睡眠中毒
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記事:りお(ライティング・ゼミ日曜コース)
「え、もう帰っちゃうの~?」
私にとってはかなり粘った方だ。タイミングを見計らって、この楽しい空気を壊さないようにしたつもり。もう絶対帰る。だって22時をまわりそうだから。
高校生の頃、私は夜更かしというものをしたことがなかった。試験前であっても必ず22時には布団にはいる。寝ることが大好きな私は、1に睡眠、2に睡眠、3に睡眠の生活を送っていた。周りからは、22時に寝ていていつ勉強しているの?と不思議がられるほど。部活から帰宅する19時から就寝の22時の間に、ご飯とお風呂と勉強の全てを網羅する。そんなに難しいことではない。だた、テレビやネット、SNSにはノータッチだっただけだ。
大学生になった時、さすがに22時寝は無理じゃない? と友達から言われた。大学生は夜は飲み会があり、朝までオール、そんな生活が当たり前のようにあったから。けれども私は22時睡眠を貫きたかった。寝ることが大好きだから。
入学して数カ月、友達から誘われたスポッチャ。昼過ぎから6人で集まりボーリングやゲームセンターなどで遊び、夜ご飯の前にカラオケに入る。この時点で19時。私はそわそわしていた。電車の時間と帰ってからのお風呂の時間を考えると、20時半にはここを出たい。けれでも、周囲に解散の空気はなく、流行りの曲を歌う友達の横でだらだらとタンバリンを叩いていた。
22時。
もう帰る! 本来なら私の入眠の時間。半目になり頭もぼーっとしてきた。
「ごめん、明日1限だし、そろそろ帰るね!」
「え、もう帰っちゃうの~?」
「ごめん! 普段22時寝だから限界!笑」
とそそくさとカラオケボックスを出た。
すると、後ろから一人の男子も追いかけてきて、「助かったわ~」と一言。
「俺、ここから家遠いから、今出るタイミング逃したらあっという間に終電逃しそうだった。ありがとう。それにしても、あの空気感の中で帰る宣言できるのってすごいよね。就寝時間優先とか変わっている」
「変わっている」
確かに、そう思う。これまで幾度なく、盛り上がりの絶頂で一人だけ抜けて家に帰ってきていた。どうしてそこまで拘っていたのか……?
睡眠は1日の3分の1を占め、人生で換算するとかなりの時間を睡眠と共に生きていく。早寝をすると次の日の目覚めがとてもよい。集中力も抜群だから、授業中で眠くなることがなく、必然的に成績も向上していく。いいこと尽くしではないか。
良い睡眠をとるために、寝る前の儀式も忘れない。ヒーリング音楽をかけて、ラベンダーの香りを嗅ぐ。スマートフォンはもちろん寝る1時間前には電源を切り、自分の時間を楽しむ。好きな読書をしていると自然とうとうとし始め、気づいたら気持ちの良い入眠を迎える。
少しでも我慢をして就寝時間が遅くなると、次の日のコンディションが最悪だった。一度、少しずつ寝る時間を遅くすれば、22時の壁を越えられるかもしれないと思い、挑戦したものの、3日目の23時で精神的に苦しくなり、次の日から22時寝が復活した。まさに三日坊主である。
睡眠とはなんて素敵な時間なんだ。
私は睡眠という名の一種の中毒にかかっている。お酒やたばこ、スマートフォンを手放せない人と同じように、22時に寝ないと気が済まない、心がざわざわしてしまう睡眠中毒だ。
大学で「22時寝の私」が定着すると、格段に生きやすくなった。夜ご飯を食べていて少し時間が遅くなると「そろそろ、りお帰る?」と声をかけてくれる友達。旅行先でも22時に消灯。自分が早寝なことを公言することで、生活の質があがっている気がした。友達も「りおといると解散が早いから、早めに寝られて健康的なんだよね~」とほほ笑んでくれる。
今回は、わたしの睡眠生活を披露したかっただけではない。
私の友達のように、睡眠の気持ちよさに気づいてほしく、この文章を書いてみた。
現在はコロナ禍の影響もあり、夜家にいることが増えた。
ここまで私の文章を読んでくださっている皆さんは、夜家での過ごし方を見直したことはあるだろうか?
もちろん勉強が忙しく徹夜している人、お仕事をしていて帰りが遅くなってしまう人、家事や育児に奮闘している人がいるかもしれない。ただ、長い長い夜に、永遠に続くYouTubeをみて目を酷使したり、漫画やゲームで気づいたら時間があっという間に過ぎていたり。「睡眠」という自分のこころと身体をリフレッシュできる大事な時間を無視して、夜を過ごしていないだろうか。
遅寝遅起きよりも、早寝早起きの方が次の日の朝のスタートの気持ちよさが全然違う。
一度、スマートフォンやインターネットを脇において、睡眠の気持ちよさ、美しさを感じてみてほしい。次の日の目覚めを体感すると、あなたも睡眠中毒になっていくかもしれない。
大学時代、そして社会人になっても22時寝を貫いている女からのアドバイスを実践してはいかが?
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