メディアグランプリ

たった一言でもやもやが晴れて世界が一変したはなし


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:risa(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「ねぇ、ふだん一人称は『ワシ』なの?」
 
「『クセが強い』ってよく言うの?」
 
ここ数年で、初対面の人に自己紹介をした際、そんなふうに言われることが多くなりました。
 
さて、ここで問題です。
 
私の出身地はどこでしょう?
 
すでにお気づきの方はいらっしゃるかと思いますが、正解は岡山県です。
 
多くの人が、一人称が『ワシ』だったり『クセが強い』というワードを聞いただけでなぜ岡山県を連想することができるのかというと、これは完全にお笑いコンビ「千鳥」の影響でしょう。
 
知らない方のために簡単に解説。
 
千鳥とは、ともに岡山県出身の大悟さんとノブさんの2人で結成された大人気お笑いコンビです。今までのお笑い界では主流でなかった岡山弁全開の漫才スタイルを確立している点が特徴的で、見るものを虜にする面白さがあります。
 
特に、「クセが強い」や「~じゃ」などで知られる、ツッコミ・ノブさんの岡山弁ツッコミワードは一度聞いたら忘れられないくらい独特で、千鳥の代名詞となっているほどです。
 
そんな千鳥の大活躍によって、岡山弁の知名度も全国的に広がりました。
 
それにともない、県外の人達の中で「岡山の人はみんな千鳥の話し方をする」みたいなイメージが定着し、最初のような質問をされる機会が増えたわけです。
 
そういうとき、決まって私は以下のように答えます。
 
「わたし、一人称『ワシ』でもないし、『クセが強いんじゃ』とも言わないんですよ~」
 
これは嘘偽りのない、本心です。
 
私自身、岡山弁はかなり話しますが、いわゆる「千鳥弁」はまったく話さないわけですから。
 
このようなやりとりが続く中で、あるときふと思ったのです。
 
もう、このやりとりがめんどくさくてたまらないんじゃーーーーーー! と。
 
誤解を生まないように先に言っておきますが、私は千鳥さんの大ファンです。
 
それはもう、岡山県のスーパースターだと思っていますからね。
 
だから千鳥のお二人を責める気持ちなんてこれっぽちもありません。
 
ただ、県外の人とのこのやりとりそのものが、とてつもなくめんどくさいと感じてしまったということを主張したいだけなのです。
 
では、なにがめんどくさいのか?
 
じつは、このやりとりの後、いつも微妙に気まずい空気が流れてしまうことが一番の原因です。
 
私は性格上、嘘をつくのが得意ではないので、「NO!」と言います。
 
それは要するに、相手の言葉を必ず否定してしまうことになるのです。
 
で、私がその時の回答の表情や声のトーンを間違えると、相手によっては残念そうにしたり、ひどいときには私に「つまらないな」や「ノリ悪いな」なんて言葉を浴びせられたりすることもあるわけですよ。
 
(一体私が何をしたっていうんだ……)
 
そんな感じで少しげんなりするときもあったりします。
 
実はこのような私の経験は、何も珍しいものでもなく、
 
皆さんの中にも、似たような経験をされた方は多くいらっしゃるかと思います。
 
たとえば、自己紹介の際に自分がO型だと伝えると、
 
「ええ、じゃあ大雑把なの?」と聞かれるとか……。
 
誕生日が夏だというと、
 
「なんか静かそうだし、夏っぽくないね」と言われたりだとか……。
 
このように、多くの人の中で広がり理解された一般的なイメージで自分を判断されることって多いですよね。
 
特に日本人は、何かを分類して型にはめて、相手をわかったつもりになるのが大好きだという話を以前どこかで聞いたことがあります。
 
私は少し前まで、相手からのそういう根拠のない一般的なイメージを押し付けられたとき、答え方の方法としてはざっくり二つあると考えていました。
 
一つは、「そんなことありません」と素直に否定するという方法です。
 
しかし、これは答え方の温度感が結構難しい。
 
否定すること自体は簡単ですが、先程お話したように、時にその後の空気を悪くしてしまうこともあります。
 
もう一つは、「たしかにそうですね」と相手の意見に同調する方法です。
 
要するに、自分に嘘をつくということですね。その場が丸く収まるなら、こんな小さな嘘、なんのダメージもないって方もいらっしゃるかもしれません。
 
ただ、なかには、こういう小さな嘘が毎回毎回蓄積されると、ちょっとしたストレスだと感じてしまうといった方もいらっしゃるかと思います。
 
(※ちなみにわたしは、後者のタイプです)
 
同調もせず、かといって波風もたてずにこの場をおさめる一言。
 
相手も自分も不快にならない一言があれば……。
 
そう思いながら、先のやり取りを続けるなかで、つい最近、とうとうこの状況を打開する素晴らしい言葉を思いついたのです!
 
それが魔法の言葉、
 
「そういうこともあるかもしれないですね~!」です。
 
この言葉のポイントは、これからその事柄がおこりうる可能性があるかもしれないといった「未来」の可能性を考えるニュアンスが含まれている点にあります。
 
未来について言及することで、相手のことも自分のことも否定しない素晴らしい態度に早変わりさせることができるのです。
 
たとえば、わたしの場合。
 
現時点では、自分の一人称は「ワシ」ではないのですが、今後、一人称が変化し「ワシ」になる可能性をゼロと言い切ることはできません。
 
また、とっても几帳面なO型の方も、
 
人間ですから、今後、なにかをきっかけに大雑把な性格になる可能性はあるわけです。
 
未来のことは誰にもわからないから、相手の言ったことが100%違うとは言い切れない。
 
だから、相手の言葉を否定することはなくなりますよね。
 
また、同時に自分が嘘を付く必要もなくなるのです。
 
実際、私は、この言葉を使うようになってから、心のもやもやが少し晴れたような気がします。
 
とっても便利な魔法の言葉。
 
さあ、みなさんも今日からぜひ使ってみてはいかがでしょうか?
 
もしかすると、このたった一言が、いま同じ状況で悩んでいるあなたのもやもやを晴らすことにつながるかもしれませんよ。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325


■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」

〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間:
平日 11:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
電話:03−6812−1984


2021-02-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事