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ゴルフは自己啓発になるか


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記事:櫻井和博(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
社会人になってから、始めるかどうか迷うスポーツ、あるいは、昇進や昇格、管理職になるかどうか、というタイミングで始めるかどうか迷うスポーツがある。そう、ゴルフである。
 
社会人にとって、「生き方」と言ってもいいであろう、ゴルフとの向き合い方について考えてみたい。
 
年に数回、職場のコンペに参加する程度で、個人的に誘ったり、誘われたりすることは少ない。ゴルフクラブはもらいものだし、ゴルフウェアもストレッチ素材のスポーツメーカーのものではなく、キレイめのユニクロ。さすがにゴルフシューズは購入したが、ゴルフをするための出費は最小限に抑えたい。ゴルフがすごく好きかというとそうでもない。それが、36歳の僕だ。
 
僕は、年間100冊くらいビジネス書を読む。ビジネス書で言われていることの結論は「やってみろ、やってみた結果を前向きに解釈し、次に活かせ」ということだ。なにをやるにしても、前向きに解釈したい、時間を無駄にしたくないと考えてしまう僕は、社会人になってすぐにゴルフを始めた。でも長続きしなかった。率直に言って、時間の無駄だと感じた。新入社員のころは、学生のころから付き合いのある友人と遊んでいたほうが楽しく、充実していた。しかし、僕も友人も、結婚し、子どもを授かり、会社の中での役割が変わってくると、会う機会が少なくなっていった。そして、数年後に、管理職登用試験への挑戦権を得るタイミングにある現在、ゴルフを再開することにした。
 
人は良く目にするものを好きになる。繰り返し接すると好意度や印象が高まる。これを単純接触効果と呼ぶ。単純接触効果のポイントは、可もなく不可もなくの接触を繰り返すことだ。ちょっと話すくらいの、当たり障りのない接触を何度も繰り返す。これに適しているのがゴルフだ。どのクラブを選択するのか、コースをどのように攻略するのか、といったことを話していればいい。気に入られようとして、へりくだって褒めるようなことは不要だ。ただそばにいて、ゴルフを楽しめばいい。ゴルフをプレーした後日、仕事で話をするときに、気軽に話ができる状態に気づくだろう。
 
もうひとつの効果は、試行錯誤だ。ゴルフはメンタルのスポーツと呼ばれる。バスケットボールのように相手と接触があるわけではなく、バドミントンのように相手の動きを見てプレーするわけでもなく、ただ止まっているボールを打つ。いかに、スイングの再現性を高めるか。再現性を高めるために、身体の動かし方、メンタルの持ち方を試行錯誤する。この過程は、仕事によく似ている。本を読み、事例を知り、知識を得て、経験を積み、知恵をしぼり、考え得るすべてを使って成果を出していく。
 
トップレベルの選手は、ほとんどの場合、子どものころから努力し、才能を認められプロになっている。それに対し、社会人になってから始めるゴルファーにとって、ゴルフをする目的は、仕事の人間関係で、円滑な関係を築くためだろう。なかには、ゴルフを始めてみたら、その面白さにハマり、道具にこだわり、プロ並みの努力、探求心で協議と向き合いプロを目指すひともいるかもしれないが、そんな人は少数だ。
 
ゴルフをやってもやらなくても、会社の同期連中よりも自分のほうを評価してくれたらいいな」という淡い期待はある。接待ゴルフとまではいかなくても、上司がナイスショットをすれば、見よう見まねで、「ナイスショット!」と声を上げる。同じ成果で、どちらの人材を昇格させるか、迷うようなケースでは、付き合いの良い人材、ヒトトナリを知っている人材が選ばれるのは当然だ。それだけでなく、普段の仕事でも上司に目をかけてもらいやすくなり、アドバイスされやすい関係性が築けていれば、上司の期待する成果を出せる可能性は高くなる。
 
会社員として、最も大切にすべきこと、必要なことは「嫌われないこと」でも、「気に入られること」でも、「信頼されること」でもなく、「上司の求める成果を出すこと」だ。会社員でなくても同じ。個人事業主であれば、「クライアントの求める成果を出すこと」が生き残るための条件だ。
 
がむしゃらに、成果を出すためにできることはすべてやる。成果を出すためにゴルフが効果的であれば、ゴルフを選択する。それだけだ。「あいつ、なんか気に入られようとしてない?」などという外野の声を気にする必要はない。『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』という本がある。そういうふうに思っておけばいい。「そこまでやっていたのか」と周りに言われるくらいの努力をしていれば、それは立派な自己啓発だろう。ゴルフでも、どんなスポーツでも同じ、いや、スポーツ以外でも同じ。時間を無駄にするかどうかは、自己啓発として、人生を豊かにすることができるかは、取り組む姿勢、考え方が決める。
 
さぁ、胸を張って、今日もゴルフに行こう。
 
 
 
 
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2021-04-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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