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コーネンキはこわくないって本当ですか


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:やすだともこ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
45歳になった。子どもは思春期、私は更年期の入り口である。
 
更年期は、閉経前後10年、一般的には45歳〜55歳ごろを指す。イライラ、頭痛、憂うつ、ほてり、不眠など、いわゆる更年期障害が起こりやすい時期である。女性ホルモンの激減が犯人だ。自然現象なのでだれも止めることはできない。
 
ふつうに考えて、こわい。その年令に差し掛かってしまった。
 
先日部屋の掃除をしてきたら、1冊の本が出てきた。更年期トータルケアインストラクター永田京子さんの『女40代の体にミラクルが起こるちぇぶら体操』(三笠書房)である。2019年に出版してすぐに購入したのに、なんとなく読まずにしまっていた。
 
永田さんとは、産後ケアの教室つながりの友だちの紹介で出会った。2014年、彼女は、「ちぇぶら(現・NPO法人ちぇぶら)」を立ち上げたところだった。40代女性の不調のうったえを多く聞き、更年期ケアの必要性を感じながらも、社会的サポートがあまりにも薄いことに驚き、立ち上げた団体である。ちぇぶら、とは、Change of Lifeからとったという。更年期は人生の転機、新しく始まる人生だとの思いを込めた名前だそうだ。
 
彼女と出会ったとき、私は下の子が0歳。
 
「乳幼児の子育てが一段落したら、更年期」
 
と言われて、高齢出産ぎみの自分を悔いた。そうか、子育てとともに更年期……。つらすぎる。
 
同時に彼女は言った。
 
「でも、ちゃんと知っていれば大丈夫。身体を動かすことも大切。産後と同様にね」
 
女の人生、女性ホルモンに振り回されっぱなしだ。初潮を迎える思春期の不安定さは女性ホルモン量の急激な増加、出産後の子育てパワーと不安定さも女性ホルモン量の波、次は更年期にくる女性ホルモンの激減による未知の不調。思春期と更年期の間は、毎月毎月のホルモンの変化による浮き沈み。
 
うんざりである。
 
しかし、前職で健康関連の本をつくっていたころ、女性ホルモンが人に与える影響を監修の先生方からいろいろ学んだ。自分の努力や意識が足りないんじゃない、身体の機能なんだと。そのおかげで、あ、このイヤな感じホルモンだな、と思えるようになった覚えがある。
 
2回の出産後もそうだった。1回目は産後のホルモンバランスの崩れを理解していなかったがゆえに、産後すぐは辛かった。なんでだれもわかってくれないし、なぜこんなに何もしないのに涙が止まらないんだろう。でも2回目の産後は、ホルモンの仕業を理解していたゆえに、あ、これホルモンのせいだから泣けばいいんだと開き直れた。充実した産休育休を過ごした。
 
この本で彼女は言っている。
 
“更年期と中年の危機への備え。これが本当に大切でした!
1 体の変化を知る
2 体を動かす
3 周囲の理解(伝える)”
 
1は身を持って知っている。仕組みを知り、変化を知っておけば、来たときに、「来たよ来たよ」と余裕が持てる。
 
2は別の意味で感じている。コロナ禍でテレワーク。食べて座って仕事して、食べて寝るだけの1年半。すぐに身体が重くなる今、体を動かさないと、このままどっしりしたおばあちゃんになってしまう。肩こりと腰痛から逃れられない体になってしまう。考えるだけで恐ろしい。それで、今年は10年ほそぼそと続けてきたピラティスの回数を月1回から月6回に増やしたところだ。確かに、動く前は体も痛いしやだなぁなんて思っていても、動かしているうちに気も晴れて、上機嫌になる。家族からも「朝からまたピラティスやったの?」って聞かれるくらいだ。
 
最後の3「周囲の理解」はいちばん難しい。まじめに語る、は実際かんたんなことではない。深刻になりすぎる気がする。気を使われすぎてもめんどくさい。でも、敢えて「いやー、更年期なんすよ! アハハ。だから休みます。あとはよろしく!」で済ませられる人間関係を何もないうちに作っておけばいいのかもしれない。
 
そんなこんなを考えているうちに、気づけば1時間ほどで読了。結果、「更年期には必ず終わりが来る」「更年期をすぎたら、やる気とバイタリティーにあふれる女性は多くいる。なぜなら男性ホルモン量が女性ホルモン量より多くなるから」といった、科学と経験に裏付けられた言葉にものすごい勇気をもらっていた。何も怖がることはない。
 
永田さんが開発した「ちぇぶら体操」も最近少し取り入れ始めた。彼女が更年期の啓発のセミナーを全国で実施するなかで、必ず数分やっているという「忙しい」が言い訳にならない体操である。はじめてから1週間で、ほとんどの人が何らかの更年期症状の軽減が見られているという。部分的にしかできていいないのでまだ効果は未知数。私自身、更年期症状はないものの、何か効果があるかな、と楽しみだ。
 
永田さんの活動が、より多くの女性に届くことを、心から願う。
 
 
 
 
***

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2021-06-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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