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続けたいなら、変わり続ける覚悟を持つ


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続けたいなら、変わり続ける覚悟を持つ
 
「記事:伊藤慎悟(ライティング・ゼミ5月開講通信限定コース)」
 
 
私は、個人で経営コンサルタントを生業にしています。12年前に独立しましたが、それ以前は、地元の商工会議所で16年間働いていたので、もう30年近く中小企業支援の仕事をしています。
 
「進化論」で有名なダーウィンの言葉にこんな言葉があります。
 
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」
 
長く経営支援の世界にいて、商売も、人も、これと全く同じだと感じています。
 
大阪に200年の歴史のある老舗のお菓子屋さんがあります。
この会社の代表的な商品は、お米から作ったお菓子「おこし」です。
一説には、おこしは日本最古のお菓子だそうで、似たようなものは縄文時代からあったそうです。
今と昔では、原材料も違うので、味は異なるかもしれませんが、おそらく、この会社でも、創業以来、ずっとおこしを作り続けてきたことでしょう。
 
そんな会社が近年、おこしの技術をベースに新商品作りを手がけていると、あるテレビ番組で紹介されていました。
新商品開発のきっかけは、社長さんの奥様の言葉だったそうです。
 
まだ30代前半の若い奥様が、ある日、ママ友同士集まりに出掛かる際に、よそのお店で買ったお菓子を手土産に持っていたそうです。
それを見た社長さんが、「うちは菓子屋なのに、なんで、うちの菓子を持っていかないのか?」と聞いた時に、奥様はこう言ったそうです。
 
「おこしを持っていくのは、恥ずかしい」
 
それを聞いた社長さんは、腹が立ったし、落ち込んだそうなんですが、結局、奥様の言葉がきっかけになり、社員さんと一緒に、おこしの技術を使った新商品を作り、若い世代から好評を得ているんだそうです。
 
もし、この会社が新商品作りを行なわず、ずっとおこしだけを作っていたとしたら、
この先、数十年続く会社になる可能性はあったでしょうか。
 
先のことは分かりませんが、今回のような新商品作りを続けていけば、主力商品はおこしではなくなるかもしれませんが、今までとは違う世代のお客様からも支持されて、継続していける可能性はあるのではないでしょうか。
 
「昔、よく通ったラーメン屋さん。今も営業を続けてくれていて懐かしいなあ」
なんて会話があると思いますが、そのラーメン屋さんが、昔と比べて、味も、お店も、サービスも何も変えていなかったとしたら、私はその商売は、いつかなくなっていく商売だと思います。
 
人も、企業も、時代も、常に変わり続けています。
そこに合わせることが出来なければ、動物や植物と同じく、生き続けることは出来ないのです。「がん細胞」でさえ、大昔から、カタチを変えながら、生き続けていると言われています。
 
経営者が代替わりすると、会社の方針や制度が変わることもよくあることでしょう。
そういう時、だいたい反発するのは古参の社員です。
口ではどんなに調子のいいことを言ったとしても、心が納得していないと、新しい経営者のやり方が受け入れることが出来ません。
多くの場合、そんな方々は、自ら会社を去っていきます。
 
それは個人の生き方の事なので、それが良い悪いということはありません。
ただ、企業の中であったとしても、長く居続けたいのであれば、会社の変化に合わせて、自分も変わらないといけないことは一緒なのです。
 
プロ野球選手だって、自分の身体能力やチーム事情によって、自らが変わらないと長く野球選手を続けることも、所属チームでプレイすることも出来ません。
若い時のプレイスタイルのまま、活躍しているベテラン選手などいないように、長くやっている選手は、投球フォームや打撃フォームだったり、チーム内での役割を変えながら、自分の居場所を作ったりしています。
 
よい企業や会社のことを、英語では、「ゴーイングコンサーン」と言うそうです。
企業は、継続していくというのが前提という意味です。
 
しかし、ある調査では、実際の企業の平均寿命は「23.5年」だそうです。
変化できた会社は長く続けられますが、変化できなかった会社は「23.5年」で賞味期限が切れてしまうというようなイメージなのでしょう。
 
個人企業の経営者が、30代半ばで独立開業したとすれば、23.5年で、約60歳になります。何の成長や変化もなく、開業した時の知識や経験、ノウハウで経営を続けていたり、後継者もいないと、そのくらいが限界なのでしょう。
 
変化を続けていくには、自分で考えて行動し続けることが必要です。
 
いろいろなアイデアを出して、行動をし続ける経営者の人たちに、
「どうしてそんなこと思いついたのですか?」と尋ねると、私が聞いた人たちはみんな同じことを言っていました。
 
それは、「ずっと考え続けている」でした。
 
きっとそんな人たちは、何を見ても聞いても経営や商売に結びつけて考えているのでしょう。テレビを見ていても、新聞を読んでいても、街を歩いていても、休日であろうと、旅行をしていようと、ずっとです。
 
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と言われていますが、いつも考えている人は、世の中であること全てを自分の会社や事業に結びつけて考えることができるのだと思います。
 
それを嫌がらず出来る人と、そうでない人の違いは確実にあるように思います。
 
あなたが経営者なら、24時間365日、経営や商売のこと考え続けていますか?
あなたの会社やお店に従業員さんがいるなら、みんなで経営や商売のことを考え続ける習慣や仕組みを作ることは出来ていますか?
そんな姿勢や体制を作ることが、長く続けられる事業や商売を作るコツのように思います。
 
新型コロナウイルスのことでは、この機会に「廃業」を選択した会社やお店の方が多く出ています。もし、コロナのことがなかったら、もう少し続けることが出来たかもしれませんね。
でもコロナのことが起こってしまった。この状況を乗り越えるためには、自分たちの商売の仕方を変えなければならない。しかし、廃業を決断された経営者の方は、その気力が持てなかったのだと思います。
 
私はそれを悪いことだとは思いません。ただ、「続けたければ変わらなくてはならかった」というだけです。
 
どんな事業や商売のスタイルを選びますか?
それはあなたの生き方なので、どう考えて行動しても構わないと思いますが、
長く続けたいなら、変わり続ける覚悟を持つことは肝要のようです。
 
 
 
 
***
 
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2020-09-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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