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ごく普通の人が簡単に成功者になれる唯一の方法


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:布井健登(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
「これ、絶対に儲かると思うんだよね!どう思う?」 「今、狙っているビジネスがあってさ」 と相談されたり、打ち明けられたりすることがある。それも結構な頻度で。
 
直球だと、「儲かるビジネスを教えて」 とマジな顔をして聞いてくる人さえいる。これまた結構な頻度で。
 
きっと僕が税理士だからだろう。税理士だからって、何をやっても儲かるなんてあるはずがない。だが、色んな業種業態の経営者に会い、パンツの中身まで見る機会が多いという点では、相談相手としては適切だと思う人が多いのだろう。自分は経営者にとって、「1つの情報源」 なんだろう。
 
ただ世の中には、「儲からない業種」 だと言われていても儲かっている会社はあるし、「今、儲かっているでしょう?」 という業種でも閑古鳥が鳴いている会社もある。みなさんも不思議だと思ったことはないだろうか?
 
だから、「儲かるビジネスを教えて」 という質問は愚問なのかもしれない。そうではなくて「どういう考え方ややり方が儲かる秘訣なの?」 が正しい質問の仕方なのだろう。
 
そう考えると、能力、財力、テクニック、人間の大らかさ、柔軟さ、計算能力、社交性、売れる商品など、数え上げればキリがない。しかし、そんな資質を全部持っている人なんていないし、少なくとも僕は全部なんて無理。もちろん、違法なことは論外。
 
しかし世の中の経営者には、成功者と呼ぶにふさわしい人が多数いる。その中には、上記のような資質はもちろん、特殊な環境や力で成功した人もいたり、IQが非常に高い人もいたり、さまざまだ。大成功とはいかないにしろ、特定の分野でも成功者になれる秘訣は知りたいものだ。
 
実はアメリカのある大学で、多くの成功者をサンプリングして研究した学者がいる。そこで成功者には、たった1つだけ共通する資質があることがわかった。逆に言うと、どんなにたくさんの優秀な要素を持っていたとしても、この1つが欠けていたら成功しない、と言われたに等しい。
 
その能力とは、「GRIT」 という。
 
これは4つの言葉の頭文字をとった1つの造語になっている。
 
G:Guts=困難に立ち向かう闘志
R:Resilience=粘り強さ
I:Initiative=自発
T:Tenacity=執念
 
要するに、「やりぬく力」 である。日本でも「やりぬく力~人生のあらゆる成功を決める『究極の能力』を身に着ける」という題名で書籍が出ている。
 
僕が数年前に初めてこれを聞いたとき、あまりにも拍子抜けした。もう少しすごいことが発見されたのかと期待していたからだ。「そんなの当たり前でしょう?」 とすら思った。
 
しかし、3分後に「あの話」 を思い返した。それはある先生の話であった。それは何かというと、
 
「日本一になるなんて簡単だよ。世界一にだってなれる」
 
そういえば「GRIT」 の真の意味を、この言葉を知る前に聞いていたなあ。その先生は、「通りすがりの人」 で知られている、有名なコンサルタントである。今だと60代後半の年齢だと思う。その先生のお話を聞いていただければ、「GRIT」 の意味がより深く理解できるはず。
 
その先生も若いころは駆け出しで、誰も相手にしてくれないコンサルタントだった。その先生は、「どうしたら成功者になれるのか」 という法則性を調べるために、あらゆる成功者に話を聞きに行ったそうだ。同じことしてる!
 
こうしてインタビューを重ね続ける毎日。そこである日、ある自動車メーカーで世界的車種の開発に携わったエンジニアに話を聞きに行ったそうだ。その人に話を聞きに行ったとき、こんな拍子抜けのことを言われたらしい。
 
「いや、世界一なんてたまたまだよ」と。「え?そんなこと言わずに教えてください」と若かりし頃の先生。食い下がる。
 
「いや、本当なんだよ。確かにこの技術開発は難しかった。でも、やりがいがあってね。世界中のメーカーのエンジニアもこぞって研究したんだよ」
 
「ふむふむ、それでどうなったんですか?」
 
「やがてね。ライバルが1社消え、2社消え。最後には私と、あるメーカーの1社だけになったよ」
 
「え? どうしてですか?」
 
「そりゃあ難しいし、コストがかかるだろう?みんな諦めて消えちまったよ」
 
「ううむ。そうだったんですか。それでどうなったんですか?」
 
「最後には、オレ1人になってしまってよ。長年かかったが、ようやく完成にこぎつけた。結果的には世界一だと言われるようになったんだが。だから世界一なんて、諦めなきゃ誰だってなれるんだよ。勝手にライバルが諦めてくれるんだから」
 
この言葉で先生は覚醒し、実例を話してくれた。ある地方都市の創生のため、頼まれてもいないのに何度も役所に足を運び、「前例がない」 と断られても地べたを這いずり回り、その地方の開発を見事にやり遂げたことなど、たくさんの話を。
 
今や先生は、JALの再生を稲盛さんとともに取り組んだり、J Soul Brothersのコンサルタントになったり、多くの有名会社などから指名されるようになった。
 
ああ、そうか。「GRIT」 って自分ができることを、誰にでもできないくらいやり遂げることなんだ。それだけで、誰でも成功者になれるんだと悟ることができた。
 
 
 
 
***
 
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2020-11-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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