お金にまつわる不思議な話
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記事:松下琴乃(ライティング・ゼミ集中コース)
お金とはなんだろうか。最近、よく思う。今朝、元日銀の方と話をしていたのだが、貨幣というものは幻想でしかないとか、預金そのものがリスクになるという話を聞いた。ひと昔前は、日本円だけを持っていることがリスクだから、米ドルや途上国の通貨を持つなんていうのも流行っていたように思う。今は暗号資産(仮想通貨)らしい。
トレンドである暗号資産を語るまえに、そもそもの起点となっている「お金」に焦点を当てていきたい。お金とはなんだろうという問いを立てた時、100人いたら100通りの回答があるのではなかろうか。そして、お金の使い方も極めて個人の特性が出るものだと思う。
お金という言葉を聞いて、どのようなイメージを持つのかで、その人の生き方や価値観が粗方わかるようにも感じる。
お金は物質的に見ると紙と金属である。単なる紙や金属ではなく、それ以上の価値があると断言出来ているのは、人類が「これはお金だ」という物語を共有しているからであろう。しかし、個人レベルで見ていくと、人それぞれ固有の「お金」にまつわる物語を持っていることに気が付く。その個人の物語から、人生を見つめなおすことも可能かもしれない。
例えば、私は「お金とは巡るもの」という物語を持っている。その影響で、今は金融資産を預金口座に留めておくのではなく、なるべく循環させるように意識を向けている。お金のために仕事をしないスタイルになったのは、この物語が私の内面に形成されたことも大きい。好きな仕事をしていると、自然とお金が巡ってくるという物語を生きていると、不思議なもので、そのような流れになってくる。
また、別の例を挙げると、私の母は「お金はここぞという時に使うものなので、貯めなくてはいけない」という物語を持っているのだが、本当によく貯めているように思う。収入は多くないものの、かなりの割合を貯金に回していたので、還暦になってから現金で家を2軒建てていた。ここぞというところの使いどころが謎なのだが、女一人の貯金で家を2軒建てるのだからたいしたものだ。
お金は汚いものだ。お金の話をしてはいけない。このようなセリフを聞いたことはないだろうか。日本では「お金」というものにネガティブなイメージを持っている人によく出会う。
これまでの話に触れてきて、「お金は汚いものだ」という言葉からあなたはどのようなイメージをするだろうか。
お察しの通り、お金は○○だ!という物語を持っている人は、物語通りの人生を生きることになる。私の主観的な印象だが、ネガティブなイメージを持っている人は、あまりお金に恵まれていない印象がある。我が国はそんな人が多いわけだが、そうすると国レベルでの物語が発動する。事実、日本という国はお金をうまく使うことが出来ていないように思う。海外からはお金の無い国というイメージを持たれてしまっている。
ここまで話をしてきてお気づきの方もいらっしゃるように思うが、実は「お金」には、人の隠れた部分が投影されている。投影は、心理学用語で自分の内面を自分以外の人やモノに映し出すことを指している。人間は自分の人生の中で、ただの1回も自分の顔を見ることは出来ない。鏡や動画では見ることが出来るが、リアルでは不可能だ。そう、人は他者やモノを通してでしか、自分というものを認識できない運命なのだ。
お金は人の生き方、その人が隠していること、素の人間性が投影される。お金は物質的には紙や金属なので、実はとても投影がしやすいものでもある。あなたのお金に対するイメージを思い浮かべてほしい。お金を何に使うのか、どのような使い方をしているのか、そこに意識を向けていくだけで、「自分」というものがありありと見えてくるのではないだろうか。
お金には自分には認識できない隠れたリソースも投影されていたりする。日常生活でのトラブルなどの解決の糸口も隠されていたりする。人間関係の問題も、お金を見つめていくことで、根っこに気が付くことが出来る。
例えば、「お金は汚い」という物語を生きている人がいるとしよう。それが何を意味しているかというと、そのまま「私は汚い」ということになるのである。その人の意識の深いところ、無意識領域では、自分のことを「私は汚い人間である」と思い込んでいるのだ。その思い込みがあると、現実世界では何が起こるかというと、無意識のうちに「汚い人間だと思われないように気を付けて行動しよう」というドライブがかかり始める。汚いと思われないために、見た目を綺麗にしたり、誤解されないように過剰に身の潔白をアピールしたり、他者の汚点を必要以上に攻撃したりする。その結果、様々なトラブルに繋がっていったりするのはよくあることである。
改めて自分を振り返ってみると、最近は「お金は巡るもの」ということで、けっこう自己投資をしているなと気が付いた。このお金がいつかまた、何らかの形で私の元に戻ってくるのが楽しみだ。
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