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つらい満員電車を楽しむ方法


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事 : 小島雄也(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
日頃から満員電車で大変な思いをしている方は多いのではないかと思う。
 
この日の僕も通勤するために、満員電車に揺られていた。
 
「はぁ、疲れた。俺、なんか老けたなぁ」電車の窓に映った自分の顔を見て、そんなことを心の中で呟いていた。朝一だというのにため息を深くつき、全くやる気がでなかった。
実家は電車が2時間に1本しかでていないような田舎である。こんな経験をしたことは一度もなかった。町を出てから15年以上も経ち、満員電車にも慣れると思っていたが、一向に慣れる気配がない。いっそのこと、仕事をやめて転職して在宅ワークが可能な職場も考えた。でも、冷静になって考えてみると、職場のスタッフとは良い関係を築けているし、仕事自体は楽しくやらせてもらっている。今の職場を辞めるのはとてももったいなく感じるのである。
 
そこで、まずは満員電車を避ける方法を考えてみた。これは単純に1時間早く出勤するというだけだ。効果はあり、いつもの2〜3割の混み率で座席に座ることができた。久々に椅子に座れて感動してしまった。ただ、問題点もあった。1時間早く職場についても仕事がない。しかも、僕は朝が弱いため、昼ごはんを食べた後に猛烈に眠気が襲ってきた。この方法はあえなく失敗に終わった。
 
馬鹿な頭を振り絞り次の策を考えた。自転車で通勤する方法だ。ある日、自転車通勤を試してみた。あれは確か真夏のことだったと思う。結果を言うと家から1時間半もかかってしまった。想像以上に信号が多くて待ち時間が多かった。汗だくで着替えも持っておらず、スタッフに汗臭いおじさんの姿をさらしてしまった。よくよく考えてみると、職場と家は20kmも離れているので、グーグルマップで調べれば分かっただろうに。本当に自分は馬鹿なのか? 自分の馬鹿さ加減に呆れてしまった。
 
2つの策が大失敗に終わった。考えても良い案は浮かばない。でも、相変わらず満員電車の状況が変わることはないのである。開き直っていっそのこと楽しんでみてはどうかと考えてみた。
そこで考えたのが電車内での筋トレだ。満員電車といっても、ぎゅうぎゅうの満員ではなくある程度身体を動かせるゆとりはあった。ただ、あくまで公共の乗り物である。目立つ行動は避けたいものだ。慎重に周りからバレないような方法を考えた。そこで考えついたのが両方の踵を浮かせて止めるという方法だ。ふくらはぎをシャープにすることができる。この方法は今のところ成功している。恐らくバレてはいないと思う。
 
さすがにこれだけでは時間的にしのげないため、もう1つ大きなコンテンツを考えなければならなかった。さて何があるか? すぐには思い浮かばなかったので、特に考えないようにしていた。しばらくすると、あるアプリから着想を得た。そのアプリは最近、なにかと話題になっているのでご存知の方も多いかもしれない。1人につき2人しか招待できないという希少さから爆発的に人気が広がった。
それは「clubhouse」だ。他者の雑談を聞いたり、挙手して参加したりするアプリである。電車をclubhouseに見立てるというアイデアを思いついた。
 
「じゃあclubhouse聞けよ!」という声が聞こえてきそうであるが、電車clubhouseのメリットもある。それは話している人の顔、身振り手振りが見えることだ。コミュニケーションは非言語の部分が多くを占めると聞いたことがある。声だけでは伝わりきらない部分が伝わるのだ。
デメリットはclubhouseのように挙手して参加できないことだ。参加できないこともないが、かなり怪しまれるだろう。警察を呼ばれる可能性もあるので避けたいところだ。
聞きたい雑談を選べないというのはメリットでありデメリットでもあると思う。本家clubhouseでは部屋を選択して入室するため、聞きたいことが偏るというのはデメリットである。電車clubhouseでは未知の話を聞けるのはメリットだと思う。避けることはできないが。
電車内の話題は幅広い。女子高生のゾッとするような悪口から、ビジネスマン同士の熱い話、ご高齢の夫妻の和やかな話まである。話を聞いていると電車は社会の縮図だと思えてきた。
 
ちょっと間違うと完全に変人ではある。でも、こんな形で日々の満員電車が楽しくなってきた。電車に乗ると殆どの人がスマホで時間を過ごしている。少しではあるが、手帳のスケジュールを確認している人もいれば、本や新聞を読んでいる人もいる。
 
スマホ時間に飽きたら車内筋トレ、電車clubhouseを試してみてはいかがだろうか?
 
 
 
 
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2021-03-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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