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ど素人の私が難曲「夜の女王のアリア」に挑戦している理由


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:宮川純子(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「夜の女王のアリアの練習をすると、この歌が楽に歌えるようになりますよ。」
ボイストレーニングでミュージカルソングを歌っていた私に、先生がこうおっしゃり、私はオペラの演目に挑戦することになりました。
 
私はピラティスという身体を整えるエクササイズのパーソナルトレーナーをしているのですが、オペラ歌手さんの身体作りをお手伝いしたいという思いがあり、私自身がオペラ歌手の先生にボイトレをして頂くようになりました。
 
ボイトレに通い始めたのは昨年秋。当初は「勉強のため」という名目で30分の発声練習だけをしていました。
 
発声練習をしながら、まずは息がたっぷり吸える身体作りをするのが大事なことを学びました。そこら辺に漂っている空気をぜーんぶ自分の肺の中に取り込もうと思ったら姿勢が良くないと出来ません。
 
さらに、高音を出したい時や低音を出したい時にどのようにお腹周りの筋肉を使い分ければ良いのかを研究していき、私が持っている解剖学やピラティスの知識と声楽家さんの身体の使い方の情報を紐つけする作業をしていきました。
 
身体の使い方ひとつで声の出方が変わるので、この作業がとても楽しくなりました。続けているうちに、自分でも歌ってみたいという欲が出てきたので、今年からは1時間に枠を増やして歌にも挑戦するようになりました。
 
私が持ち込んだ楽譜はミュージカル「オペラ座の怪人」の”The Phantom of the Opera” とディズニーアニメ「アラジン」の “A Whole New World”。どちらも20年ほど前に映画で観て好きになった曲でした。デュエット曲ですが、一人二役で歌ってます。
 
ただこれらの曲を練習している時に、ちょっと行き詰まりを感じたんです。発声練習の域を超えず、これ以上伸びないようなそんな感覚です。
 
そのタイミングで先生から頂いたのが、オペラの曲を練習してみるという提案でした。そしてモーツァルトのオペラ「魔笛」から「夜の女王のアリア」を練習することになりました。(本来はドイツ語で歌うものなのですが、ドイツ語は全然わからないので日本語で挑戦中です。)
 
この曲は超絶技巧の歌として有名です。この難曲がなぜど素人の私にオススメされたかと言いますと、「The Phantom of The Opera」や「A Whole New World 」を気持ち良く歌うために必要なエッセンスがこの曲にふんだんに盛り込まれているからなのだとか。
 
ピラティスでも、あえて上級者向けのエクササイズに挑戦する事で、頭では全く理解出来ていなかった動きが、楽に出来るようになる事があるのですが、それと同じ事を先生は意図されたのだなあと思いました。
 
実際に歌ってみて分かったのは、私が思っていた息の吸い方では酸欠になりふらふらになるという事。そしてお腹周りのインナーマッスルを常に稼働させておかないと綺麗に発声できません。オペラの歌唱と言うのはとにかく基本に忠実に全身を使って歌わないとごまかしが効かない世界だったのです。
 
音符をただ辿るだけでは出せない音があり、「オペラ歌手は身体を楽器にして歌う」とよく言われている事の意味を真正面からガツーン!と叩きつけられた思いでした。
 
この歌を練習するだけでも、体幹トレーニングになって身体が整ってくるので、この後に「A Whole New World 」などを歌うととても楽に声を出せます。私の練習にこの難曲をぶっ込んできた先生の判断がスゴすぎると思いました!
 
また、難しい曲に挑戦するというのは、ゲームを攻略する感覚で挑めるので、とにかく歌うのが楽しいです✨
 
 
動画を検索して観ていただいたら、オペラを知らない人でも多分一度は聴いたことがある歌だと気付かれると思います。
 
私はこの曲を練習するまでは、「あ・あ・あ・あ・あ・あ・あー」って言う所しか知らなかったので、可憐な少女が小鳥のさえずりを真似してるような爽やかな歌だと思ってました。でも実際は女王が我が娘に敵を殺せと命令する高圧的な歌です。
 
「夜の女王のアリア」は、
「あんた、ちゃんとヤツの息の根を止めなあかんで!やらへんかったら、もううちの子ちゃうで!!」
と超音波攻撃で娘の判断力を鈍らせ、自分の目的を何がなんでも果たそうとする毒親ソングなのです。
 
私は、綺麗なメロディラインにその対極にある激しい感情を載せると言う、ハードモードなゲームを楽しむ感覚で練習しています。
 
この練習を通して身をもって分かったのは、ピラティスで身体の使い方を学んで来た事で、全身の筋肉を意図的に使えるので、先生のアドバイスをすぐに再現出来ると言うこと。
 
そのスキルを定着させるにはもちろん何度も練習していく必要はありますが、自分の体の仕組みを知ってるかどうかは大きな差になるように感じます。無駄な動きも減るので歌を1曲歌い終えた後の疲労感も全然違うようです。
 
歌を歌うのは「身体を使う」と言う意味でスポーツやダンスと同じです。
歌い手さんが自分の身体を使って自由に何かを表現できるように、ピラティスを使ってサポートして行きたいなあと改めて思いました。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
 
 
 
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2021-04-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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