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意味の無い言葉は脳のアロマセラピー


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記事:吉田美奈 (ライティング・ゼミ 日曜コース)
 
 
「意味の無いことに意味がある」
と私の恩師、ノビーは言った。そして全国講師オーディションで優勝。意味の無いことに注目が集まっている。意味の無い言葉を話す講座ができて、意味の無い言葉を話すプロが誕生し始めている。
 
「ジブリッシュ(gibberish)」を調べると、ちんぷんかんぷんな言葉、訳のわからない話、などと出てくる。「パパパパパパパパパ」「いえったおんがびじぽー」「こっとこっとぱらんぬ」といった感じである。はじめは、ただ聞いていて面白いもの、という印象であった。しかしそのジブリッシュは考えすぎを癒し、脳をリフレッシュ、活性化し、自分らしくいられる心地よさを作ってくれるアロマセラピーのような存在であった。
 
タモリさんのネタのひとつ、中国語風の話し方を覚えているだろうか。中国語のように聞こえるが実際は意味のない言葉である。言葉を話す前の子ども達も、あばばば~など喃語と呼ばれる意味の無い言葉を話すので、ジブリッシュは意外と身近である。
 
現代人の1日が平安時代の一生分、江戸時代の1年分といわれる大量の情報の中で、頭を使い続けている。一昔前は洗濯板で洗濯する「ひととき」が、お風呂の火加減調整に薪を入れる「ひととき」が、一種の瞑想であった。現代は生活が便利になった分、脳が休まることが少ないので、「脳疲労」という言葉まで現れている。
 
そんな現代人を救うジブリッシュの3つのポイントは「思考の停止」「感情表現」「コミュニケーション」である。
 
ジブリッシュはごく簡単に誰でも話せる。少し自由に、出るに任せて呟いてみてほしい。私が初めて話した時、「後で〇〇しなきゃ」「今日の夕ご飯何にしようかな」などと考えることができない! と驚いた。強制的に思考を止められている。脳疲労を軽減する効果がある。ジブリッシュのワークショップの次の日、やたら仕事がはかどった、要領よく進んだなどの声が上がるのは脳が休み、本来の力が発揮できているからだ。普段左脳ばかり使いすぎている人は右脳がジンジンするとおっしゃるほど、言語脳が休み、右脳が活性化される。脳波測定など科学的な検証が進んでいる。普通の人が40~60(100のうち)のストレス指数が、ジブリッシュ道の師範は「2」であったことも、笑ってしまうがジブリッシュの偉大さである。
言葉の枠に縛られないので自由に表現でき、自分が勝手に思い込んでいた制限が緩み、イメージできる世界が広がったことも嬉しい。
 
感情表現をジブリッシュで行うことも大変スッキリする。
ある日、夫のちょっとした言葉にイラッとした。おもむろに隣の部屋へ行き、クローゼットのドアを開けた。「ゴンゴーバギャージャ!」と力を込めて言ってからドアを閉めた。スッキリする。そして「私も〇〇しすぎたかな、感謝の気持ちを伝えられてなかったな」などと客観的に思い始めた自分に笑えた。夫婦円満、平和な家庭にすぐに回復。誰にも迷惑をかけない、自分にも優しい方法である。言葉にはエネルギーが宿ると言われるように、ネガティブな言葉を使って感情を吐き出すと自分も相手も不快になることがある。意味の無い言葉で出すことで、感情のみを発散することができる。私自身、ジブリッシュを学んで感情の切り替えが速くなった。
 
コミュニケーションでは、言葉に頼らず相手に集中するので、感性で相手を見る、ということが起こってくる。非言語的コミュニケーションを楽しめる。日本語しか話せなくても日本以外の国の方とも初対面で仲良くなれる。自信がなくて話せない方が、ジブリッシュを楽しまれることで英語を話しやすくなった事例、非言語コミュニケーションの力が上がった事例もある。子育て真っ最中の私も、「イヤだイヤだ」とトイレに行きたがらない息子に「たんべってぽりーなーん♪」などと話しかけながら楽しそうにトイレに誘うと、なんとなく楽しそうな表情で入ってくれた。言葉で伝えず雰囲気を伝えたのである。イヤイヤ期の対策はたくさんもっておいて、その場に合わせて出せると大変便利だと感じている。
また、ジブリッシュで「褒めあう、認めあう」ことも、具体的ではないからこそまるごと受け入れられている安心感を感じることができる。ジブリッシュ傾聴では、具体的な悩みは話さない中で感情に寄り添う場となり癒しとなっている。
 
ジブリッシュは自由な表現であり、2度と同じ表現は出にくいので唯一無二の芸術とも言える。表現をまるごと認め、一緒に楽しむことで、大人も子どもも自分らしさを自由に味わえて、自分を大切にする気持ちが育つ。ジブリッシュの可能性は次々に大陸が見つかるような広大さである。10分から15分、できれば身振り手振りを付けてつぶやくだけでも癒しやリフレッシュ効果があるので、ぜひ試してみていただきたい。
 
 
 
 
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2021-04-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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