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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:隅倉文子(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
「うがい薬がコロナウィルスに効果があるらしい」
大阪府知事がメディアで言ったから、全国のうがい薬が店頭から消えたらしい。
 
コロナウィルスが流行してから、さまざまなものが品薄になる。
 
後日、興味深い記事を見つけた。
『「うがい薬買い占め」で露呈する、日本の学校教育の致命的欠陥』(DIAMOND online)
である。その記事によると、
日本人は、幼いころから「偉いセンセイの言っていることは素直に信じましょう」としつけられてきたので「ウソみたいな本当の話」と前置きするような話でも、素直に信じてしまう人が多いのではないかと書かれてある。
 
経済協力開発機構(OECD)48ケ国・地域の小中学校の教員たちを対象に行った調査によると「批判的に考える必要がある課題を与える」という項目で日本はダントツの最下位だった。
批判といっても、クレーマーのようにただ文句を言うのではない。目の前に提示された話をハイハイと鵜呑みにするのではなく、客観的事実に基づいてゼロベースで論理的に考える力をつける、という教育である。
 
他の国が40%から87%の推移のなかで、日本は、12,6%。
ドン引きするほどダントツに低いという結果になった。ちなみに平均が61%でいかに日本が低いことがわかる。
子どもたちに対して「なんでもかんでも言われたことを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で論理的に考えてみなさい」と教育するのは「世界の常識」となっている。
 
それが、日本では、常識ではないようだ。
 
とある小学校での夏休みの宿題についての記事だった。
その小学校では、自分が興味を持ったことをゼロから調べてレポートにするいう課題が出された。テーマは自由で「なんで地球は丸いのか」ということから「なぜ戦争がなくならないのか」という壮大のものまで興味をもてばなんでもいい。レポートは休み明けにクラスのみんなの前で発表する。そのなかで、1人の生徒が「ぼくはなんで学校に宿題あるのかについて調べます」といったところ、先生が「はい、そういうのはダメです」と言われたそうだ。
テーマが自由と言いながらも、なぜ学校へいかなくてはならないのか、校則があるのかといったテーマはNGなのである。
 
確かに、ゼロから考えた結果、「宿題をしなくてもよい」「校則なんてなくていい」という結論になってそれが発表されたら「学級崩壊」につながるかもしれない。しかし、教師は子どもたちとこういう疑問について話し合い、学校へ行く意義や集団生活でルールを守ることの大切さ一緒に考えていかねばならない。しかし、多くの学校では、現行のシステムに疑問を持たせるようなことは、むしろ教育の妨げという扱いだ。
 
日本では、「良い教師」というのは、決められたことを決められた期間内にきっちり教えることができる人で、全国の先生が同じようになれば、現実を批判的に捉えて、独創的に工夫することよりも、文句ひとつ言わず従う「素直ないい子」が大量に育つ。
「素直ないい子」が成長すれば「素直な大人」になる。彼らは「決められたルール」に従うのがいいことなので、自分の頭で考えて動くことができない。そうなると、テレビに出ている有名人や政治家や役所の言うことを素直に信じて素直に行動を移すしか道はないのだ。
 
しかし、悪い面ばかりではなく、個々に「批判的思考」を教育していないからこそ、国民みんながマスクをしたり、いきなりスーパーでレジ袋を使わなくなったりという「世界一規則正しい生活」ができるのかもしれない。
 
この記事を高校生の息子に読んでもらった。
息子から「仕方がないやん。学校ってそういうところやん」という答えが返ってきた。
 
私は拍子抜けをした。
もっと肯定的な答えが返ってくることを期待していたからだ。
 
おそらく、そういう答えの裏側に、先生のいうことに異をとなえるということは、先生からの反感を買い、何一つとしていいことが起こらず、実際、おかしいと思っていても封印して、その場をやり過ごすのが、いい方法と思っている現実があるのだろう。
 
夫にそのことを伝えると「批判的思考を学習している学校も少数でもあるとは思うが、大学受験に向けて必要な知識を勉強することが、必要なことだし、息子にとっても同じだと思う。議論をしたりすることは、大学に入ってから考えることなのかもしれない」と言われた。
そして「記事に書いてあることは、とても、大切なことだし、この12.6%と言う数字が、どんどん増えるべきだと思う。でも、学校ばかりに期待するのではなく、家庭でも議論するクセをつけることが必要なのかも知れない」
 
そう言われて、納得をした。
学校にばかり期待をよせるという考え方そのものが「学校が正しい。先生が正しい」という考え方なのかもしれない。
家庭の中で「批判的思考」の学びを深めるのが早道だと思う。
 
 
 
 
***
 
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2020-08-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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