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自然がない田舎町の畑で福岡式自然農法をやってみた

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記事:粘土団子 (ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
福岡式自然農法というのをご存知だろうか?
福岡正信さんという人が始めた農法で、無肥料、無農薬で、雑草も害虫も敵視しない農法で、農作物は、自然の中でスクスクと元気に育つ、という魔法のような農法なのだ。
 
やり方はシンプルで、粘土質の土に沢山の種を入れて、それを1センチ位の粘土団子を作り、乾かして、ポイポイと畑に投げるだけ。これだけでいいのだ。
入れる種は、100種類くらいの、野菜や緑肥の種だ。100種類集めるのは、なかなか大変なので、できるだけたくさんの種類の種を入れるだけでもOKだ。
 
福岡さんは現代の老子と言われている人で、福岡さんは、自分の哲学を農業という形で私たちに示してくれたとも言える。福岡さんの著作『わら一本の革命』には、福岡式農法と福岡さんの理念が書かれている。
 
福岡さんは、最新式の農機具、除草、農薬や肥料など、あれもいらない、これもいらないと、いらないものを省いていったら、福岡式自然農法になったといっている。福岡さんは「私たちは余計なことをしすぎて、問題をややこしくしている。自然のサイクルを理解し、それに逆らわなければ、もっと私たちは生きやすいのだ」と言いたかったんだと私は思う。
 
福岡さんは海外で福岡式農法の指導をし、アフリカなど、砂漠の緑地化に成功している。福岡さんの業績は、日本よりむしろ外国の方でよく知られているようだ。海外の多くの人が福岡式農法で成果を上げている。
 
粘土団子には、たくさんの種を入れる、でも芽を出すのは、その土地、その気候に合った種だけが芽をだす。そしてその野菜は、雑草の中でもたくましく育っていく。
これって人も同じで、きっとその人に合った土壌や、芽が出る時期や気候っていうのがあるんだろうと思う。その人にあった場所であれば、自ずと綺麗な花をさかすのだ。
 
私は今年の春から、市民農園を借りて、野菜を育てている。農法は福岡式を自分で実践してみた。耕作も肥料も農薬も不要。雑草とも、虫とも、共存して、それで野菜ができるんだったらこんな良いことはない。福岡さんの哲学に感銘をうけたし、もともとめんどくさがりの私には、願ってもない農法だったからだ。
 
最初、市民農園の管理者の人がトラクターで耕してくれていたので、雑草はなかったが、畑の土は、見るからに痩せていて保水力のない、ガビガビに固そうな土だった。こんなところで、本当に野菜が育つのかと思いつつ、粘土団子をポイポイと投げた。
 
しばらくして、畑に行ってみると、なんと粘土団子から芽がいっぱいでていた。畑は相変わらず、ガビガビの固そうな土で、荒地っぽかったけれど、粘土団子から出た芽は、元気いっぱいだった。
 
あまりに、畑がガビガビなので、少しは保水になるかと、クローバーやカモミールを畑に移植してみた。6月には、なかな、面白い畑になってきた。自然の野原のようで、可愛らしい感じの畑で、その中で野菜たちは元気にスクスクと育っていた。
 
いくつかの野菜が芽をだしたが、ルッコラと大根が勢いがあった。雑草みたいなたくましさで、スクスクと大きくなった。畑のルッコラの葉っぱをとって食べると、エネルギーがチャージされるような感じがした。ルッコラは野生たっぷりの味でとても美味しかった。
 
ルッコラは葉っぱをとっても、あとから葉っぱがでてくるが、大根は種を沢山とりたかったので、食べるのを我慢した。サラダ菜や白菜も、いい感じで育っていた。胡瓜や、南瓜も元気に育っていた。ナスや、オクラは残念ながら芽がでなかった。環境が合わなかったのだろう。ホーレンソーはできたけれど小さかった。土が合わなかったのかもしれない。
 
合う野菜、合わない野菜があってそれでいいと思った。私の畑に合う野菜が元気に育ってくれてる、そのことで充分満足だった。無肥料、無農薬、畑も耕さないのに、ここまで元気に野菜が育つんだ、と福岡式を採用したことに満足していた。
 
夏になり、春野菜の種の収穫を私はとても楽しみにしていた。種が欲しかったので、ほとんどの野菜を収穫せずにそのまま残していた。なぜなら、福岡式をやろうと思えば大量の種がいるから。来年のために種を確保しておきたかった。
 
福岡式では、雑草は刈らないのだが、流石にぼうぼうに草が生えてきて、野菜に日が当たらなので、雑草は少し刈ることにした。といってもそんなに徹底的に刈らずに、大きな草が目立たないくらいに刈った。
 
その頃から、妙な虫がルッコラや大根などの、野菜にへばりつくようになった。黒字に、オレンジの斑点のある1センチほどの小さな虫だ。福岡式では、害虫は駆除しない、なぜなら、害虫は益虫の餌になるからだ。害虫だけを狙って駆除すると、全体の中での自然のサイクルを壊してしまうからだ。きっとこのオレンジ斑点の虫も、自然のサイクルの一部なんだろうと、とくに目の敵にもせず、そのままにしておいた。
 
ところが、虫は増える一方だ、この虫を食べる虫も、鳥も全然現れない、しばらくすると、ルッコラや大根の種は全部虫に食べられてしまった。私はこの虫を「種喰い虫」を名付けた。種食い虫は種を食い尽くすと、どこかへ行ってしまった。
 
虫との共存は難しかった。
 
南瓜は元気に大きくなっていた。けれど蔓が雑草に絡まっていて、草刈りをしている時にうっかり、南瓜の蔓を切ってしまった。雑草はちょと目を離すと、すごい勢いで大きくなる。
 
雑草との共存は難しかった。
 
福岡式は、すでに自然のサイクルができている環境では、きっと上手くいくのだと思う。福岡さんの農園は山の中にあって、自然のサイクルがすでにできているから、植物も動物も虫もバランスをとりながら生きている。その中で、野菜たちは自分にあった場所で芽を出し、育っていくのだろう。
 
でも、田舎町の市民農園はそういった自然のサイクルとは遠く離れているので、雑草と虫との共存は難しい。
 
けれど、私は福岡式自然農法をこれからも続けていきたいと思う。私たちは余計なことをしすぎている、余計なことをしなくても、その環境に合った野菜は元気に育っていくという福岡さんの考え方は、間違っていないと思うから。
 
ただ、田舎町の市民農園では、福岡式自然農法をそのままやってもだめだっていうことだ。
 
福岡さんの考え方を大事にしつつ、田舎町の畑にあった福岡式自然方法を探していこうと思う。
 
 
 
 
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2020-09-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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