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マクロビオティックは罪悪感を消してくれた


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:Toshiya Yamada(ライティング•ゼミ日曜コース)
 
 
「ギルトフリーなお菓子?」
思わずつぶやいた。
 
近所のスーパーに買い物に行った時、入り口近くの一角にお菓子が並んでいた。
そこに、「ギルトフリーなお菓子なので安心して食べていただけます」と書いてあったのだが、直訳すると「罪悪感のないお菓子」の意味がわからずしばらく眺めていた。
すると砂糖は白砂糖を使わず三温糖を使用していたり、小麦粉を使わず米粉を使用したり、全般的に塩分やカロリーが控えめだったり、「比較的食べても安心な健康志向のお菓子」との事だということがだんだん分かってきた。
その後、調べてみると単に材料が健康的というだけでなく、フェアトレードかどうかなど心情的な罪悪感も含まれることがあることもわかった。
 
考えてみると東京で一人暮らしを始めてから食べることに対してずっと無頓着だった。
今考えると当時の自分を叱りつけてやりたい気持ちになるが、罪悪感どころか、むしろ食事を栄養補給くらいにしか考えていない時期もあったくらいである。
 
例えば外食をして都度、お酒を飲み過ぎること、お酒を飲んだ後の締めのラーメン、加えて飲んだ帰宅時にコンビニで買ってしまうアイスクリーム、家にいても大袋を買って一袋食べきるまでお菓子がやめられないことなど。
これらは僕が一人暮らしをしていたころ、ほとんど習慣に近いくらいに繰り返していたことだった。
 
当時、会社の検診で産業医に「今は若いから良いけど、そんな食生活じゃ40才越えたら、間違いなく成人病になるぞ」と忠告を受けるくらいひどい食生活だったが仕事に没頭していたこともあって聞く耳をもたなかった。
当時は検診結果もオールAでどこも悪くなかったし、罪悪感などまったく持っていなかったのである。
 
ところが30代後半くらいから、どんどん体重が増え始め、多少運動をしても全然へらなくなった。この頃から、飲んだり食べたりした後に、誰に言われたわけでもないのに、「また、飲んだ後にラーメンを食べてしまった」など妙な罪悪感を持つようになった。
 
そんなある日、外部の1日研修で一緒になった人と昼休み支給された弁当を食べていたときのこと。
肉類を全部残しているのをみていると、視線に気がついたのか自分からマクロビオティック(マクロビ)を実践していると教えてくれた。
その言葉に、興味をもったので聞いてみると、簡単に言うと玄米菜食のことだと教えてくれた。
 
帰宅してから調べてみると、当時まだ一般的には知らない人が多いものの、海外の芸能人(例えば歌手のマドンナ)が取り入れているとか、日本でもモデルのあいだでは知られていることがわかった。
 
考え方としては玄米菜食をベースに、食材を陽性のもの陰性のものに分類し、体調にあわせて調理しバランスよく食べると言うものだった。そしてできるだけ、今の季節のもの、地元でとれた野菜を食べようという考え方だ。
 
正直言って最初は、玄米と野菜だけで栄養は大丈夫かという気持ちもあったのは確かである。ただ玄米は栄養価が高いので、むしろ肉や魚と合わせるとバランスが崩れるため、野菜と組み合わせると良いことも知ったこと、またこれまでにさんざん食べたもので、不調や肥満がおこっていると考えると、いったん身体をリセットする必要があるのではと考えるようにもなった。
 
そんな話を夫婦でしていると、免疫のトラブルで体質改善を考えていた妻と、ダイエットをしたい僕とで考えが一致し、我が家の食卓は一気にマクロビ料理に傾いていった。
 
当時は、まだ今ほど食べられるレストランも少なかった。一方で、東京にはマクロビの教室が何カ所かあって、妻は調理法をはじめ、食養といって食べ物で症状を改善する方法を次々と学んでいった。
僕はほとんど食べる方専門だったが、専用の圧力鍋で玄米を消化しやすく美味しく炊く方法を習得した。今でもご飯を炊くのは僕の役割なのである。
 
それからはと言うと、仕事関係の外食ではお酒も飲んだし、肉や魚も普通に食べていて、マクロビ生活は家だけだったが、数ヶ月過ぎる頃から体重がどんどん落ちて半年後には10キロ痩せていたのである。妻はと言えば、体質改善が上手くいき子どもを授かることにつながった。
 
その時から10数年が経った。今我が家では肉や魚も量は少ないが普通に食べている。基本は野菜たっぷりに玄米中心の食事。たまの外食では好きなものを食べ、休みの前の日には、お酒もお菓子も食べている。
 
マクロビを基本にして、今回食べたものは次に食べるものでバランスを取れば大丈夫。そんな安心感を持つことができたのである。もう罪悪感はない。
 
 
 
 
***
 
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2020-10-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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