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「筆文字って何?」と、思っていたのにすっかりはまってしまったのには理由がある


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:和田弓奈(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「筆文字って何?」
とある休日、友人が近所で朝活をするから出てこないかと誘ってきた。せっかく家人もおらずのんびりしようかと思っていたのだが、なぜかその日は二つ返事でおもむく事にした。
朝活という響きがよかったのだろうか。何をするんだろうと、訳もなくワクワクしてきた。
 
私が参加した朝活は、副業や新しく主婦ビジネスを始めたばかりの人たちの集まりだった。正直期待はずれの感はいなめなかったが、人の話を聞くのは元来きらいではないので一人一人の話にしだいに引き込まれていった。
自作のアクセサリーを販売するもの、セラピスト、整理収納アドバイザー、その時はわからなかったが今思えばネットワークビジネスの方もいた。
 
その中に可愛らしい文字と絵を書く方がいらした。
「筆文字教室をしている○○です」
のちに私の筆文字の師匠になる方である。
 
書道(筆耕)を生業にしている私は、「なんじゃそりゃ~」と叫びたいくらいだった。周りの方も冒頭の
「筆文字って何?」
と、口々に言っていたように思う。
分かりやすいように言うと相田みつをさんのような筆で書いた味のある文字をさすようだ。
ただ、後の私の大師匠となるこの可愛らしい方の師匠は、相田みつを風を謳ったところ、相田みつをさんサイドからお叱りを受けたらしい…
 
それは、さておきなんとも不思議な魅力のある方だった。
文字にもなんとなく惹かれるが、ふわふわとした雰囲気に癒さる感じがした。
「口下手でも筆文字で想いと伝えられるんですよ」
彼女はそう言っていた。
 
その日から、私の頭の中には「筆文字」の三文字が離れなかった。
惹かれつつも、なんとなくおもしろく感じていない自分がいた。
真面目に書道をしてきた。
楷書でお手本を書いてきた。
一文字づつ丁寧に賞状を書いてきた。
なのに、なんだよ~、筆文字って!!
モヤモヤ、モヤモヤ。
 
あまりにも気になりすぎて、その方の教室に申し込んでいた。
「どないなものじゃ」と、半分冷やかしのつもりもあった。
 
有休を取って、その方の教室に。仕事を休むために前日は残業した。
右手が痛くなるまで。
 
私の疑心暗鬼の様子も気にせず、後の師匠になる彼女は笑顔で
「二度書きOKですよ~」
「ペタペタ塗ってもいいですよ~」
「両手でも~」
と、これでもかというくらい私の凝り固まった頭にがんがんパンチを入れてしてくれた。
 
どれだけ、私の頭は「○○しなかれば」「○○すべき」に縛られていたのだろう。
 
前日の残業が響いた右手ではなく、私は左手でも書いてみた。
「なんだこれ?!」
思わず口をついた。
これが、楽しいのなんの。
解放されていくのが、自分でもわかった。
 
書道は右手で書くものという自分の中の概念をとっぱらって、本能で書いたものは伸びやかに、爽やかだった。
 
当時、実は筆耕(賞状書士)という仕事柄、上手に書いて当たり前いう自分で作った枠に苦しんでいた。こんな字で仕事しているのかと思われるのではないかと、年賀状はすべて印刷にしていた時期だった。
自分に自信がなさ過ぎて、自分で自分を「べき」で苦しめていた。
 
そんな時に筆文字は
「自分は自分」「だいじょうぶ」
と寄り添ってくれた。自分に〇をすることを思い出させてくれた。
 
無邪気にただ書くことが楽しかった小学生の時のお習字教室。
いつからか、上手に書かなきゃ。早く段にならなきゃと自分を追い詰めていた。
 
いつでも、自分をいじめるのは自分だ。
それも自分だと素直に認められる不思議な筆文字。
書くことが自己肯定につながる。
 
これが筆文字の醍醐味。
 
今は筆耕をしながら、筆文字の講師もたまにしている。一人でも多く私のように自分を解放できる何かを見つけてほしいから。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 


 
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2020-10-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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