メディアグランプリ

KUMONはアレと似ている


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
 
記事:赤木 広紀(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
「そういえば、KUMONって、アレと似ているな~」
 
小学生の頃、公文式の教室で算数を習っていたことがある。
 
将棋の羽生善治さんや能楽師の野村萬斎さんが出ていたCMを見たことがある人もいるだろう。「KUMON」の看板がかかっている家が近所にあるという人も多いかもしれない。
 
そう、あの公文式。
 
計算問題が書かれた用紙に答えを書き、間違えたら解きなおし、100点を取ったら、ちょっと難しい計算問題が先生から渡される。
 
ご存知かもしれないが、公文式の教材は、一般的な塾で学ぶのとは違う特徴がある。
 
普通、塾は学校での勉強の少し先を学ぶことが多い。
難関校合格を目指す進学塾であったとしても、基本的には上の学校に行くための勉強を教えるのであって、小学生に高校や大学で学ぶような数学を教える塾はない。
 
だが、公文式は違う。
小学校3年生だから、3年生が学ぶ教材を習う、わけではない。
 
公文式の教材は、年齢や学年の縛りはない。
解けば解くほど、上の学年の問題がドンドン出てくる。
だから、小学生が高校3年生で習う微分積分の問題を解いているなんてことが普通にある。
 
別にここで公文式の宣伝をしたい訳ではない。それは萬斎さん親子に任せておこう。
 
なぜ、KUMONの話をここで出すのか?
この公文式のシステムが、アレと似ているのだ。
 
アレとは?
 
仕事だ。
あなたが取り組んでいる仕事だ。
 
似ていると言ったが、イヤ、似ているなんてレベルではない。
仕事そのものだよ、KUMONは。
 
解けば解くほど、難易度の高いプリントが先生から渡される公文式。
問題を解決すればするほど、新たな問題がやってくる仕事。
 
KUMONも仕事も、今の自分の実力より、ちょっとレベルが高い問題を解こうとしているときは、結構しんどかったりする。
 
だが、なんとかそれを解いた後は、筋トレをした後のように、力がついているので、以前なら解けなかった問題も解けるようになっている。いつの間にか、楽勝で解けるようになっている(かもしれない)
 
仕事をしている人ならわかるだろう。
 
管理職やリーダーとして、毎日、色々問題を抱えながらも仕事をこなしていると、自分のできていないところ、足りないところ、ダメなところに結構、目が行きがちになる。
 
「なかなか、うまくいかないな……」
「どうして、できないんだ……」
「なんで、オレはだめなんだ……」
 
と、ぼやきたくなる日もあるだろう。
 
だけど、いや、だからこそちょっと思い出してほしい。
 
新入社員の頃、必死で取り組んでいた仕事、できるかどうかものすごく悩んでいた仕事は、今のあなたからすると、何でもないレベルになっていることはないだろうか?
 
そう、着実に力はついている。
必死で筋トレしていたときの筋肉痛は、ちゃんと筋肉に変わっている。
 
だから、次の課題、問題がドンドン降ってくるわけだが、さすがにこれがずっと続くと思うと、
 
「休むヒマも与えられないのか……」
 
と、ちょっとゲンナリするかもしれない。やるせない気持ちになるかもしれない。
 
だが、安心してほしい。
決して、KUMONも仕事も筋トレも、休んではいけないことはない。
 
KUMONに通っていた最初の頃は、問題を解くのが楽しくて、どんどん先に進んでいった。気が付いたら、小学生のときに中学校で習う方程式まで進んでいた。
 
だが、そこで頭打ちになった。
限界が来たのだ。
 
枚数を減らした。
ちょっと休んだ。
 
周りの友達は、さらに先に行っている。
置いて行かれたような情けない気分になった。
だが、ちょっとホッとしたのも事実だ。
 
結局、算数はやめて英語に変更したけれども、KUMONで先取りして学んだおかげで、中学校の数学はあまり苦労しなかった。
 
先取りは結構きつかったけど、そのおかげで助かったこともあったわけだ。
 
KUMONと仕事は似ている。
 
次から次へと出てくる問題をどんどん解いていくときもあれば、
壁にぶち当たって頭打ちになるときもある。
 
ちょっとペースを落とすときもあれば、別の教科(仕事)に切り替えるときもある。
そして、いつか辞める(退会、退職)するときがくる。
 
KUMONも仕事も、そして人生も、
解いても解いても、どんどん次の問題、次の問題が出てくる、
 
終わりがないから、しんどいと思うか、
終わりがないから、たのしいと思うか。
 
どっちの気分も選ぶことができるし、
進むことも休むことも選ぶことができる。
 
KUMONも仕事も、そして人生も。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 
http://tenro-in.com/zemi/102023
 

天狼院書店「東京天狼院」 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F 東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」 〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN 〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


2019-11-28 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事