あなたの会社のロイヤルカスタマー、本物ですか?
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:やまぐちりょう(ライティング・ゼミ5月開講通信限定コース)
皆さん、
新型コロナウイルス流行前まではよく買っていたが、
ウイルスの流行が始まって買わなくなったものはないだろうか。
飲食店でも良い。
ウイルス流行前はよく訪れていたが、
ウイルスの流行が始まってから訪れなくなった飲食店はないだろうか。
僕の場合、こう聞かれて真っ先に思い浮かべるのは、
毎朝、オフィス地下のセブンイレブンで購入していたホットコーヒーだ。
僕にとってホットコーヒーは、頭を仕事モードに切り替えるためのスイッチだ。
毎朝顔を合わせるパートのおばさんは、
頼まずともレギュラーサイズのコーヒーのカップを用意してくれる。
セブンイレブンが購買データを使って顧客分析を行っているとすれば、
僕は重要な顧客の一人、”ロイヤルカスタマー”と認識されていたのではないだろうか。
“ロイヤルカスタマー”という言葉に聞きなじみのない方もいるかもしれないので、
簡単に解説させていただく。
ロイヤルカスタマーとは、企業の商品やサービスにロイヤルティ(愛着や信頼)を持ち、
継続的に購入する顧客のことだ。
企業にとって、自社の売上に継続的に貢献してくれるロイヤルカスタマーの存在は重要だ。
特に、日本のように市場が成熟してくると、新たな顧客を獲得していくことは難しい。
そこで、既存顧客のロイヤルティを向上し、継続的に商品を購入してもらったり、商品の購入単価を上げてもらったりするための取組みが重要になる。
話をホットコーヒーに戻そう。
毎朝のようにホットコーヒーを購入していた僕は、
新型コロナウイルスの流行を受け、3月以降ほぼ完全にテレワークとなった。
これに伴って、ホットコーヒーを購入することはなくなった。
理由は単純だ。
僕はこれまで、出勤途中に購入できるいくつかの選択肢から、セブンイレブンのコーヒーを選択していたに過ぎなかった。
しかしオフィスに出勤する必要がなければ、セブンイレブンのコーヒーを選ぶ理由はない。
今は自宅近くのコーヒー店で豆を購入し、毎朝自分で入れている。
さて、改めて考えよう。僕はセブンイレブンにとってロイヤルカスタマーだったのだろうか。
答えは”否”だ。セブンイレブンのコーヒーのコストパフォーマンスは圧倒的だが、愛着を抱いていたわけではなかった。
このように、継続的に商品を購入していて、一見ロイヤルカスタマーに見えるが、
実際には商品やサービスに対する愛着・信頼を持っていないケースがある。
これを専門用語で、“見せかけのロイヤルティ”と呼ぶ。
多くの企業では、顧客別の購入頻度や購入金額を分析し、ロイヤルティカスタマーを特定している。彼らに対して特別なサービスを提供することで、ロイヤルティを高めて継続的に自社の商品を購入してもらうよう促している。
しかし、これらのデータだけから、その顧客のロイヤルティが”本物か”、”見せかけか”を見極めるのは難しい。信頼や愛着を測定するのは容易ではないからだ。
見せかけのロイヤルティ騙されてしまうと、今回の新型コロナウイルスのように、人々の生活におけるルーティーンに変化を及ぼす事象が起こった場合、顧客の離反が起こり、安泰だと思っていた事業の根幹が揺らいでしまうことになる。
見せかけのロイヤルティによって明暗が分かれたのが飲食店だ。
飲食店では外出自粛の影響で大打撃を受けた店が少なくない。
しかし、その中で売上の減少が限定的な飲食店があったのも事実だ。
飲食業界に詳しいとあるベンチャー企業の社長によると、
従来から顧客とのつながりを重視し、常連客を抱えている飲食店では、売上の減少がかなり限定的だったという。
彼らは本物のロイヤルカスタマーを獲得することに成功していたのだ。
一方、駅前立地などを生かして集客していた飲食店では、
一見、頻度高く訪れる顧客が多く、ロイヤルカスタマーを獲得しているように思えたが、
愛着を持つにはいたっておらず、見せかけのロイヤルカスタマーの罠にはまってしまっていたのだ。
消費者の立場から、冷静になって考えると、
“絶対にこの商品でないといけない“、”絶対にこの飲食店の料理が食べたい”というケースはそう多くないのが実情ではないだろうか。
しかし、企業の立場でデータだけを見ていると、あたかも多くの人が自社の商品やサービスにロイヤルティを持っているように思えてしまう。
そんなときは、見せかけのロイヤルティを疑った方が良い。
自社の商品やサービスが、”本物のロイヤルティを獲得できているか”を問い直してみる機会となれば幸いだ。
それが本当に強い顧客基盤を作り、継続的に事業が成長していく礎になる。
***
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