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ここに行かないと絶対に本好きとは言えない美術館

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:K W(ライティング・ゼミ夏期集中コース)
 
 
東京に住んでいた時、休日にしょっちゅう美術館に行っていた時期がある。
東京だけではなく、神奈川、千葉、埼玉の美術館も行った。途中からはもっといろいろなところに行きたくなり、日帰りで山梨、栃木、群馬、茨城、静岡にも脚を伸ばすこともあった。
日帰りなので美術館以外のところはほとんど寄れなかった。泊まりがけで長野や京都に行ったりもした。
 
色々なところを観て思ったのは、国立の博物館、美術館のように規模の大きい展覧会をやっているところもいいが、小さいところでも素晴らしいところが沢山あるということだ。
 
千利休が茶碗を作らせた長次郎を初代として歴代の楽茶碗を展示している「楽美術館」、江戸から明治にかけての時期に特有の超絶技巧を遺憾無く発揮した七宝や印籠、自在置物などを展示している「清水三年坂美術館」は京都に行った時には必ずと言っていいほど行っているし、山梨の長坂にある「アフリカンアートミュージアム」も素晴らしい。長野の「松本民芸館」も東京の「日本民藝館」とはまた違う味があって楽しかった。
 
そんな中で、本好きならば、必ず行っておかないといけない美術館がある。
特に、「本」を読むだけでなく「モノ」としても好きならば、特に関東に住んでいる人は「本好き」とは認められないという美術館だと思う。
本のデザインや装丁が好きなのに、この美術館に行ったことがないということは、東京に住んでいて古書が好きなのに「神保町古書店街」に行ったことが無いというのと同義だと思う。
 
それは埼玉県浦和市にある「うらわ美術館」だ。
J R浦和駅から歩いて10分くらいのところで、浦和センチュリーシティビル3Fにあり、規模は小さい。
「本をめぐるアート」をコンセプトにしていて、本関連のアート作品のコレクションが無茶苦茶充実している。
自分も本は大好きなので、東京に住んでいる時は最も好きな美術館の一つだった。
東北に転勤になって2年半になるが、東京に行く用事ができた時には必ずホームページをチェックして、本にまつわる展示がされている時には観に行く。
 
夏目漱石の著書の装丁を手掛けた橋口五葉や泉鏡花の鏡花本で有名な小村雪岱、アーツアンドクラフツのウィリアム・モリスなどの「ど定番」は当然のようにコレクションされている。
他にどんなコレクションがあるか知りたければ、美術館に行って図書コーナーを覗くと、過去の展覧会図録やうらわ美術館所蔵作品カタログが置いてあって自由に見られるようになっているので見てみるといいと思う。
初めて行った人は展示室に入らなくてもこれだけで、1時間2時間はすぐ経ってしまうだろう。
 
いつも、本に関する展示がされているのではなく、11月から次の年の1月にかけて、「本にまつわるアート」の企画展が行われることが多く、この時の展覧会は最高に楽しめる。「アートとブックのコラボレーション」展、「これは本ではない」展など、他にも本にまつわる展覧会はどれも飛び抜けて面白かった。
 
例えば興味深いものの一つに日本現代美術作家の作品がある。
「福田尚代」は文庫のページを折り込んで扇のようにしたもの、岩波文庫の昔のオブラートのようなカバーを利用した作品や、しおりの紐を細かく解いて綿のようにした作品など、どれも面白い。
「三島喜美代」は新聞や、「少年マガジン」などを本物そっくりに陶器の素材で作ってしまう。
その他にも、本を真ん中くらいで開いて本の厚みを彫刻刀で彫って、山の標高図のような表現をしたものや、辞書に樹脂を染み込ませた後に焼いて残ったものでアートを表現したもの、聖書に針で穴を無数に空けてふわふわのような質感にしたものなど今、ちょっと思い出しただけでもまた、行きたくてしょうがなくなる。この美術館は絶対になくなって欲しく無い。もし、コロナで苦戦しているのだったら何かしら協力したい。
図録を通信販売で購入するくらいしかできないけど。
学芸員の資格をとってここに就職すればよかったと何度も思った。
 
こんな美術館は日本全国を探して他にあるのだろうか。いろいろな美術館の情報をネットで見ているが他にこんなところは見たことが無い。もし、他にもあるのだったら絶対に行きたい。
 
もし、本が好きで行ったことが無いなら絶対に行かれることをオススメする。
コロナが落ち着いたら真っ先に行くべきだろう。
 
「本」のプロである天狼院書店スタッフの皆さん!当然、何度も行ってますよね?
でないと、本好きとは言えませんよ。
 
 
 
 
***
 
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2020-08-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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