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メディアグランプリ

海に行きたかっただけなのかもしれない


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:永井 廣子(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
湘南に、海の目の前に天狼院書店がなければ、私は一生、このライティング・ゼミを受けなかったに違いない。
 
私にはちょっと気が重かった「お役目」の任期が9月末までで終了した。
4年間の業務を振り返り、就任前の「市内の子どもたちのためになる仕事ができる」という想いとは違い、行政のアリバイ作りのような役割しか果たせなかったことを、かなり残念に思っていた8月のある日。
「人格高潔」という無理難題から解放される嬉しさと、無職という境遇への恐怖と、好きなことができる未来への希望を、同時に抱えていた。
せっかく自由になれるのだから、今までに出会えた方々に感謝の気持ちを込めて、教えていただいたことをまとめて書いてみよう! と思っていたら、何気なく見ていたFacebookで、天狼院書店のライティング・ゼミという講座の募集記事が目に飛び込んできた。
 
「テンロウイン書店?」どこかで聞いたような響きだ。でも記憶にはない。
そんな名前の本屋さん、行ったことないし。そんなに簡単に書けるようになるなら、世の中ライターだらけになるはずだ。料金もまあまあ高い。ぼったくりだったらどうしよう。もちろん怪しいと思ってそのまま流した。
ところが、翌日もなぜか頭の隅で静かに主張していた。
「テンロウイン書店」が気になる。うん、なぜか気になる。
読んでもらえる文章が書けるようになりたいのは確かだし。
 
こういう時にはGoogle先生に聞くに限る!
そう思ってパソコンで検索しようとしたら「転炉ウイン書店」と出てしまって、少々焦りながら再チャレンジ。どうやらあまり有名ではなさそうだ。
無事に「天狼院書店」のページを発見! しかも「湘南にもある?」「小田急線の片瀬江ノ島駅? 意外と近い!」「新江ノ島水族館の向かいにあるの!?」
都会にある小さな書店だと思っていたのに、急に親しみが湧いた。
屋上から撮影したという海が見える写真に心をつかまれ、気付いたら熟読。
テレビにもたくさん出ているようだ。多分、さま~ずさんの番組で見ていたのだろう。どこで聞いたのかの謎も解けてスッキリ。
 
とにかく、ここの屋上に行ってみたい!!
ちょっとランチを食べて、講座の説明を聞いてみようかな。
電車を乗り継いで一時間もかかる場所なのに、そんな気持ちになった自分に驚いた。
 
新型コロナウイルス感染症の流行で、この夏はどこにも行かれなかった。
海に行きたい! アーシングしたい!! ハワイは無理でも湘南なら県内だし、県をまたがない移動なら許されるよね?
新江ノ島水族館の前なら、行ったついでにちょっとだけ砂浜を裸足で歩いたり、波打ち際で足先だけ海に入ったりしても、罰は当たらないに違いない。
 
そんな私の背中を押すかのように、藤沢駅前での打ち合わせの約束が入った。
事前に、天狼院書店で用事を済ませてから向かうと連絡をしたら、なんと、その隣に打ち合わせ相手の息子さんがアルバイトをしているカフェがあるとのことで、場所をそのカフェに変更してくれたのだ。嬉しい!
 
海の妄想が風船のように膨らみ、浮かれて当日を迎えたが、この夏は暑すぎた。
覚えているだろうか? 連日気温が35度を超えた灼熱の日々を。
昼時の海沿いの道は照り返しもきつくて、ほとんど誰も歩いていない。
こんな時に裸足で砂浜を歩いたりしたら、熱中症と足の裏のやけどのダブルパンチだ。心の風船も一気にしぼんだ。日傘を持っていなかった私は、暑さから逃げるように足早に天狼院書店に向かった。
 
オシャレな建物の階段を上り、打ち合わせをするカフェを確認してから天狼院書店に入ると、ちょっと薄暗くてエアコンが効いている店内に、まず「助かった!」と思った。
砂漠でオアシスにたどり着いた気分だ。行ったことはないので想像だが。
汗をぬぐいながら店内を見回し、ライティング・ゼミのチラシを手に入れてから、ゆっくりと本棚を眺める。意外にも店内に本はあまり置いていない。落ち着いた雰囲気。ここは書店? カフェ? ちょっと混乱するぐらい、売る気のなさそうなレイアウト。本が大好きな私なのに、店内を一周してみても、ここで何を買えばいいのか浮かんでこなかった。
二周目にやっと、以前から読みたいと思っていた「嫌われる勇気」を見つけたので、手に取りレジに向かうと、カレーのランチとドリンクを注文してカウンターの少し背の高いイスに座った。
だが読んだのは本ではなくライティング・ゼミのチラシ。やっぱり気になる。
 
ランチが済んでから店員さんにライティング・ゼミの説明をしてもらうと、なんと「今日申し込むと特典がこれだけ付いて、すごくお得ですよ~!」とのこと。なんて魅力的な作戦!?
私の中で「やめておきなよ。割引できるのはその分最初の値段を高くしているだけで、言うほど質は良くないかもしれないよ? フィードバックが雑だってネットに出ていたよね?」という気持ちと、もう一方で「せっかく来たのにこのまま帰るの? 確かにお得だし、申し込んじゃいなよ! カードも使えるし。本当はもうやりたくなっているよね?」という気持ちが戦っている。
私の中の私はけっこう疑り深いのだ。
いったん冷静になろう。
まだ屋上にも行っていないし、打ち合わせの時間が迫っていたので、後でまた寄ることにした。
 
打ち合わせはとても盛り上がった。楽しくて3時間も喋ってしまった。
その楽しさで勢いがついた私が、打ち合わせの後すぐに戻ってライティング・ゼミの申し込みをしたので、今この原稿を書いている。
ご縁や引き寄せなどを信じてはいるが、それよりも、自分の直感が「やりたい!」と思ったのだから、今後の人生に必要なものであることは間違いない。
冷静な自分も大事にしながら、未知の世界への挑戦が大好きな自分がこれから何をやらかすかも、けっこう楽しみにしている。
 
申し込みの後で念願の屋上に出た。ちょうど日暮れ時で、薄紅色の光が雲の間から広がる美しい夕焼けを写真に撮りながら、潮風を思いっきり吸い込んだ。
すごい解放感!
目の前に広がる海の景色を思いっきり楽しんでいた私は、突然「暗くなる前に海でアーシングしなきゃ!!」と当初の目的を思い出し、慌てて海岸に向かった。
 
高校生や若いカップルならともかく、50歳を超えたおばさんが一人、波打ち際で裸足になってバシャバシャはしゃいでいたら痛いということは、言われなくてもよくわかっている。娘が見たら怒るだろうな。
でもやりたい。よし、やっちゃえ!
「なぜ」とか「どう見えるか」なんて、この際どうでもいいことにしよう。
私には好きなことをする自由がある。
自由って素敵!
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 


 
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2020-10-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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