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私の体を支えるもの


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:串間ひとみ(ライティング・ゼミ特講)
 
 
私は健康体であると思う。どれだけ仕事がハードでも倒れたことはない。あまりの忙しさに同じ仕事をしている後輩が倒れても、私は倒れなかった。上司からは
「君の働かせ過ぎじゃないか」
とさえ言われたが、冗談じゃない。後輩なので私よりは気を遣って仕事をしていたかもしれないが、その結果、彼女を早めに帰宅させ、その分私が遅くまで残って仕事をしていた。何時まで残って仕事をしていたかなんてきっと上司は知らない。それでも私は倒れていない。
 
「なぜ私は倒れていないのか?」
 
今よりずっと若かった頃、
「もっと背が高ければ、もっと頭がよかったら、もっと美人だったら……」
今とは全然違う欲しいものがたくさんあった。いや、本当は今でもちょっと欲しかったりするものもある。昔は全く気にしたことはなかったが、今の私が欲しいものは、十分に仕事を頑張ることができたり、やりたいことに挑戦できる健康な体だ。そして私はそれを持っている。だから仕事がハードでも倒れていないのだ。
 
子どもの頃、私の家の飲み物の選択肢は「水、お茶、牛乳」しかなかった。友人の家に遊びに行った時に出てくるジュースが羨ましかった。カップラーメンも食べてみたいものの1つであった。我が家で出てくることはなかったので、お湯を入れて3分待てばできるカップラーメンを作ってみたくてしょうがなかった。社会人になって、職場で焼きそばUFOの作り方を教えてもらうくらい、インスタント食品は縁遠いものだった。
「え、この入れたお湯どうするんですか?」
冗談抜きで、その時の私が同僚にした質問だ。
そして
「反対の穴からお湯を出すなんて、なんて画期的な作り方なんだ……」
と焼きそばUFOを作る過程に感動したのだった。当然のようにマクドナルドもケンタッキーも、およそファーストフードと言われるお店には連れて行ってもらったことはない。グラタンやハンバーグといったハイカラな料理は、誕生日などの特別な日に外のレストランで食べるものだと思っていた。
 
では我が家の食事はどのようなものであったかというと、兼業農家である祖父母の家で作られた米・野菜を使った煮物、和え物、焼き物の「ザ・和食」である。肉や魚はスーパーで買うものの、頻度としてはそんなに多くなかった。確実に買うのは卵と牛乳・豆腐だったことは覚えている。おまけに祖父母の家では牛、鶏を飼っており、食材になる前のそれらを見ていたため、肉類は私自身が少し苦手でもあった。ちなみに鶏はたまに祖父の手によって鶏から鶏肉という食材に変えられて我が家の食卓に上がることもあった。
 
その結果、いわゆる食品添加物が多い、野菜が少ない、油脂・砂糖が多いといった、一般的に体に良くないと言われる食事をしてこなかったように思う。
 
実家にいる間母に甘えてあまり料理をしてこなかった私だが、それでも体が一番成長をする時期にそのような食事をしていたことが、今の私の健康体の原点だと容易に想像できる。
 
だから私はその食事の持つ力を知りたくて栄養士になるための勉強ができる大学に入った。食材の中に含まれる栄養素、調理法によって変わる効能、人間の体に入ってからの消化・吸収の複雑さ、知れば知るほど食事がいかに体に影響するのか、その底知れぬ可能性に驚かされるばかりであった。
 
仕事が忙しく、ともすると食事も雑になりがちだ。大人になって実家で食べていたほど健康的な食事を作れているかは怪しいところだが、やはり母が作っていた食事を成長期に食べられていたことが、私の今の健康体につながっていると思う。昔はもっと友人の家にいた時に食べられるような食事やおやつを食べたいと思っていたが、そうではない食生活のおかげで、今の私の健康な体はあるのだ。そう思ったら母に感謝しなかない。
 
そのことを踏まえ、食事の大切さをもっとたくさんの、できれば若い世代に知って欲しいという気持ちが強くなり今はその栄養的なことや料理についての仕事をしている。それ以外にも個人的にはマクロビオティックやローフードといった種類の料理の勉強もし、自分で味噌や甘酒、梅干しを作っている。最近始めたのがぬか漬けだ。日本に昔からあるものは、外国からやってきたもののような派手さはないが、やはり日本人である私たちの体にとても合うような気がする。普段は玄米と味噌汁を中心とした食事をしているが、ラーメンやハンバーグだって好きだし、甘いケーキだって食べたい。けれども、自分がしっかり料理をするようになって思うのは、自分の調子がいい時に食べているのは、やはり玄米と野菜たっぷりの味噌汁であるということ。
 
今の私の体を支えているのはやはり食事だ。食材の持っている力を私は信じている。食事がどれだけ人の体にとって大切かを知っている。だからこそ、食事を大事にしたいし、そのために、今日も料理を教える。一人でも多くの人が、将来自分が健康体でいられることを母が私にそうしてくれたように手助けしたいと思うから。
 
 
 
 
***
 
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2020-09-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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