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メディアグランプリ

「もうあかん、やめます!」の靴屋さんが教えてくれた事


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:モハメド・アリ(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
大阪の有名靴屋さんが閉店した。
その名は「シューズオットー」。
超有名店でありながらその名を知る人はほとんどいない。
しかし、大阪人にこう問いかけるとほとんどの人がわかる「もうあかん、やめますの靴屋さんを知っていますか?」と。
 
その靴屋さんが出来たのは約50年前の話しだ。
紳士用ビジネスシューズや、身長を高く見せることのできる「シークレットシューズ」を中心に販売し、80年代半ばのピーク時には、本店の他に3店舗を展開出来るまでの人気店になっていた。
しかし、90年代のバブル崩壊後に、景気後退の影響で売上が低迷し閉店の危機がおとずれたのだ。
店主は最後に大閉店セールをしようと店頭に「もうあかん、やめます!」と書いた店の半分はあるだろうという大きさの垂れ幕を掲示し「店じまい売り尽くし閉店セール」を行った。
ユニークな宣伝にメディアに取り上げられ連日閑古鳥の鳴いていたお店が瞬く間に「繁盛店」になったのだ。
そう「閉店セール商法」だ。立派な戦術である。
 
味を占めた店主は色々な垂れ幕を掲示した。
「いや、やっぱりやります! どっちやねんセール」
「倒産(とうさん)セール! もうすぐ父だけにね!」
「横綱も、この店も、土俵際。出直しセール」
「格差社会を是正せよ。身長の格差は当店で。人は見た目が9割だから。」
などなど、ユニークな垂れ幕が思いもよらぬカタチで店主を救った。
 
そんな、もうあかん店も店主の体調が原因で本当に「最後の閉店セール」が始まった。
みんなが思った。
怪しい。。。
店主もいつものジーパンの普段着からスーツに着替え「ほんまにやめます」と書いたたすきをかけている。
あ、あ、あ怪しい。。。
いつものごとく、新聞やテレビの報道で連日たくさんの人で大盛況だ。
私は確信した「もうあかん、まだやりよるな」と。
しかし、その度に背が高くなるビジネスシューズを手に取ってしまう自分がいた。
まだやると思ったら買わなくてもいいのに。
 
自分の事は知っている。
「残りわずか」
「限定○○個」
「現品限り」
「ラスト1個」
全部買う~~~~。
しかもそんなに欲しくないのに~~~。
購入して家に帰ってからいつも後悔する。
 
しかし、またやられた「もうあかん靴屋」にいつもの後悔はそこにはなかった。
 
本当に閉店してしまったのだ。
 
いやいや、本当に閉まるのであれば言うてよ!
店主に言うと、いやいや、何回も言うていたし、たすきまで掛けてたやん。
確かに言うましたけど、本気が見えれば見える程、閉店しなさそうだと勝手に決めつけていたのだ。
 
私は決めた、この「閉店セール商法」を自社で取り入れようと。
そう「終わり」の導入化だ。
先ず、取り組んだのは今まで会議のスタート時間は決めるが終わりの時間が不明確な事によっておきる「ダラダラ会議」
終わりを明確にし、一切の延長を許さなかったのだ。
すると、どうだろう。
今までは会議のスタートは緩やかな立ち上がりだったが、「終わり」を取り入れる事によって事前の準備を取り入れるようになり、会議が始まるやみんながフルスロットルだ。
そして、会議の時によく起こっていた「脱線」が無くなっていたのだ。
この会議の進め方によって、従業員が何を今しなくてはならないかが明確になり、やるべき事と今やらなくていい事が明確になり、我々が目指していた「ESUP(従業員満足)」に繋がった。
それを示す指数が「CSUP(お客様満足)」だ。
会社の経営理念は、お客様の~から始まる言葉だ。
間違えではないが順番が違うという私の考えから自店舗での経営理念を、従業員の~からに変えた。
当然、お客様満足度「も」あげる為だ。
色々な取り組みをしてきたが、まさか「もうあかん」の靴屋から自店舗のお客様満足度があがるとは思ってもいなかった。
全ては「終わる」から始まったのだ。
供給多可の時代、色々な会社で色々な人が色々な事を考えて厳しいユーザーのニーズを探して模索しながらベストを尽くされている事だろう。
行き詰まり、もう考えも出てこない事もあるだろう。
そういう時、自分自身にでも、チームにでも、会社でも、ぜひ一度「閉店セール商法」を試してみて下さい。
思いもよらぬ科学反応から、思いも寄らぬルートからかもわからないが、結果的に上手い事行く結果に繋がる事もあるでしょう。
全ては、自分の為に、チームの為に、会社の為に。動機は何でもいいんです。
 
 
 
 
***

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2021-05-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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