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メディアグランプリ

新たなる自己表現を求めて

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:山﨑 堅斗(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
何事も打たれ弱い僕にとって、自己表現こそが心の拠り所である。
理由は単純明快。自分自身のありのままの姿を、自由奔放にさらけ出すことが出来る為、「僕は僕である」という確固たるアイデンティティを築いていけるからである。
運動音痴、非モテ、顔面吹き出物だらけ。大小多数のコンプレックスを抱えていても、自分が自分らしく振る舞える自己表現の場を持っていることは、精神衛生的に健全な方法である。
自己表現の場は、どんなにボコボコにされようと、罵詈雑言のシャワーを浴びようと、揺るぎない自信を保つことが出来るサードプレイスともなり得る。
 
僕の自己表現は演劇である。
中学高校は部活に、大学ではサークルに所属していた。
約10年間、役者に励み、バラエティ豊かな役を演じた。
不良学生から戦隊ヒーロー、愚直すぎるサラリーマンの青年、恋愛に一途な男子学生、極悪非道な政治家、神秘的オーラを放っている神の使いなどなど。思い返すと、どれも個性的で、色々な思い出が詰まった役である。
演じる際、強く意識していたことがある。
それは、思春期特有のモヤモヤや欲求不満を役作りに込めることである。
クラスメイトとの些細ないさかい、定期テストで満足の行く点数を取れなかった悔しさ、アルバイト先で理不尽にも気の強いオバちゃんに怒られたこと、両親とのつまらない喧嘩、どんなに努力してもクラスの女子にモテない事などなど。次々に込み上げてくる怒りやモヤモヤを一挙手一投足の演技にぶつけていた。
そうすることで見えない敵に向かってメラメラと闘志を燃やして舞台に立つことが出来る。最高のパフォーマンスを行う代わりに、ストレスやフラストレーションを思う存分、撒き散らしていたのだ。
この行為こそ至極この上ない快感である。クラスメイト達に普段の自分とは違う姿を見せ、拍手喝采を浴びることは気持ち良い。アマチュアながらも「演劇人」としての自負を持っていた僕は「無敵」だった。
 
しかし社会人となり、演劇を続けることが困難となった。突如として、アマチュア演劇人生に終止符が打たれたてしまった。
仕事が忙しくなり、演劇に使える時間が無くなったのだ。
おかげ様で、自分の拠り所を失ってしまった。自己肯定感メーターがどんどんと下がっていった。
学生時代は勉強が出来なくても、モテなくても、「文化祭の舞台で輝き、全校生徒から喝采を浴びるオレ」という確固たる自分を保てていた。しかし、社会人になってからは「仕事ができる」ことこそが至上命題である。業務でのパフォーマンスが絶対評価となっており、失敗ばかりの僕は自己肯定感をキープすることに苦戦していた。
どこで躓いたのだろうか。1年目からヘマばかりで、3年経っても全く成長しない落ちこぼれとなってしまった。スポットライトを浴びることなく奈落の底に落ち、自己肯定感を完全喪失した。
そして月日は流れ、仕事の裁量や責任感によるプレッシャーが雪だるま式に大きくなっていった。
息が詰まり、自分が壊れていきそうになる。
どうしたら自己肯定感を取り戻せるのだろうか。
何か打開策は無いかと、暗闇の中で、もがき続けていた。
 
そして、一つの結論に辿り着くことが出来た。
演劇に代わる、新たな自己表現の発見。
それはライティングである。
 
きっかけは、偶然吸い込まれるように入った池袋西口の天狼院書店で手にした一枚のビラ、とある店員さんのアグレッシブな勧誘である。ビラには「人生が変わるライティングゼミ」と書いてあった。自己肯定感に飢えていた僕にとってはうってつけだった。
迷わず、僕はライティングゼミの受講申し込み手続きをしてしまった。
 
ライティングこそが、閉塞感を突き破る新たな自己表現であると気づいた。
理由は3つある。
まず、自分の思っていることや考えを好き勝手に書き綴ることが出来る点である。これは演劇での自己表現と同様だ。
次に時間的、空間的制約をあまり受けずに、いつでもどこでも自由に書くことが出来る点である。これは演劇とは大きく異なる。演劇の場合、本番まで発声練習や基礎稽古、セリフの暗唱、舞台稽古、リハーサルなど多くの時間と労力を費やす。一方、ライティングに関してはいつでもどこでもスマホやノートPC、最悪、原稿用紙やノートと鉛筆があれば出来る。多忙の合間を縫って行う趣味として最適であるから、多忙な社会人である僕に適している。
最後に不特定多数の人々に対して自分の思いを伝えることが出来る点も見逃せない。
劇場の場合、限定された空間で、チケットを購入してくれた特定の観客にしか自己表現をすることが出来ない。しかしライティングとなるとSNSやネット上での投稿が可能な為、不特定多数への情報発信が容易だ。内容によっては炎上リスクの可能性もあるものの、沢山の人々に自分の想いを伝えることが出来る、最高の自己表現ができる。
以上より、ライティングは僕にとって演劇に代わる新たな自己表現となり得る。
まだまだ失われた自己肯定感は完全に取り戻せていない。
しかし少しでも書き続けることで自己肯定感を取り戻せるかもしれない。
これからもライティングを諦めずに続けていきたい。
失われた自己肯定感を取り戻す為に。
 
 
 
 
***

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2021-06-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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