「男を破滅にみちびくファムファタルに学ぶ恋の勝者になる方法」
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記事:綿谷しふみ(ライティング・ゼミ日曜コース)
男を恋の魔法にかけ骨抜きにして破滅させる、悪女の中の悪女ファムファタルをご存じだろうか。
その多くはフランス文学の中に生息している。マノンレスコー、カルメンなどが代表選手であろう。
何を隠そう私はファムファタルが大好きなのだ。ファムファタルがでてくる文学を読むと血が騒ぎだしワクワクする。
好きが高じ、どこかにファムファタルはいないものかと血眼になって探してみるのだが、お目にかかったことは1度もない。
あっでもちょっと待って。実在するファムファタルを思い出した。
その名はイギリス皇太子妃コーンウォール侯爵夫人カミラ。
ここでカミラを知らない方に向けて解説しておこう。
カミラはイギリス皇太子チャールズの後妻である。
チャールズは36年という短い生涯を閉じた前妻ダイアナと結婚する前から、人妻であるカミラとやんごとなき間柄であり、その関係はずーっと続いていた。
そして交際開始から30年という時を経てふたりは結婚したのである。
さてこのカミラ、人目をひくような美女ではない。どこにでもいる普通の容姿の女。
それなのに、あの光輝くばかりに美しいダイアナを差し置いて、なぜチャールズの寵愛を受け続けることができたのか、世界の七不思議に登録したいくらいだ。
夫であるチャールズにしても、今でこそおじいちゃんだが、若かりし頃はそれなりにイケメン。そして何より超がつくハイスペック。
モテないわけがない。選び放題なわけである。
そんな彼が世界中を敵に回しても、誰が何といおうとカミラじゃなきゃダメだというのは一体全体どうしてなのか。
その秘密は彼女の強さだ。
強いと言ってもけんかっぱやいとか、力づくで思い通りにさせるとかそんなことではない。
心が安定しているのだ。感情に流されず揺るがない強さ。これこそがファムファタルの条件のひとつといえる。
ここで彼女の恋愛武勇伝をご紹介しよう。
若かりし頃のカミラは明朗快活で社交的ないたって普通の女の子。
そんな彼女が本気で恋をしたのが前夫アンドリューである。彼はチャールズに負けず劣らずのハイスペック男子。イケメンぶりも半端なく激しくモテる女たらし。
チャールズの妹アン王女とも交際していたと噂があったくらいである。そのモテっぷりはご想像いただけるだろう。
イケメン・ハイスペック・激しくモテる3拍子揃った男に近づくには勇気がいる。私でいいのだろうかと、たいていの女は指を加えて遠巻きに様子をうかがうのが精一杯ではないかと思う。
もしうまく恋人関係になったとしても、モテる恋人を持った女は自分だけのものにしようと狂ったように必死になるのがお決まりである。
そしていわゆる自爆してしまいお払い箱になるのがおちだ。
しかしカミラは違った。
なんと遊びまくる恋人への仕返しに浮気相手がいたというからそんじょそこらの心臓ではあるまい。
そしてとうとう結婚を勝ち取ったのだから、もうあっぱれという以外に言葉がでてこない。
ここでお終いといいたいところだがまだ続きがある。普通なら稀有のモテ男と結婚しハッピーエンドで終わるのだが、ファムファタルはそうはいかない。
お次はチャールズ皇太子と不倫関係になり、心をとらえて離さない唯一無二の女になったのだ。
愛する男が若く美しいダイアナと結婚してもなんのその。どこ吹く風で愛を育んでいた。
一方ダイアナは結婚前から続いているふたりの関係に心を痛め、どんどん病んでいくことになる。いわゆるメンヘラ化だ。
こうなるとダイアナへのチャールズの気持ちは離れていく一方で、どんどんカミラにのめりこんでいく。
もしダイアナが心の強い策士であったなら歴史は変わっていたのではなかろうか。
ダイアナを心から愛するようになることもあり得ない話とは言えないと思うのだ。
なぜって愛は雲のようなものだから。ふわふわ流れてつかめない。たとえカミラに永遠の愛を誓ったとしても、ダイアナに魅了されればカミラという雲は雨となって消えていく。
心の弱いダイアナと強いカミラ。
恋の女神がどちらに微笑むかは一目両全だろう。
私を惹きつけてやまないカミラが持つ心の強さ。これは恋の勝者になるための必須条件といえる。
強さとはつまるところ心の土台である。土台がしっかりしていれば感情に振り回されることなく適切な判断ができる。そうすると相手が何を欲しがっているのか察して、押したり引いたり恋の駆け引きだってお手の物。
恋をすると相手しかみえなくなり自分を置き去りにしてしまいがちであるが、それは間違った戦略なのだ。
心の強さを持ち魅力の引き出しをたくさん作ることが、弱肉強食である恋愛市場で勝ち続ける秘訣といえるのである。
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