「三途の川と自由の狭間の心のブロック」
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:佐藤ゆり(ライティング・ゼミ日曜コース)
私のことを「真面目だね」と言う人と、「いい加減だね」と言う人がいる。
どっちも自分だ。
芯は真面目なのだろう。
嫌だ嫌だといいながら、同じ会社に27年も所属している。嫌だ嫌だといいながら、同じ夫と23年も一緒にくらしていた。
「いい会社に入ったんだから、辞めるのは勿体ない」「辞めるなんて我が儘よ」「そんな簡単に入れる会社じゃないんだから」……
「〇〇さんのところ、出戻りよ」「〇〇さん離婚したんだって」「あそこバツイチよ」…
そんな声がいつも耳の奥でリフレインして、自由への一歩が踏み出せない人生。
十分に大人になっているのに。
誰かの避難する声に怯えて生きていた。
表では何食わぬ顔をして、人生を謳歌しているように見える。
私もそう見えるように必死に取り繕って生きてきた。
コロナ禍が始まる直前に、会社を休職した。
ある日突然、耳が遠くなった。翌日目が覚めると立てない。布団から出られないのだ。
いったい何が起きたのか。。
過度なストレスによる、失調症だった。
それから半年、復帰しなければ、と言う焦りと経済的な不安。
会社のことを忘れていられる幸せな時間。
その繰り返しを生きていた。
そんなある夏の夕方に起きた事件。
いつものように、軽く食事をと、グラスを傾けようとしたら、
「あれ? 息が苦しい。あ、吸い過ぎなんだ、吐かなきゃ、吐け! 吐くんだ!!」
10秒もしないうちに意識が遠のき、目の前はブラックアウトした。
なんだか、暗いところに来ちゃったな。
あ、もう息は苦しくない。良かった。気のせいだったのかな。
あそこに、明るいところがあるな。あそこに行こう。
そう思い、向かおうとした瞬間、、
「ゆり〜!!」
苦しいっ!! 何しやがるんだっ!?
大量の空気が肺に送りこまれたために、苦しかったのだ。
何が起きたのか分からなかった。
目が覚めた時、私は床に寝かされていた。店長とお客が私を取り囲んでいる。
へ?! 何が起きたの?
店長はずっと私の手をさすっている。
「よかった〜。生き返った。でも未だ手が冷たい」
「何が?!」
苦しかったのは人工呼吸をされたせいだった。心肺蘇生もほどこされていたい。
私は普通に、受け答えした。
「全然大丈夫よ」
けれど、立てない。立つどころか、手足が痺れて、全く言うことを聞かない。
心臓と呼吸が停止して、酸欠になってしまったせいだ。
程なくして、救急車が迎えにきた。
そのまま救急病院まで運ばれた。コロナでもなく、脳波も問題はなかった。
考えられうるのは、ストレス。
後から聞くと、私は倒れ込んで、息をせず、目をひん剥いて、歯を食いしばったままだったから、人工呼吸もできない。心臓も動いてなかったので、”死んだ!”を周囲は本気で思った。
あの時、私が見てきたのは三途の川だった。
人は自由でありたい。と普通に思うのだろうか。
私は自由でありたい。
私の仕事は事務職だ。常に上司に監視されている。要領のよい人や、強気のお局さんは上司を手玉にとって文句を言わせない。逆に怖い存在になっている。私はそうはなれない。ついつい謝ってしまうし、責任を擦りつけたりもできない。無理だと思う仕事も背負ってしまって残業しても報われない。本当に要領が悪い。
早くここから逃げたい。
そう思いながら20数年働いている。それも倒れるまで。なんと愚かな。
外を見渡せば、個人の裁量で月商7桁を軽く稼ぐ人も沢山いる。ということを最近知った。
ずっと飼い慣らされてきたので、自分にはそんな能力はないと鼻から否定して生きていたのだ。
長年自分に言われたことを、自分に言い聞かせてきた代償でもあった。
究極的には自分を自分で追い込んでいる。自分はダメだと言い聞かせている。何年、何十年と潜在意識レベルに刷り込んでいたのだった。
人の行動は潜在意識が大きく影響しているときいた。
人は長く生きていくと色々なブロックを心にかけていく。
子供の頃は何にだってなれると信じていた。
アイドルにも、東大にも行けると思ったし、プロ野球選手にも、総理大臣にだってなれると。
いつの間にか一つ一つ諦めていく。
アイドルやプロ野球選手じゃなくても、もっと見えない何かもどんどん諦めていっている。
無意識のうちに。
私が自由への一歩を進むには、潜在意識から取り組むことがいいかもしれない。
なぜなら、どんなに頑張っても、心の奥で、「自分はダメだ」と自分に言い聞かせているんだから。何をしても「ダメな自分」がスタートだ。
上手くいかないように、心が勝手にブレーキをかけるからだ。
長年自分に刷り込んできた、「自分はダメだ、だからここで頑張るしかないんだ」と言う思い込みをまずは外すこと。
いうなれば心のブロックだ。
潜在意識にはびこる、自分を苦しめる、モヤモヤとした思い。そのままの自分をOK!と受け入れない自分の心。
面白いことに、そのモヤモヤ、言葉にできる時点で健在意識らしい。
「あ〜、会社に行きたくないな」「お金のことが気になる」等は、言葉にできているので潜在意識で取り扱うネタではないらしい。
もっと心の奥に巣食っている、自分を止めるブロック。同じお金のブロックでもなんとなく不安が湧き上がってくる、人に価値観を無意識に押し付ける。それが心のブロックなのだ。
すると、私は面白いものに出会った。
マインドブロックバスターだ。
『心のブロックが「あなた自身」の人生を生きることを妨げている」のだ、と。そして
「潜在意識はあなたにとって最適な人生に導いて行く」と。
「最適な人生」は決して甘ったるいものではないが、心のブロックを解除していないと、貴重な人生の多くの時間とエネルギーを自分への制限についやしてしまう。
まさに今の自分自身だった。
私のために用意されていた言葉のようだった。
私はすぐさま、勉強し、毎日心のブロックを解除し始めた。
会社を辞めてはいけない自分。離婚をしてはいけない自分。人に嫌われないか取り繕う自分。頑張らないと愛されない自分……。
言葉にはならない数多の自分の心のブロックを解除している。
いつの間にか、会社や結婚への執着がなくなっていった。
お金の不安も少しずつ減ってる気がする。
何より、こうして自分の恥ずかしい部分を曝け出すなんてことは絶対にありえない人生だった。いつも人より上を目指して頑張ってきた。
今の自分は昨日の自分より少し自由になっている。半年前の自分よりずっと自由になっている。
目が覚めたら、今日も心のブロックを解除する。
明日には、半年後にはもっと自由を謳歌する。生きたい人生を生きている自分を手に入れているのだ。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00
■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168
■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」
〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325
■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間:
平日 11:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
電話:03−6812−1984