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観劇のすすめ 〜“知らないから”はもったいない。今みないとわからない総合芸術を観に行こう〜


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記事:晶(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
演劇を観に行く理由はいろいろあります。
 
好きな劇団だから、有名な劇団だから。
好きな役者さんや知っている役者さんが出ているから。
知っている物語や興味のある、面白そうな物語をやるから。
SNSでの評判や、人におすすめされて。
 
そして、観に行かない理由もいろいろ聞きます。
 
なにを観ていいかわからないから。
いつやっているかわからないから。
知らないものを観に行くのが怖いから。
 
特に最後の「知らないものを観に行くのが怖いから」。
たしかに演劇、特に小劇場だとテレビに出ているような役者さんが出ているわけではないし、知らない役者さんばかりです。
演目もオリジナルの物語がほとんどだったりするので、公演情報に書かれているあらすじだけ見てもどんな物語なのか、どんなジャンルなのかがわからなかったりすることもあります。
 
でもこれ、とてももったいないと思うんです。
 
前に、知らない劇団の公演を一人で観に行ったことがあります。
演出家の人の名前はどこかで見たことがあるくらいで、役者さんの名前は誰もわかりませんでした。
 
たまたまTwitterで流れてきた公演情報が目に入って。
花の模様と女性と文字が繊細に配置された美しいフライヤーの画像と、メーテルリンクの『青い鳥』をモチーフにしたというお話に惹かれました。
 
知らない劇団の公演だったので、最初は観に行くことに勇気が出ませんでした。
しかし、観劇は一期一会。
この機会を逃したらもう観られないかもしれない。
小劇場の公演というのは、公演期間や公演回数が増えたり、再演されたりすることは多くない。
後から映像での配信や販売が行われるということもほとんどありません。
 
自分の予定も微妙に難しく悩みに悩んだのですが、「これを見逃したら後悔するかもしれない」と思い、ダメ元で会場まで足を運びました。
チケットの予約はしていなかったので、当日券狙いです。
会場に着くとキャンセル待ちと伝えられましたが、その日は運良くキャンセルが出たらしく私はその公演を観ることができました。
 
今思い出しても、この日の行動は大正解でした。
 
劇場は地下にあり、入った瞬間から物語の世界観が作り出されていました。
うす暗闇の中、柔らかい光を使った美しい演出。
影絵の方法を使って人に翼が生えているように見せる表現。
おもちゃのような可愛らしい鉄琴の音と無機質に感じるセリフのギャップ。
シンプルだけれども可愛らしい衣装。
御伽噺のように見えて、未来に起こりうるんじゃないかとも思えるお話。
登場人物たちのやりとりや感情に入り込み、涙が出るほど感動しました。
高揚感に包まれながら帰ったのを今でも思い出します。
その世界観が好きになり、その後もその劇団の公演を観に行くようになりました。
あの時観に行って、この劇団を知れて本当によかったなと思います。
 
『マームとジプシー』という演劇団体の主宰をしている演劇作家の藤田貴大さんがテレビのインタビューで話していた言葉が印象に残っています。
「演劇は今みないとわからないもの」
映画は年月が経っても色あせず見ることができるけれど、それは過去に撮られたものであって、演劇は“今”服をきた人が目の前にいて、“今”音楽が流れていることを感じることができる。ということを話されていました。
 
「観劇=高尚な趣味」と見られたりすることもありますが、世間が思うよりももっと気軽なものだと思います。
そして観劇は、もしかしたら美術館に行くよりも多くの芸術を一度に見られるのではないかと思います。
 
物語があって、役者さんがいて、役者さんが衣装を着ている。舞台を彩るセットや照明、映像などの美術がある。ミュージカルものであれば音楽や歌、ダンスを楽しむこともできます。劇場もさまざまで、一般的な劇場でも使う劇団によって席の配置の仕方や使い方などを変えていたり、ホールやギャラリー、バーを使った公演などもあり、楽しむところがたくさんあります。
 
また、演劇は目の前で役者さんが演じられています。その時の流行が物語や衣装に反映されていたり、日によってアドリブがあったり台詞が変わったりすることもあるので、そういったことも楽しめると思います。
 
知らないものを観に行くのはちょっと怖いかも知れません。
でも一度行って知ってしまえば、次は大丈夫です。
 
たとえば、最初に観に行った物語が気に入ったなら、次はその脚本家さんの別の物語も観てみる。
そこで役者さんが気に入ったなら、次はその役者さんが次に出る舞台を観に行ってみる。
その舞台の衣装が気に入ったなら、次はその衣装担当の人が関わっている公演を観に行ってみる。
 
といった風に、知っている好きなものを軸にすれば、怖がることなくさまざまな公演を観に行くことができると思います。
 
ぜひいろんな作品に触れて、劇団、役者さん、物語、演出、その他のことでも、なにか1つでもお気に入りのものが見つかるといいなと思います。
 
 
 
 
***

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2021-01-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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