メディアグランプリ

仮に読書好きじゃなくても本を買う理由はある


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:いがらしりえ(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
先月、生まれて初めて、本を予約して買いました。
『1シート・マーケティング』
表紙は鮮やかな黄色、帯も同じ黄色、絵柄や写真などはなく、黒のゴシック体で大小さまざまな文字がたくさん書かれている「警告色」の目立つ本です。
私にとっては、初めてのジャンルの本なので、見慣れない単語もあり、小説のようにパラパラとテンポ良く読み進められていません。
ゆっくりではありますが、なんとか吸収しようと読み進めています。
 
届くまでの時間、待っている時間も嫌いではありません。
そろそろ、発送されたかな? などと考えて楽しみにしている時間も良いものです。
 
新刊を購入して、最初にする事は「匂いを嗅ぐ事」
鼻の近くでページを勢いよく最初から最後までバーっとめくり、その風を浴びながら思いきり鼻で息を吸い込み、匂いを嗅ぐのが好きです。
 
だいたい過去に嗅いだ事がある、私の匂いデータの中のどれかと同じということが多いです。
使われている紙の種類が同じなのか、インクが同じなのか分かりませんが。
 
今回の警告色の本は、昔、学生の頃に買った何かの参考書と同じ匂いがしました。
 
変な人だと思われたでしょうか。
 
新刊の匂い確認作業はどうしてもやめられない癖なのです。
私が電子書籍よりも紙の本が好きな理由の一つです。
そして、この事は誰にも教えた事がありません。
この記事は、私の事を知らない人が読む前提で書いてみました。
 
さて、前置きが長くなってしまいました。
あなたは紙の本派ですか? それとも電子書籍派ですか?
 
私は、紙の本も電子書籍も持っていますが、紙の本派です。
一時期、やましたひでこさんの「断捨離」にハマった時は電子書籍の方が多くなりましたが、やはり、今は紙の本の方が多いです。
 
どういうわけでしょう、電子書籍を読んでも「読書をした」感じがしないのです。
単に、私が電子書籍よりも紙の本を読んできた期間が長い年代の人だからでしょうか。
 
最初から1ページずつ順番に読むだけなら電子書籍でもまだ良いのですが、何ページか戻ったり、逆に飛ばしたりしたい時にとてもストレスに感じました。
 
電子書籍はすぐに購入でき、購入後すぐに読める事をメリットにあげる人もいます。
確かにすぐに読み始められますので、急いで情報を得たい人にはメリットです。
 
しかし、書店にわざわざ出向き、ゆっくり店内で本を探し、購入後その本を持って、電車に乗ったり、歩いたりする。
買ったばかりの本を手に持って家に帰るまでのあの時間、無駄だと思わないのです。
私が暇人だからでしょうか。
 
本を、ただ中身に書かれている活字を読む事だけの目的で購入するなら電子書籍でも良いかもしれません。
 
私は、読む目的以外で本を選び、買う事があります。
特に目的の本がなく書店に入った時、でも何かを買って帰りたい時、見た目重視で本を選びます。
 
実はこれがとても楽しく、店舗に足を運んで現物を見なければ出来ない事なのです。
オンラインショップで、紙の本の画像を見て選んでも、素材感や手触りがわからないからです。
 
電子書籍やオンラインショップでは無理な事、それは「装丁を楽しむ事」です。
 
美しい本を見つけてしまったら、内容や著者に興味がなくても立ち止まって手に取ってしまいます。
高級感がある素材が使われていたり、有名なイラストレーターが表紙の絵を描いていたり、素敵な写真だったり。
特にカバーを外してその下を見た時、こだわったデザインや「やるな」と思わせる仕掛けがしてあると、心から電子書籍じゃなくて良かったと思います。
 
著者だけではなく、その本作りに携わった人たち全ての熱意が感じられる本が好きです。
 
その感覚は、気に入った美術品や工芸品を見つけた時「欲しい」と思うのと似ているかもしれません。
 
そして、手に入れた美しい本は、お気に入りの服やアクセサリーを身につけている時のように、人に見せたいと思います。その本をわざと人目につく場所で読んでみる。
 
誰も私のことなんか見ていないのですが、それでも「一瞬でもいいから、私が見つけた美しい本を見て欲しい」という思いで。
 
自慢のインテリアを購入した時のように、人を部屋に呼んで、わざと目立つ場所に本を置いておいたりしてみたくなるのです。
 
紙の本を求める理由は人それぞれです。
 
私は、本を手に入れるまでの時間を楽しみ、匂いがなくなるまで嗅ぎ、装丁を眺めて触れて楽しみ、そして読みます。
 
一冊の本を買う事に、いくつもの楽しみ方を見つけると、もっと本選びが楽しくなりますね。
 
あなたは、本を「読む」以外に、どんな価値や楽しみ方をご存知でしょうか?
 
 
 
 
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2021-04-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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