「人生を変えるライティング・ゼミ」は本当に人生を変えてくれるのだろうか?
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:大附 祐貴(ライティング・ゼミ日曜コース)
「人生を変えるって本当なのかな、うまくいくんだろうか……?」
半信半疑のまま、私は決済ボタンを押した。受講料の4万円が消えていった……
「人生を変えるライティング・ゼミ」
なんだか大げさだなぁ、と思うようなタイトルが掲げられた文章術の講座がある。
主催は、天狼院書店という本屋だった。
たまたまそのお店に足を踏み入れたときに、スタッフの方から貰ったチラシにそう書いてあった。
「当店では、本を読んだだけでは得られない体験を手に入れるために、文章や写真、動画など様々な講座を用意してお客様に体感して頂いています。よかったら、ぜひ」
なんとなく入った本屋で、なんとなく受け取ったチラシ。いつもならポイっとどこかに置き去りにしてしまいそうだったが、家に帰ってからもまじまじと見ていた。
「人生を変えるぐらいのライティング……嘘みたいな話だけど、少しでも変わったら儲けものだよなぁ」
受講料は、4万円だった。けっして安価なものではなかった。
でも、「この4万円でなにかが変われば……」というどこからともない後押しが、決済ボタンを押させてくれた。
このゼミでは、三浦さんという天狼院書店の店主の方が教えてくれる。
「これから4か月で皆さんの文章をコンテンツにできるぐらいに変えてみせますからね!」
初回の講義で、そう語りかけてくれた。ただ、私はやっぱり疑ってしまった。
というのも、それまでまとまった文章を書くことが無かったからだ。
最後に文章らしきものを書いたのは、大学4年生の卒業論文で、それも文章としてうまくまとまっているかどうかは微妙なものだ。
そんな私が、文章なんてうまく書けるのだろうか……?
講義では「ABCユニット」と名付けられた三浦さんの“秘伝の技”を教えてくれた。
それ以外にも、様々な“秘伝の技”を教えてもらい、なんだか文章が上手くなった気がしているうちに、気が付けば講義終了の時刻を迎えていた。
「それでは、来週月曜日の深夜までに、課題として2,000字の文章を提出してくださいね」
このライティング・ゼミでは毎週2,000字の原稿を提出することが課題として求められる。
講義を聞くだけではなく、それを自分のものにするためのアウトプットとしての課題だ。
全部で16回。毎回提出するのは至難の業といっても過言ではない。
噂では聞いていたが、「うわっ、やりたくないなぁ」と思ってしまった。
というのも、こんな長年文章を書いたこともない人間が書く文章なんて、絶対に読めるものじゃないだろうと思っていたからだ。それを他人に見せるなんて……ああ恥ずかしい!
でも、4万円もかけてこのライティング・ゼミを受講したのだから、ダメもとでもやってみようかな、と思った。
初回の作品はどう書けばいいか本当に悩んだ。
どうしよう、こうしようと2時間も3時間もかかったのを覚えている。
なんだかぎこちない仕上がりのものだったが、締め切り直前になんとか提出した。
このゼミでは、天狼院書店のスタッフの方からフィードバックがもらえる。合格の場合は天狼院書店のWEBサイトに掲載され、不合格でも「ここを直したほうがよりよい作品になりそうですね」といったアドバイスをもらえる。
「どうせ駄文だよ、アドバイスもらいながら4か月後にうまくなっていればいいや」
と思ったのもつかの間、初めての作品は合格だった。
「えっ、うそでしょ……?」
これは何かの間違いだろうと思ったが、何度見ても「面白かったです!」と感想が書かれている。
「合格もらえたし、次からも前向きに文章書いてみよう」
第2回の締め切りにも、第3回の締め切りにも、自信は無いなりにも必ず1本ずつ作品を提出した。
もちろん不合格をいただくこともあったが、合格も何度も頂くことが出来た。
何回か文章を提出し、フィードバックをもらっているうちに、文章を見せることの抵抗もだんだんと消えていった。
8回、9回、10回……と提出し、毎週文章を書くことに慣れてきた頃だったか、私が勤務している会社で、こんな話があった。
「自己啓発として、読書感想文を書いてみませんか?」
内容は、1,000字でその本を読んだ気づきや、自省をまとめて社内で発表するというものだった。
1,000字で感想を書き、それを発表するということ自体、慣れていないとハードルは高そうに見える。だが、毎週2,000字の文章を書き、それを発表している私にとって、そんなものは全く苦ではなくなっていた。
三浦さんに教えてもらった「ABCユニット」を工夫すれば、1,000字でもクオリティを落とすことなくあっさりと仕上がった。それも1時間で。
「よし、提出しよう」
ライティングの課題を提出するかのように、指定されたフォルダに感想文を提出した。
後日、上司が感想を伝えてくれた。
「前向きに自己研鑽ができていてうれしく思います。これからも本を読んでスキルアップを目指してください」
とのことだった。
お褒めの言葉を頂いた。やったぁ! と嬉しくなった。
たとえば、高校球児は甲子園を目指すにあたって、暑い日も寒い日もコツコツ素振りやキャッチボールを繰り返すように、ライティングも、毎週作品をコツコツ仕上げ、提出することで力になるんだろうと思う。
私が最初から読書感想文をサラサラ書けるようになることを目標に、このライティング・ゼミを受講したわけではない。
だが、文章を他人に見せるということに抵抗があった私が、それを社内で発表できるまでになったというのは、小さいことなのかもしれないが「人生が変わった」のではないかなと私は思っている。
「ライティングでどこまで人生が変わっていくのかな、楽しみだなぁ」
自分のことなのに、ライティング・ゼミのおかげで全く先が見えなくなってしまった。
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