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コロナ禍で感じたこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ダンノハラ ケイイチ
 
 
「フジロック開催中止だって! 今年は軒並みイベントが自粛で中止になってるなあ……」
 
「うわ、本当だ。初めてだし、せっかくチケット取ったのに残念すぎる……」
 
今年の夏、フジロックが新型コロナウイルスの影響で開催自粛となった。フジロックだけではない。ロッキンジャパンやサマーソニック等大型の音楽フェスが、軒並み開催自粛となってしまった。いわゆる、「コロナ自粛」と言うやつである。本記事を読んでいらっしゃる方も楽しみにしていたイベントが自粛となってしまい、悔しい思いをした方もいらっしゃるのではないだろうか。
 
飲み会や帰省は自分の家族の感染や職場のクラスター感染を防ぐ為に、自粛すると言うのは確かによく分かる。
しかし、私としては大好きな音楽や演劇といった文化的なものに触れる機会が自粛となり、それを楽しめなくなると言うのが、なかなかしんどいのである。
 
恐らく主催者側も開催したい気持ちは山々だったのではないかと思う。しかし、イベント開催の障壁となったのはコロナでもなんでもなく、「みんなが自粛しているから自粛する、みんなと違う事をしちゃダメだ」と言う人が作り出した雰囲気なのではないだろうか。
 
私は、このコロナ自粛を生み出した風潮の事を「このご時世なので同調圧力」と名付ける事にした。理由は、職場でイベントが中止になった際に送られる文面の語頭に何でもかんでも「このご時世なので〜」が付くようになったからだ。
 
私は同じような同調圧力を大学生の時にも体験した事を思い出した。それは大学3年生の3月。ちょうど就活が解禁されたのと同じ時期のことである。
 
今の就活もそうかもしれないが、この時の就活は、「このご時世なので同調圧力」がものすごかったのだ。それはもうコロナにおける、「このご時世なので同調圧力」の何倍も面倒くさいものだ。
 
「このご時世だから、最低でもマイナビとリクナビには登録しないとまずいよ」
 
「3月1日に説明会情報が解禁されるから、3月1日0時00分になったら、マイナビを開いて、説明会予約しないとあっという間に満席になっちゃうぽいよ」
 
「このご時世だし、就活の企業研究しないといけないから飲み会いけないや…… ごめん」
 
といったように挙げたらキリがない。コロナ自粛の時と同じだ。何でもかんでも語頭に「このご時世だから……」がついている。しかも、2月まで好き勝手遊んでいたはずの友人達が3月になった瞬間、黒髪に染め、スーツを着出す始末である。
 
特に準備もしていなかった私はとても焦った。
 
「やばい、このままじゃみんなと違くなってしまう…」
 
そして、髪を黒に染め、黒のスーツを着て、就職活動に臨んだのだ。そう、私も今年の夏、イベントを自粛したイベント業者のように、その圧力に屈してしまったのである。
 
そして、大学の友人達と同じように就職試験を突破し、今の職場に就職をした。そんな私は、今の職場に満足していないわけではないが、やはりどこか心の中でモヤモヤした気持ちを抱えている。
 
「今自分がやっている事は楽しいか?」
 
「やりがいはあるのか?」
 
そう自問自答した時に、はっきりと「YES」と言えない。もっと自分に合った仕事があったんじゃないか?
 
どこで選択を間違えたんだろう?
 
そう考えた時に出てくるのはやっぱり、あの時だ。「このご時世なので同調圧力」に屈した時だ。みんなと違う道に進むのが嫌だ。違う道に進むと変な目で見られるかもしれない。そんな同調圧力による不安がその時の自分の視界を曇らせてしまったのかもしれない。
 
そんな事を考えると、国や都のガイドラインでは対策をすれば開催しても良いのに開催できないイベント、進路に迷う大学生を就職する事だけに向かわせてしまう不安や焦りはどれも「このご時世なので同調圧力」の影響で、起きている事なんだと思う。
でも、そんな圧力はきっとこれからの社会でも起きる事だろうし、職場や家庭など身近な場所でも起きると思う。自分はまた屈してしまうかもしれない。だけど私はその圧力に屈したとしても大学生の時みたいに視界が曇ってしまうような事はないと断言出来る。
 
なぜかと言うと、今はそんな同調圧力を受けたとしても、その圧力を受け入れて、その中で出来る事は何なのかを考えられるようになったからだ。
 
つまり、考えられるようになった事で自分の中ではっきりとした指針が生まれたのだ。そんな同調圧力を受けながら、自分はどう言う風に生きていくのかを決めていく事が出来るようになったのだ。
 
例えて言うなら、「このご時世だから、コロナに感染しないように居酒屋じゃなくて、野外で散歩しながら飲んだりしようよ!」みたいに、この状況をポジティブに捉えていけるようになったのだ。
 
意外とこのコロナ禍でそんな風に考えるのは難しい気がする。コロナ自粛で引きこもりがちになったり、人との関わりが減るとどうしても気が滅入ってしまうからだ。
 
だから私はそんな考え方をこれからも大切にして生きていきたい。
 
これからも「このご時世なので同調圧力」に抵抗していくために。
 
 
 
 
***
 
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2020-10-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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