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メディアグランプリ

『福岡くん。』にまなぶ、モノづくりに欠かせない3つの共通点


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ロケットえんぴつ(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
福岡で放送されている『福岡くん。』という番組がある。
番組のホームページには、こんな注意喚起がある。
「他県民のみなさまは絶対に見ないでください。時間の無駄です」
 
そう。この番組は、福岡県民のための、超がつくほどのローカル番組なのだ。
正確には『地元検証バラエティ 福岡くん。』というタイトルで、福岡に関するさまざまなことを徹底的に検証していく。
ハッキリいって、とりあげているネタは、ほんとうにどうでもいいことばかり。
けれども、福岡では放送されるたびに、ツイッターでトレンド入りする人気番組だ。
 
私はこの記事で、『福岡くん。』の面白さを伝えたいわけではない。
『福岡くん。』を通して、モノづくりやサービスに欠かせないものを伝えたい。
 
私は、これまで動画編集やデザイン、ライティングなどの勉強をしてきたが、これらを制作するうえで大切といわれているものに、3つの共通点があることに気づいた。
この3つの共通点は、私が学んできたもの以外でも、モノづくりやサービスを提供する側は、必ず考えないといけないものだと思っている。
 
『福岡くん。』をただの視聴者としてみるのではなく、学びの視点からみてみると、この3つの共通点がビシっとはまっていて、とても勉強になる。
 
ターゲットの明確化
 
『福岡くん。』は、「他県民のみなさまは絶対に見ないでください」というくらい、福岡県民向けに作られている。
福岡に数年住んでいるからこそ、共感を得る内容。
“福岡に遊びに来た人”ではだめなのだ。
そこまでターゲットを絞って、大丈夫? と心配になるが、“(福岡に住む)あなたのための番組です。あなたさえ喜んでくれればいいです”という番組の趣旨が伝わってくるので、見ている方は特別感を感じることができる。
また、ターゲットが明確になるからこそ、伝える内容に余計なものがそぎ落とされ、より相手に伝わりやすくなっているのかもしれない。
 
2.日常の小さな共感
 
『福岡くん。』で検証する内容は、毎回絶妙に福岡県民のハートをがっちりと掴んでくる。
言うなれば、それは知らなくてもいいこと。わざわざ自分では調べるなんてしない。でも言われてみれば気になる。調べてくれるなら、それは見てみたい。
例えば、
「シロヤのサニーパン、手がベタベタになる問題」
「食べても減らない牧のうどんの謎」
など、これらは福岡県民であれば多くの人が経験している。
この検証テーマを聞いただけで、思わず吹き出してしまって、「あるある」と共感してしまうのだ。
 
東急ハンズなどにおいてある、「こんなの欲しかった」商品もこれに近いのかもしれない。
日常のモヤっとすることを解決するための商品だからこそ、消費者の共感をつかんで、爆発的にヒットしているのではないかと思う。
 
予想を超える
 
『福岡くん。』のすごいところは、私の心を読んでるの? と思うくらい、視聴者の考えを読み取り、なおかつ予想以上の答えをくれるところだ。
 
番組で「外尾悦郎さんの作品」について検証した回がある。
外尾悦郎さんは、バルセロナにある、いまだ建築中の世界遺産「サグラダ・ファミリア」の主任彫刻家。福岡出身である彼の作品が、なんと福岡の公園にあるという噂から検証が始まる。
 
番組は「街の人への聞き込み」→「作品を発見」→「作品の解説」という展開をしていく。
「作品の解説」になったとき、私が予想していたのは、作品を知る関係者による説明だった。
 
ここで『福岡くん。』は私の予想を、大胆に裏切ってくれた。
バルセロナにいる、外尾悦郎さんにテレビ電話で取材をしたのだ。
こんな(という言い方をしたら悪いが)地方のローカル番組が、いくら故郷とはいえ、あのサクラダファミリアの主任彫刻家に直接インタビューしたことに驚いだ。外尾さんも、とても気さくに、とても丁寧に作品に込められた思いと、福岡への愛情を語ってくれた。
福岡県民にとってこれ以上の贅沢はないだろう。
 
ここでは詳しく書かないが、番組はこの外尾さんの解説をきっかけに、番組スタッフによる「みんなの願いをかなえるための検証」、「外尾さんからのとんでもないサプライズ」など、次々に予想を超える展開をしていく。
 
『福岡くん。』は、私の心を読んだように展開し、私の予想をいくつも超えてきた。
予想を超えるたびに、期待も大きくなっていくのに、ちゃんとそれを超える展開が待っている。
番組を見ている私は、その巧みな展開に、驚き、落胆し、笑い、感動と、感情が振り回されっぱなしだが、それが心地よく、見終わったあとの満足感が、ひとつの大作を見たときのようだった。
 
ここまでを振り返ってみると、モノづくりやサービスに欠かせない3つの共通点は、「プレゼントを贈る過程」に似ている。
ターゲットの明確化 → 「プレゼント」を送る相手を決める
2.日常の小さな共感 → 相手が日頃、考えていることを逃がさず捕まえる
3.予想を超える → サプライズを準備する
 
送る相手のことを真剣に考えて選んだプレゼントだからこそ、受け取った相手は笑顔になって、幸せを感じてくれる。
だから3つの共通点は、モノづくりやサービスに大切とされているのではないだろうか。
 
いつも福岡県民のために最高の「プレゼント」を提供してくれる『福岡くん。』
私はこれからも『福岡くん。』から学んでいきたい。
 
 
 
 
***
 
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2021-08-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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