃん!!」と、自分を褒めたくなってくる。これは予想していない効果だった。
 
そう、ダイエットというと面倒なカロリー計算とか、運動量とかが気になってくる。だが、私はあえて言いたい。「ダイエットはスケジュール管理なのだ!」
 
ダイエットで新しい体になる。それは、新しいライフスタイルになるということだ。新しいライフスタイルに沿ったスケジュールが必要。むしろ、新しいスケジュールが新しいライフスタイルを呼び、新しいライフスタイルが新しい体を生む。そういう作りじゃないだろうか?
 
ダイエットをするためにスケジュールを管理する。筋トレで上腕が横にふくらんでくるころになると、ダイエットが面白くなってくる。もっとやりたくなる。もっとトレーニング時間を捻出したくなる。もっと自分の仕事や生活を改善したくなる。運動だけでなく効果的な食事にも気になってくる。
こうなってくると自分でも、以前とは変わってきたことが意識できる。新しいライフスタイルが確立していく過程にワクワクする。
 
ダイエットに悩んでいる人たちは大勢いることだろう。私は筋トレにチャレンジしたが、どんなダイエット方法でもやらなければ、やせられない。
やせる方法を探すのではなく、やせる行動を起こすためのスケジュール管理。ダイエットに苦戦する人、これから始めようと考えている人に、ぜひともおすすめしたい。
必要なのは、紙とペンだけだ!
 
ちなみに、プロレスラーにはなっていませんが、健康診断はクリアできました。
 
 
 
 
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2019-11-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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