スウィーツの代わり入浴剤を
＊この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか？賞を取れるのか？プロも通うのか？〜
記事：R・H（ライティング・ゼミ日曜コース）
仕事終わりのスウィーツタイムは、がんばった自分へのご褒美。一日の中で最高に楽しいひとときだった。
まろやかでぽってりした甘さと爽やかな酸味のチーズケーキ。
とろっと煮詰めたリンゴがたっぷり乗ったタルト。
こぼれ落ちそうなクリームをあわててほおばるシュークリーム。
クリームと生地とフルーツが仲良く重なったミルクレープ。
いちごとたっぷり生クリームのオーソドックスなショートケーキ。
甘い香りに包まれ色とりどりのケーキを目の前にして、ワクワクは最高潮になる。
こだわりのお店は特にない。
JR乗り換え途中のデパ地下や、改札前広場の限定ショップ、マンションの隣のコンビニで買って帰ることもある。
スターバックス、マクドナルド、名前もわからないカフェもいい。お店でコーヒーを飲みながら食べることもある。
帰りの電車に乗り、どのお店に立ち寄るかを考えることからワクワクタイムは始まっている。
こうして選び抜いた「私だけの本日のスウィーツ」。
一口ほおばると、体中にやさしい甘さが染み渡る。そして、コーヒーのキリっとした香りに包まれたら、一日の疲れはすっかりやわらいでいく。最高だ。
食べ終えるころには、心も体もメンテナンス完了、明日に向けた充電もバッチリ。
スウィーツは、癒しとリフレッシュのために欠かせないアイテムなのだ。
しかし、悩ましいことが一つある。
きらきら輝くスウィーツの目の前に掲げられたカロリー表示が、いつも私に問いかける。
「これ１つ食べたら450キロカロリー。消費するのに何分歩かないといけない？」
ええっと、10分歩いた時の消費カロリーは……。
今までに何度も聞いたけど、この先の答えはなぜかすぐに忘れてしまう。カロリー表示の声をちょっとだけ気にしながら、それでも明日に向けて元気になるほうが大切だ！ と心の中で言い返し、いつものように注文する。
こうして毎日スウィーツを楽しんでいたが、最近は、カロリー表示だけでなく体重計までもが私を追い詰めてくる。このまま無視し続けるわけにはいかない。これまで何度も挑戦し、失敗してきたダイエットの5文字が、またちらつき始める。
そんなある日、ダイエットを気にしながら過ごしていたスウィーツタイムに思いついた。
ご褒美をスウィーツ以外の別のものにするのはどうだろうか？
私がスウィーツを求める理由は、癒しを得たいこととリフレッシュしたいためだ。ならば、その機能を果たしてくれる別のものを見つけられたらよいのではないか。
そう思いついたものの、代わりのものを見つけられずにいた。
ある日の仕事帰り。いつものようにスウィーツ目指す途中に立ち寄ったドラッグストアで、入浴剤のコーナーに目が留まった。
これまで自宅では入浴剤を使ったことがなく、入浴剤と言えば「大きな缶に入ったオレンジや緑の粉」のイメージが強かった。しかし、店頭には1回用の個包装のものがたくさん並んでいる。
天然ハーブと岩塩のバスソルト。
炭酸ガスがたくさん詰まった薬用の錠剤。
泡風呂が作れるミルクタイプ。
色とりどりでいろんな香りがある。見ているだけでも楽しい。次から次へと手に取り、まじまじと見比べる。
ぐっすり眠れる。血流がよくなる。発汗作用がある。お肌がしっとりなめらかになる。
どれも癒しとリフレッシュに効くものばっかり！
スウィーツを選んでいる時のように心が躍る。試しに１つ購入してみた。
入浴剤を湯船に入れると、炭酸ガスがシュワシュワと出て、お風呂場がいい香りに包まれた。淡いピンクに色づいた湯船につかると一日の疲れが流れ出ていくようだ。目を閉じて深呼吸をすると、さわやかな香りがスーッと頭の先から足の先まで体中にいきわたる。最高だ。
お風呂から上がると、いつもより体がポカポカしているような気がする。これが、血流がよくなったという状態なのだろうか。ポカポカが消えてしまうのが惜しくて、慌てて布団に入った。翌朝の目覚めも、なんだかいつもよりすっきりしている。いい一日になりそうだった。
この1回で入浴剤が大好きになり、入浴剤を入れるのが日課になった。
帰りの電車に乗ると、今日はどこのお店に行こうかとワクワクタイムが始まる。いつものお店でお気に入りのものを買おうか。それとも、一駅向こうのショップなら見たことがない種類のものがあるかもしれない。たくさんの種類の入浴剤を目の前に、その日の気分や疲れの度合い、翌日の予定などを踏まえて選ぶ。
こうして「私だけの本日の入浴剤」が決定する。
入浴剤を入れたお風呂タイムは、がんばった自分への新しいご褒美になった。一日の中で最高に楽しいひとときだ。
＊＊＊
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか？賞を取れるのか？プロも通うのか？〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ：お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
＊天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね！」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL：03-6914-3618／FAX：03-6914-0168
営業時間：
平日 12:00〜22:00／土日祝 10:00〜22:00
＊定休日：木曜日（イベント時臨時営業）
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠２階
TEL：092-518-7435／FAX：092-518-4149
営業時間：
平日 12:00〜22:00／土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL：075-708-3930／FAX：075-708-3931
営業時間：10:00〜22:00
■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間：10:30〜21:30
TEL：03-6914-0167／FAX：03-6914-0168
■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」
〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間：9:00～22:00
TEL：029-897-3325
■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間：
平日 11：00〜22：00／土日祝 10：00〜22：00
電話：03−6812−1984
