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だから私は偏見を持っている

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:園部 彩里(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
私は、偏見にまみれている人間だ。
24年間、偏見を持って生きてきた。
 
偏見と聞くと悪いイメージだけが浮かぶだろうか。
私は偏見をこだわり・主張・自己とも捉えている。
 
私は、偏見いわば先入観をどうしても持ちやすい性格だ。
ネットや噂などの情報によって、ある程度の印象を決めつけてしまう。
この性格のせいで、確かに沢山の事にぶつかってきた。
 
しかし、ここで伝えたいことは、自分の成長の糧になる事の方が圧倒的多いという事だ。
他人の偏見に共感し、共通点を見つけたり、反対に新しい価値観との出会いもある。
私にとって偏見を持つという事は、対人関係を築いていく中で、重要な役割を果たしている。
 
自己暗示だろうか。
 
私は4人家族の長女であり、妹がいて、暮らしに不自由を感じたことは1度もない。
もうこれだけでも十分偏見を語る事が出来てしまう。
 
妹がいるので、「一人っ子」に対して、わがままや価値観が違うと少し引き気味になってしまう。
そう感じている証拠として、親しい友人に一人っ子はいない。
わざわざ選んでいるわけではない。
 
しかし、育ってきた環境が与える影響を過度に感じすぎてしまうのは事実だ。
 
決して、親が2人いる事が正と言っているわけではない。
ただ、同じような家庭環境で育った者同士のほうが、金銭感覚や家族に対しての愛は、
共感しすいのではと考えてしまう。
これについては、同じ境遇の友人とはよく話す。
そして共感によってさらに仲が深まる。
このように、時に人との繋がりを強くし、人との繋がりを隔てる。
 
これは、当てはまらない人を否定しているのではなく、あくまでも私の尺度になっている考え方の一つだ。
 
しかし、このような偏見によって苦労した事もある。
 
私は関西育ちだが、大学生活は東京で過ごした。
ここで大きな壁にぶつかる。
「関西人」「関東人」の違いだ。
これはよく言われる、ノリや言葉遣い、感度。
4年間目の当たりにしたが、本当に全然違う。
最初の2年間は大学を辞めたいと思うほど馴染めなかった。
そして関西人に出会うと、どんな人でも親近感が沸いた。
楽しくないのは環境のせいだと思い込んでいた。
 
しかし、関西での周りの友人は大学生活を楽しんでいる。
このままでは大学生活が無駄になってしまう。
取り残された気分になり、自己嫌悪になった時期もあった。
 
しかし、部活動をしていた私は、どうしてもコミュニケーションから逃れることは出来なかった。
自然と関係性が深くなるうちに、その人たちの本質に目を向けるようになった。
意外と面白い。意外と物知り。など。
その時、一番自分を苦しめていたのは自分だと気付いた。
馴染めなかったのではなく、馴染もうとしなかっただけだと。
 
不安だった4年間。
 
結果、私は楽しく大学生活を過ごしたのだ。沢山の人に出会い、笑い、本当に楽しかった。
全然違うと思っていた「関東人」とも仲良くなれたのだ。
 
ここで私の偏見は覆された。
ダサい偏見は大学生時代に捨てる事が出来た。
 
これは偏見を持っていた自分が新しい価値観に出会えた瞬間だった。
結局、その場を経験してみないと何事も分からない。
私はこのように、未熟がゆえに偏見を持ってしまう自分を少し好きでいる。
そもそも偏見を持つという事は、「経験値が足りない」「その世界を知らない」という事でもあるので、未熟すぎるだけだと思っている。
 
この人は嫌な感じ。合わなさそう。
そう思っていた人と、実際長く接していると、意外と素敵な部分があったりする。
むしろ、知っていくうちにどんどん好きになる。
(最近だと、K-POPが好きだった自分がボカロにドハマりしている)
ポイントは、偏見に固執しすぎないという事だ。
 
第一印象が、相手に与える印象は確かに大きい。
一度偏見を持つと、なかなか覆すのには時間がかかる。
しかし、今はそことのギャップに面白みを感じている。
 
だから私は、たった2時間程度で目星をつける風潮のある合コンは苦手だし、リモートの普及によって、人との関係が薄れてしまっているこの環境にも不安を抱いている。
 
偏見は流体のようなものだ。
変化し続ける概念だと思っている。
 
だから押し付けてはいけない。
明日には違う考えになっているかもしれない。
生きてきた環境が違うと、経験も価値観も違う。
 
共感は出来なくとも、尊重しあう事は出来る。
そうやって人と関係性を築いていきたい。
 
24年間と、まだまだこれからといえる人生だが、
もっと多くの人に出会い、新しい環境に飛び込みたい。
「難しそう」「面白くなさそう」のようなマイナスな偏見を持ってしまう自分の感度に着目していきたい。
 
そして、偏見を覆す如く、実際に経験していく。
偏見から始まる新しい景色を見続ける人生にしていきたい。
 
 
 
 
***
 
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2020-10-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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