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メディアグランプリ

服のレンタルが想定外の楽しみを運んできた話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:綿谷しふみ(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
「いらない物で埋め尽くされている!」引っ越しの準備をしている時、これでもかという程、家の中が要らない物であふれていることに衝撃を覚えた。
 
ざっとゴミ袋にして80袋くらいは廃棄したはずだ。と言っても、わが家がゴミ屋敷だったわけではない。引っ越しを機に必要最低限のものだけ残し、それ以外は断捨離したのだ。
 
断捨離をすると、気持ちがスッキリするという話をよく聞いていたので、きっと気分が爆上がりするに違いないと思っていたのだけれど、爆上がりどころか、不安と罪悪感に悩まされた。
 
「要らない物にどれだけお金をかけていたんだろう」そんな反省と、まだ使えるものを捨てることへの申し訳なさが罪悪感となり心がずきずき痛む。
 
そして、物が減ると不安になることにも驚いた。不要なモノなのに捨てると何故不安になるのだろう。所有物イコール自分の一部であり、はぎとられていくような感覚なのかもしれない。
 
と言っても、捨てるものに愛着なんてまるでなかったのだけれど。
 
要らない物の中には、化粧品の試供品や引っ越し当時、世間で超貴重品となっていた消毒液などそうそうたるメンバーがいた。
 
旅行や何かの時にと、取っておいたものがゴミに変身したのだ。
 
これはとても皮肉な話だ。勿体ないからと取っておいたのに、ゴミになってしまったのだから。
勿体ないお化けがホントにいるのなら、出てきて教えてくれてもよかったんじゃないかと、悪態をついてみたりしたけれど、意味はなく、勿体ないお化けが実在しないことが証明されただけだった。
 
この反省をこめて、それ以後もらったものは、さっさと消費することにした。
 
 
とても不思議な話なんだけど、あれだけ不安と罪悪感を抱えながら断捨離したのに、何を捨てたのかさっぱり思い出せないのだ。
 
何の未練も執着もないものに、心がざわつく心理は一体何なのだろうか。知っている人がいれば、教えて欲しいものである。
 
そして断捨離と引っ越しは順調に終わり何事もなかったかのように、新居での日常が進んでいった。
 
と、言いたいところだけれど1つだけ問題が起きた。
 
そう、その問題とは、服があまりないということ。友人と会う時や出かける時、いつも同じ服なのは、テンションが下がる。
 
「色んなバリエーションの服が着たい!」と思った。けれども何種類も服を買う事になる。しかも買ったとして結局のところ同じ服をローテーションで着ることになるわけで、飽きてしまうし、流行もある。
 
まだ着ることができる服にさよならして新しい服を買うということはしたくない。
 
そんなことをアレコレと考えていた時に、「服のレンタルはどうだろう」と思い浮かんだ。
 
服のレンタルは全てがネットで完了する。出かけて服を選ぶ必要は全くない。好みの服や体型を登録しておけば、毎月服が送られてくるサブスクリプションなのだ。
 
毎月、違った服を着ることができ、買いに行く手間もなければ試着する必要もない。服の数が増えていかないので、収納に悩むこともない。
 
 
これはもう、いいことづくめではないかと何の迷いもなく申し込みボタンを押した。
 
申し込みから待つ事、数日。綺麗にラッピングされた服が自宅に届いた。
 
このワクワク感は何だろう。プレゼントをもらったわけでもないのに、この高揚感。
 
袋を開けて服とのご対面の時がやってくる。胸の高鳴りが自分でも聞こえそうなくらいドキドキしている。
 
待ちに待った服とご対面し心の中でキャーと歓声をあげた。
 
服のレンタルは自分で選んだものが届くのではなく、スタイリストが選んだ服が届く仕組みになっている。
 
なので、毎回どんな服が届くのか待ち遠しく、ワクワクするのだ。これは嬉しい副産物だった。毎月の楽しみができるのは、暗いニュースしかないコロナ禍ではとてもありがたいではないか。
 
嬉しい副産物はこれだけではなかった。毎月どんな服が届くかわからないということは、今まで着たこともないようなタイプの服だってあり得る。
 
毎月がチャレンジと言えなくもない。そのため自然と道ですれ違う女性の服の着こなしや、ショップのディスプレイを観察している自分がいた。
 
しかも、かなり細かいところまでチェックしている。この服にはこういう靴が合うんだとか、アクセサリー類もくまなくチェック。
 
ブラウスを出しているかインしているかなど、瞬時に分析する。今までそんなことしたことなんてなかったのに。
 
レンタルを申し込んだのはどちらかと言えば効率を重視してのことだったのだけど、服のレンタルはマンネリ化した毎日に新しい発見と楽しみをくれた。
 
こんな副産物があるなんて、かなりお得じゃないかと思う。
 
服のレンタルは毎日の生活にマンネリ気味で何か面白いことはないかなと思っている方に特にお勧めしたい「開けてびっくり玉手箱」なのだ。
 
 
 
 
***

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2021-05-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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