1シートにマーケティングの本質を詰めた本
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記事:村人F(リーディング倶楽部)
僕はマーケティング本が嫌いだった。
売れるためのテクニックが色々書いているけれど、こうすれば必ず儲かるといった甘い言葉ばかりで、机上の空論しか述べていない。
そんな印象だったからだ。
だから、「1シート・マーケティング」というこの本に対する期待値も正直低かった。
お世話になっている天狼院書店さんの店長が書かれているから、付き合いみたいな感じで買ったところがあった。
しかし、読み終えた僕には「マーケティングはこういうことなんだ」と腑に落ちた感覚があった。
本書は、文字通り1枚のシートを通して、マーケティング能力を身につけることを目的とした本だ。1シートで行われることは、テンプレートに書かれている7つのテーマに従って、自分がやろうとしているビジネスを分析することだ。
そうやって完成した1シートを武器にして取り組めば、月20万円は稼げる。そう豪語する本だった。
このコンセプトだけ見ると、僕が持っていた先入観と同じような印象を受けるかもしれない。僕もそう思っていた。しかし、読んでみると本当に月20万円稼げそうな力を感じたのだ。
まず、1シートを埋めることが難しい。本書では1つのテーマごとに8つの質問が設けられている。例えば、テーマの1つ「ストーリー」では、「なぜ創業したのですか」という具合だ。
さて、起業を志している人で、この質問に明確に答えられる人はどの程度いるだろうか。
基本的な質問のように見えるが、大多数はざっくりとした回答しかできないのではないだろうか。本書ではこのような問いが56回提示されるのである。
これらに回答するためには、自分の中でしっかりとした骨格を持つ必要がある。
それゆえ、全てに答えを出せた時、月20万円を稼げる筋書きがハッキリと浮かび上がるのだ。これは大きな武器になることだろう。
また著者の実体験から来る、世知辛い話が随所に出てくる点もよい。
大体のマーケティング本が、キャッチーな表現で夢物語を語る中、本書はマーケティングの大変さをそのまま書いている。
「安定するまで休日は存在しないと思った方がいい」、「起業を考える人は徹底的にネガティブになれ」など、辛い現実を思わせる表現がいっぱいあるのだ。
だからこそ説得力がある。自身が痛い目にあったことで生まれた言葉だから、僕たちも本気でやらなければいけないと気合を入れることができる。
このように本書では、「1シート・マーケティング」というキャッチーなタイトルとは裏腹に、現実的な理論が取り上げられている。ボヤッとしたビジョンでマーケティングを始めようとする人にとっては、厳しい現実を突きつけられる本になるだろう。
しかし、この理論は厳しいだけではない。とても面白いのである。
本書の後半では、この1シートを既存のマーケティングシステムに適用している。
織田信長やNetflixなど、歴史的偉人から最新のサービスまで、様々な具体例を1シートに落とし込んでいる。
そして完成した1シートを見ると、その優れている点、滅んだ理由が明確になるのである。
ここから、著者が提唱するマーケティング理論の完成度の高さがわかる。
そして、このように1シートを自分の好きなビジネス、大企業やアーティストなどに適用すると、凄く楽しいのである。
自分の考えたビジネスでは全然答えられなかった質問が、大好きなバンドに当てはめると簡単に埋まるのである。面白かった映画でもそうだ。大企業でも同じだ。
好きになったサービスに当てはめてみると、見事な1シートが完成するのである。
こうなると止まらない。好きなものが、もっと好きになるスパイラルが生まれること間違いなしだ。
そのうえ、実際のビジネスを分析することになるから、自身がやろうとするビジネスに対しても強い武器になる。
ここで身につけた視点は、マーケティングだけでなくあらゆる場面で良い効果をもたらすだろう。
このように本書の「1シート・マーケティング」の手法は、稼ぐことの本質を見事に表している。それでいて、文章は中学生でも理解できると豪語するだけあって、とても読みやすい。さらに、現実の厳しさも隠さずに伝えている。
そのため、本書はこれからマーケティングを勉強したいという人にとっては最良の1冊であろう。
衰退しつつある書店業界で新規参入し、多くの業績を挙げてきた著者が1シートに詰め込んだマーケティング理論は、あらゆる場面で応用できるハイパーコンテンツとなった。
これは全ての稼ぎたい人にとって、大きな武器となるものだ。
既存のマーケティング本に飽きた人には、ぜひ本書を手にとってもらいたい。
厳しい現実を生き残った中で生まれた理論の数々は、マーケティングの本質を明確に示してくれるはずである。
***
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