住む場所のサブスクって何? HafH(ハフ)のススメ
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:白石佳和(ライティング・ゼミ平日コース)
「サブスクリプション」という言葉を耳にしたことはないだろうか。耳にしたことはあっても、実際どういう意味なのかご存じない人もいるだろう。かくいう私も、最近知った言葉である。
サブスクリプションというのは、商品を一つ一つ購入するのではなく、商品やサービスを一定期間利用する権利に料金を支払う仕組み、ビジネスモデルである。代表的な例は、音楽配信サービスのapple musicやspotify、コンテンツ配信のnetflix、amazonプライムなどである。それ以外にも、マイクロソフトのoffice365やカーシェアリングも「サブスク」の一つと言えるだろう。先日妻から「花のサブスク始めたから」と言われて何のことやら意味がわからなかった。このコロナ禍で、店頭での販売に聴きを感じた花屋が販路拡大の工夫として、花の定期的な宅配サービスを始めたらしい。これもサブスクの一つである。
サブスクリプションは、単なる定額課金ではなく、ユーザーのニーズを掘り起こしサービス内容を変えていく。そこも面白い点である。
HafH(ハフ)も、サブスクリプションサービスの一つだ。何をサービスするか。それは、宿泊サービスである。公式HPページによれば、「好きな時に、好きな場所で働くための、
住まいが見つかる月額制のサービスです。」とある。世界に535の拠点があり、たとえば月に16000円払えば、好きな場所に5泊できる。「いつもHafH」という料金プランでは、月に30日、つまりほぼ毎日そのサービスを受けることができる。
私はこのサービスを知ったとき、すごく不思議だった。booking.comやトリップアドバイザーなどのサービスはわかる。旅行のために、ホテルや交通機関、レストランなどが予約できる。でも、目的が決まっていないのに、「毎月5日間どこかに泊まれるよ」と言われると面食らう。一体どういうサービスなのだろうか。どう利用すればいいのだろうか。
「あなた、勤務場所が遠いじゃない。遅くなるときや飲み会があるとき、ときどき泊まるでしょ。週1回泊まるのはどう?」妻に言われてはっと気づいた。宿泊だからといって、旅行ばかりではない。仕事場の近くに泊まることもあるではないか。よく考えてみれば、「移動」はよく起こる。コロナ禍の前は、よく移動していた。職場もそうだし、出張も海外・国内でときどきあった。日帰りで近場の温泉やおいしいレストランに出かけることもあった。なるほど、移動の延長上に宿泊はある。
もともと、夫婦で旅行するためにこのサービスに加入したが、コロナの第三波がやってきて旅行をキャンセルした。でもせっかくだから、安いプランでしばらく使ってみることにした。でもなかなか機会を思いつかない。同じ金沢に住む知り合いから、金沢市内に泊まってみた話を聞いた。自分のマンションの駐車場には屋根がなく、大雪になるとわかった何日間かを車の避難のため屋根付き駐車場のあるホテルに泊まったそうである。確かに、街中のホテルであれば、都市の中央部の道路のほうが除雪が早めになされるので、車での外出も容易になる。また、買い物する場所や食事する場所がすぐそばにあるのでライフラインがしっかりしている。
初めての利用は、同じ市内の長期滞在型ホテルに妻と1泊する、というものだった。家から車で10分の場所だが、ちょっとした旅行気分を味わえ、また毎日の家事から解放されてリラックスできた。こういう暮らしも悪くない。日常があってこその非日常だし、非日常によって日常が充実するのではないだろうか。
何かの本に書いてあったが、人類が定住を常とするようになったのは、人類の歴史全体で見ると1%にすぎないそうだ。人類のもともとの性質が「移住」にあるとすれば、この「ハフ」というサービスは、人間の本能をくすぐる気がする。コロナの影響で在宅勤務の制度化が進んでいるが、その動きともマッチする。リゾート地でリモートワークを行うワーケーションとしても活用できるだろう。学生には、もしかしたら少々高く感じるかもしれないが、それによっていろいろな経験ができるとしたら、何物にも代えがたい財産となる。月30日の場合、ハフの料金は80,000円。東京の家賃として考えたら、家具や電気製品などがついているからそんなに高くない。所有する荷物を最小限にして泊まり歩くのもおもしろい。
多忙な中で、いつどこに泊まるか考えるのはちょっと面倒かもしれない。でも、人間の近代フレームを揺り動かし、本能を呼び覚ますのは、心にも体にもいいに違いない。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00
■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168
■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」
〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325
■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間:
平日 11:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
電話:03−6812−1984