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この街には彼がいる


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:垣尾成利(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
ライティングゼミを受講する前に電話で問い合わせをした。
 
その時応対してくれたスタッフさん、それが彼だった。
 
たまたま電話を取ったのが彼だっただけなのかもしれないけれど、応対してくれたのが彼だったから、私は迷うことなく受講申込をした。
 
私はなにかを買うとき、衝動買いはせず、慎重に吟味してから買うことが多いのだけれど、応対してくださった店員さんを気に入ったときは、値段じゃなく「この人から買いたい」と即決することもある。
 
ライティングゼミは、電話で質問をしたあとすぐに申し込んだ。
 
受話器の向こうから聞こえてくる声が温かかったからだ。
 
質問した細かな内容は誰もが毎回聞いてくるような一般的なことだったと思うけれど、話した数分に感じたことは、なんとも言えない安心感だった。
 
ライティングゼミを受講しようか迷っていた私の背中に、そっと彼の手が添えられたような感じがした。
 
「心配しなくて大丈夫、しっかりサポートしますよ。怖がらずに一歩踏み出してみましょうか」そう言って背中を優しく、そっと押してくれたような気持ちになった。
 
天狼院書店で私が最初に声を聞いた彼は、その後も様々な場面で頼りになるスタッフさんだった。
 
この時はまだ彼がどんな人なのかも知らなかったけれど、声の感じからまだまだ若い青年だということはわかった。
 
グイグイと食い付いてくるような話し方じゃなかったのはありがたかった。
 
押し付けてくるようなセールストークだったら、きっと逃げていただろう。
 
的外れな質問ばかりしていたかもしれないけれど、親切に私の知りたかったことに答えてくれ、とても良い印象を持つことができた。
 
「こんな温かな雰囲気を持った人がいるなら、きっとここは大丈夫」と、ライティングゼミ受講をほぼ即決で申し込んだのだった。
 
受講手続きが終わり、Facebookに様々な案内が来るようになった。
 
そこに彼は度々登場していた。
 
「ああ、この人かぁ」
 
彼が話す姿を画面越しに初めて見たとき、受話器の向こうでもこんな顔をして話してくれていたのかな、とイメージが膨らんだ。
 
たぶんだけど、彼は生きることに不器用で、誰も気付かないような小さな凸凹に何回も躓いてしまう人のような気がした。
 
生きることに清らかで、透き通るような透明な感情で、その奥にあるほんのり温かな優しさを包んでいる人。
 
私には彼がそんな人のように感じられたのだった。
 
画面では落ち着いた笑顔で様々なことを伝えてくださるけれど、余裕で話している感じはしない。
 
画面越しに、相手のことを気遣いながら丁寧に言葉を届けようとしているのだろうな、と感じる彼のアナウンスに耳を傾ける時間は毎回心地よい時間になっていった。
 
彼の書く文章も読んでみた。
 
そこにも清らかで透き通るような透明な感情がいっぱい散りばめられていた。
 
読んだあとは心がほっこり温かくなったけれど、同時に切ない気持ちにもなった。
 
こんなふうに感じるのは、彼が文章を通じてなにも飾らずにストレートに心の内側を見せようとしているからだろうなと思う。
 
素朴で、余計なものでごまかさないからこそ伝わる優しさと温かさに満ちた文章だった。
 
そんな印象の彼を食べ物に例えるとわらび餅だと思った。
 
あんこや抹茶の和菓子のようなドン! とした存在感や派手さじゃなく、素朴な甘さのわらび餅。
 
大阪の福島区にあるお店のわらび餅に彼のイメージが重なった。
 
よくあるプルプルとした弾力のある食感のわらび餅ではなく、箸で持てないくらい柔らかで口に入れるとあっという間に溶けてなくなるような繊細なわらび餅なのだ。
 
これはいつ食べても優しい気持ちになれる逸品だ。
 
そんなイメージの彼と、いつか会って話してみたいな、と思っていたのだが、先日その機会を得ることかできた。
 
他のゼミを受ける手続きでも彼が窓口で、この時も丁寧で安心感のある優しさを感じる対応をしてくださった。
 
具体的な日程も決めずに「近々会いに行きますね」と伝えていただけだったけれど、アポも取らずに直接店舗に行ったら、電話よりも画面越しよりも更に温かな笑顔で迎えてくださり、その時のことをすぐに話してくださったのだった。
 
たくさんの受講者さんの対応をされているだろうから覚えていないかもな、と思っていただけにすぐにその時のことを話してくれたことがとても嬉しかった。
 
あれこれ話してくださっている間ずっと、やっぱり温かかった。
 
ライティングのアドバイスもしてくださった。
 
初めての時と同じように、そっと背中を押してくれるような感覚だった。
 
おかげで私はまた新たなチャレンジの一歩を踏み出すことができた。
 
3月から新しいゼミを受講することにしたのだ。
 
このライティングゼミのタイトルには「人生を変える」という言葉が添えられている。
 
人生を変えるためには、自分の意志も大事だが、良い出会いも大事だ。
 
彼もこのライティングゼミで人生が大きく変わった人だ。
 
自分の人生を変えたライティングゼミのことを心から愛しているからこそ、伝わってくるすべてが温かいのだと思う。
 
もし今、あなたがライティングゼミに興味を持って、遠くから様子を見ているなら、ぜひ彼に会いに行ってみてほしい。
 
清らかで透き通るような透明な感情と、わらび餅のような素朴な優しさで、あなたの背中をそっと押してくれるはずだ。
 
人生を変える第一歩はぜひここから。
 
天狼院パルコ心斎橋店がある大阪。
 
この街には平野さんがいる。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 

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2021-02-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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