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性格の形成は環境によるものか、それとも持って生まれたものなのか


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:sakura_shuri (ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
性格の形成は環境によるものか、それとも持って生まれたものなのか。こういった議論に出くわしたことはないだろうか? 私は専門家ではないので、何が正しくて、何が間違っているかはわかりません。でも、双子を育ててみて、持って生まれたものの方が、性格の形成に大きく影響するのではないかと感じました。
 
我が家の双子は二卵性で、二人とも男の子です。二卵性の場合は、一卵性と違って二つの卵から生まれるので、基本的には兄弟と一緒です。単に同時に生まれてしまっただけです。一方、一卵性は一つの卵が二つに分かれて生まれてきますので、遺伝子的には同じになります。二卵性と一卵性だとやっぱり違うのではないかと思う方もいらっしゃるかと思いますが、一卵性の双子の親に聞いても、やはり私と同じような印象を持っている人が多くいました。
 
双子の場合、基本的には親として同じことをします。もちろん分け隔てなく育てようという思いもありますが、物理的に同じことをしないと手が回らないということもあります。同じ環境で同じように育てたのに性格が全く違う。これが我が家の双子です。
 
長男は主人の方の影響が強く、骨太でいかにもやんちゃな男の子といった印象です。好きな物も車や恐竜、ヒーローものなど、男の子の好きそうなものです。次男は線が細く、文字や絵、音楽といった文化的なもの、一見すると女の子の好きそうなもので良く遊びます。2、3歳のころはおままごとなども好きで二人ともよく遊んでいたので、女の子のお人形を買ってあげました。もちろん二人で遊んだりもしますが、お人形やままごとで遊ぶのは圧倒的に次男が多いです。次男は一人で遊ぶことが苦にならず、黙々と一人遊びをしていますが、長男はすぐに遊び相手が欲しくて親や次男を誘いに来ます。
 
一番大きな違いは食べのもの好みです。これは本当に真逆で日々苦労しています。長男はおかずが大好きで、白米はあまり食べません。小さい頃は温野菜が大好きで1食でニンジン1本が消費されていました。あまりにニンジンを食べるので真剣に庭の畑で栽培しようか考えましたが、採算が合わなかったので断念しました。最近はお肉が好きなようで、焼き鳥を出すと独り占めして全部食べてしまいます。また、果物がとても大好きです。
 
一方、次男はおかずをほとんど食べず、白米命です。ふりかけをかけたり、おにぎりにして食べるのが大好きで、次男のために数種類のご飯のお供を用意しています。お肉も嫌いで、少しでもお肉が混ざっていると取ってくれと言います。でもハムやウィンナーは大好きで食べるので不思議です。こちらは果物をほとんど食べません。
 
こうなってくると、食卓ではご飯が余り、隣ではおかずが余っています。そんな時はお皿を取り換えて長男は次男のおかずを、次男は長男のご飯をお替りして食べています。外食する際に食べたいものを聞くとそれぞれ違った答えが返ってきます。どっちか一方の食べたいものに決めてしまうとケンカになってしまうので、もう最近は聞くのをやめました。親の権限で決めてしまいます。
 
果物は長男が独り占めです。いちごを出すと一パックを一人でペロリと食べてしまいます。いちごが大好きな長男のために、冬にはいちご狩りに行くのですが、一人いくらといった料金設定のところには行けません。次男が全く食べないのにお金を取られてしまうからです。長男だけ連れていくことも考えましたが、それでは次男がかわいそうなので二人とも連れていきます。次男はいちご狩りに行くと、いちごを取るという行為と練乳だけを食べて喜んでいます。そのため、いちご狩りは量り売り、取った分の料金だけを払うところに行くことにしています。
 
この二人を見ていると、性格は持って生まれたものなんだとつくづく思います。兄弟として数年離れて二人を育てていたらそれほど感じなかったかもしれませんが、同時に同じように育ててこの違いです。
 
でも、最近は環境による違いも多分にあるのだと感じ始めました。それは二人が幼稚園に入り、他の子供たちと接するようになってからです。これまでは家の中で二人だけを比べて見ていましたが、他の同年代の子供たちと遊ぶようになって、その子たちと我が家の違いも感じるようになりました。
 
家の中では元気いっぱいの二人ですが、外に出るとおとなしく、聞き分けの良い子供であると、他の親から言われることが増えたのです。子供がたくさん集まるような場面では、ちゃんと座って大人の言うことを聞いたり、他の子からおもちゃを取り上げたりすることなく、おとなしく遊んでいます。普段から二人で遊んでいるため、おもちゃを勝手に取り上げるとケンカになって、親に怒られることを早い段階から理解していて、相手に聞いてから遊ぶことが身に付いているからだと思います。
 
もし、この双子を私ではない別の人が育てていたら、その環境に応じた性格が形成されて今の彼らではない人格になっていたのだろうと思います。最初は持って生まれたものの方が性格の形成に影響するのではないかと感じていましたが、他の子も見ることで視点が変わって、環境も大きく影響するんだと感じることができました。
 
何が正しくて、何が間違っているかはわかりません。どちらか一方ではなく両方、また見方を変えてみると異なった見え方もある。男の子だから、女の子だから、長男だから、次男だから、末っ子だから、そういった決めつけはするべきではなく、いろいろな角度でいろいろなことを見る必要があることを、双子の子育てを通じて学びました。
 
我が家には双子の下に女の子が生まれ、現在は3人兄弟です。双子の時の子育てとも異なり、一人はなんて楽なんだと思う日もありますが、日々一人一人違う人間なんだと実感しています。
 
 
 
 
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2019-12-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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