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映画は何故、映画館で観た方が満足するのか?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:前田悠太郎(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
僕は映画を映画館で観ることが大好きだ。DVDやネットでの配信、テレビ放送での映画も観るが、「映画館で観る」ということには敵わないと思っている。現代では様々な手段で映画を観ることが可能になった。わざわざ映画館まで足を運んで映画を観る人は昔に比べて減ったと言われている。自分の家でリラックスしながら観たいという人。2時間も集中して作品を観ることが嫌だ、出来ないという人も増えているらしい。「映画館で映画を観る」ことの魅力や良さとは何なのか。今回の記事ではいち映画好きの僕なりに語ってみたい。
 
僕にとっての映画館で映画を観たいと思う一番の魅力は、「映画館で観た方が、満足度がより高まるから」である。今までの人生でたくさんの映画を映画館で観てきたが、その多くが見終わった後に十分な満足感を感じることができた。同じ映画をテレビ放送で観るよりも、DVDを買って家でのんびり観るよりも高い満足度であると僕は感じている。その理由のひとつは映画館の席に座って、自分ではコントロールできない状態で集中して観ることができているからだと思う。
僕の場合、家で観ているとついついスマホを確認したり、CMが間に挟まったり早送りや一時停止をしてしまう。お菓子や飲み物を取りに一旦席を離れてしまうなど、最初から最後まで映画が止まることなく、進み続けてエンディングまでたどり着くことはほぼない。つまりしっかりと集中して観ることができていないのだ。何かしらの理由で、途中で集中が切れて意識があっちへこっちへ飛んで行ってしまう。
しかし、これが映画館となると家で観るより、ずっと集中して観ることができるのだ。スマホもほとんど見ることもなく、トイレに立つこともほぼなく、もちろん上映中の映画は止めることができない。家で観ていたら途中でダレてしまうような長さの作品であっても、その長さを感じないくらいにあっという間に物語が進んでいくのである。あっという間に進むということは、それだけ物語を集中して観れているという事である。そしてそれほどまでに集中をしていると、見終わったあとの満足感はより強いものになるのである。
この集中できる理由は、先ほど述べたようにコントロールができないからであると思う。自分で一時停止をしたり早送りなどができないからこそ、見逃すまいという思いでスクリーンに集中するのだと思う。家で自分のペースで観ることができるのも良いが、映画館というコントロールできない自分のペースで観れない場所で映画を観るという事がより満足感を与えてくれると思う。
 
もうひとつ満足度を高めてくれるものがある。それは音響である。自分の家のテレビやヘッドフォンで観て聴いて、というのでは味わうことのできない重要な要素だ。
この音響の重要性を知ったきっかけは、去年(2020年)に『ようこそ映画音響の世界へ』というドキュメンタリー映画を観たことである。この映画は、無声映画の時代からトーキーと呼ばれた音声が付いた映画が生まれた時代、そして現代までの映画の歴史を音響というテーマでまとめた作品だ。『スターウォーズ』や『トップガン』、『ゴッドファーザー』などの往年の名作から、最近の『ワンダーウーマン』など数々の作品を題材にして、さらにジョージ・ルーカスなどの監督たち、音響担当のプロフェッショナルたちのインタビューをふんだんに盛り込んでいる。この映画を観れば映画の音響というものがどんな発展を遂げてきたのか、どれだけ奥深いものなのか、その一部を垣間見ることができる。この映画を観たことで僕は映画音響の奥深さやこだわり、重要性を知ることができた。
たかが音と思って侮ってはいけない。音楽や効果音、登場人物の声などをこだわりを持って作り込み、それを映画館の音響でいかに効果的に流すのか。その聞こえてくる方向や聞こえ方まで計算しつくされた、まさに芸術といえるものだと僕は思った。
例えば、昔映画館では音は一方方向からしか聞こえてこなかった。モノラルというやつである。それがある時期から2つの方向から音を流すことができるようになった。これがステレオである。現在ではさらに複雑な音響設備が映画館には備え付けられているらしいが、この設備と技術によって、映画館で映画を観るとさまざまな音を臨場感たっぷりに楽しむことができる。音楽や効果音が右から左へ移動していく、聞こえる方向や距離感に違いがあるなどを感じ取ることができるのだ。登場人物の声、戦闘機の音、流れる音楽など様々な音がまるで本当にその場にいるような感覚で味わうことができるのだ。
この感覚は僕自身の経験では映画館が一番味わうことができる。ある映画を映画館で観て、のちにDVDで発売したときに家のテレビで見ても、同じような音響の工夫を感じることができなかったということがあった。もちろん家のテレビなどの設備では同じようにすることは難しいが、やはり映画というものは映画館で観ることを前提に作られているのだなと思った。
以上語ってきたように、映画館において音響というものは大変重要で観る人の満足感を大きく左右するものだと言える。その音響のこだわりや良さを実感できるということも映画館で観ることの魅力のひとつである。
 
ここまで2つのポイントから映画を映画館で観ることの魅力について語ってきた。コロナの影響で映画業界は大ダメージを受け大きな危機を迎えた。しかし、去年の後半から今年にかけて、様々な話題作が公開されたり様々な対策を映画館側などが行うことでなんとか持ちこたえていると思う。最近の状況では映画館に足を運ぶ人も減っていってしまうかもしれないが、なんとかそれを乗り越えて映画館に多くの人が安心して集まれる日が来ることを願っている。
これからも映画館で観る映画は僕を楽しく充実させてくれて、満足と思い出を与えてくれると信じている。そんな経験をさせてくれる映画館は僕にとって魅力あふれる大切な場所である。
 
 
 
 
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2021-04-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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