メディアグランプリ

自分の一番の応援団は、自分だ。


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:長尾創真(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「おれ、将来なにがしたいんだろ」
 
大学3年生の、少し肌寒くなった11月。
僕は、悩んでいた。
 
「将来やりたいことが、ない」
 
これまでは、目の前のことを一生懸命に取り組んできた。
サッカー部でレギュラーが取れるように。全国に出られるように。
大学のヨット部で、日本一が取れるように。
 
一生懸命取り組んできた。
 
でも、「就活」を始めるのに、自分の夢が決まってなかった。
これから、社会という名の荒波に深く深く入っていくのに。
 
何を目指して、何を志して、何をしたいのか。
まったくもってわからなかった。
 
就活セミナーで「20年後の自分、10年後の自分を描いてみましょう」
と言われても、わからないことだらけだ。
 
就活のアドバイスをされるたびに、わからなくなっていた。
 
そして、悩んだ。
「どうしたらいいんだろう」
漠然とした不安を抱えながら毎日を過ごしていた。
 
悩みを晴らしたくて、自分の人生の正解を求めて就活セミナーに色々通った。
 
スポーツ関係の仕事をしている人や、独立している人。
若いうちから事業をしている人。
色んな人に会った。
 
色んな人に会って、自分がどうしたらいいか探した。
 
でも、「正解」の職業なんて見つからない。
自分がなにになりたいか、分からない。
 
「あぁ、このままなんとなく就職して、なんとなく生きていくのかなぁ」
 
でも、それはなんか嫌だな。
楽しく、充実した人生を送りたいな。
中途半端に生きるのは、嫌だなぁ……。
 
そんなことを考えているときに、ある動画を見た。
 
その動画は、
「我武者羅応援団」
というプロの応援団の動画。
 
キリッとした顔の30代の男の人が、全身全霊、全力で、応援する。応援団の黒長ランを身にまとい。汗をダラダラかきながら、汗を飛ばしながら。大声で。
目の前の人を、心の底から、誠心誠意応援する。
 
その気迫は、まるで甲子園で戦う高校球児のようだった。
泥臭く、格好悪いけど、美しく、格好良い。
 
一瞬でその動画に引き込まれて、食い入るように見た。
 
その我武者羅応援団の団長が、こう言っていた。
 
「これまで、あなたを一番近くで見てきたのは、あなたじゃないか」
「あなたの一番の応援団は、あなただ!!」
 
「あなたを幸せにできるのは、あなたしかいないんだ!」
「自分を絶対にアキラメルな!」
 
足を地面に叩きつけながら、バンバン!! と音を立てながら、魂の叫びを届けてくる。
 
心が震える。
 
「プロの応援団」
それは、批判ばかりだったはずだ。
 
「応援する」を生業とする。
30歳の大人が、一般企業に就職せず、頑張る人をただ全力で応援する。
 
そんな常識、これまでにない。
バッシングだらけだったろうし、辛いことばかりだったと思う。
 
でも、団長は自分の夢、生きたい人生について、こう言っていた。
 
「1度きりの人生、自分を信じて、我武者羅に生きる」
 
と。
 
自分のありたい姿を成し遂げるために、できることを全力で。全身全霊で。
人からなんと言われようと、人から馬鹿にされようと、自分が信じた道を突き進む。
 
その姿は、格好良い。
 
周りの人からどう言われようと、
周りの人から批判されようと
 
自分の信念、自分のありたい姿を、人生を懸けて表現する。
 
その姿は、とても格好良く、魅力的だった。
 
その動画を見て、僕の心は少し晴れた。
 
職業じゃなくて、僕が「ありたい姿」。
僕が大切にしたいこと。
 
それは、やっぱり、熱中していたい。
部活の時のように、熱中していたい。
 
そう心に決めることができた。
 
そして、就職した今。
 
ヨット部の後輩たちの姿を見ると、輝いて見える。
練習できない状況下でも、沢山工夫をして、少しでも早く練習できるように調整して。
 
少しでも日本一に近づけるように、努力している。その姿は、とても格好良い。
 
その姿を見て、
「あぁ、学生の時は、よかったなぁ」
なんて絶対に言わない。
 
「学生の時もよかった、今も最高。未来も最高」
 
そう言えるように、自分のありたい姿を目指す。
ありたい姿に向けて、我武者羅に走る。
 
自分の信じる道は、まだはっきりは見えてない。
漠然とした不安は、まだまだある。
 
でも、これから自分の信じる道が決まる時が、きっとくる。
その時を信じて、自分を信じて、今日も頑張る。
 
後輩のヨット部のブログで
「チャンスの神様は前髪しかない」
と書いてあった。
 
チャンスは、誰にでも転がってくる。
しかし、大切なことは、その短い前髪をつかめるかどうか。
その前髪を掴んで、逃さないかどうか。
 
自分が信じたことを、信じ続けられるかどうか。
そこに、人生の醍醐味が詰まっているのかもしれない。
 
頑張る自分にエールを送る。
頑張るみんなにエールを送る。
 
これまでも、今も、これからも、人生は最高だ。
 
 
 
 
***

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2020-08-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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