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ガリガリ体型を脱出するまでのお話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:ぬもさん(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
「細いですね」
 
第一印象でよく言われる言葉だ。
私の足元からお腹、胸、腕、顔をジロジロと見ながらそう言うのだ。本当に羨ましそうに見てくる人もいれば、私の腕を握って「折れちゃいそうですね」と骨董品のように扱いながら言う人もいる。
 
小さい頃の私は、大人になったら女性は皆、峰不二子のようなナイスバディになるのだと思っていた。胸が大きく膨らみ、ウエストは細く、柔らかくて曲線のあるスタイルが憧れの女性像だった。
しかし、中学生・高校生と成長していくにつれて、憧れの女性像からどんどんかけ離れていった。体重は平均よりもマイナス8kg以上も少なく、腕はほぼ骨と皮の状態で、肋骨はうっすらと浮き出ている。もちろん胸もほとんどない。
この情報だとまるでミイラのようなイメージを与えてしまうが、体が細いだけで、健康状態はいたって良好だ。ただ肉が体につきにくいだけなのだ。
 
憧れの女性像を諦めきれず、社会人になって太ることを決意した。
とにかく太るためには食べなくてはと思い、食べる量を増やした。少食だった私が1.5人前の定食を無理しながら食べるようになった。
「大食いファイターでも目指しているの?」
「いや、違うけど……」
太りたいから食べているなんて言えなかった。周りの同僚はダイエットをしている子が多く、「太りたい」と言っても理解されないと思ったからだ。言えば笑われるのではないかと恥ずかしささえ感じた。それからは、こそこそと太ることに勤しむようになった。
 
デブエット(太ることを意味する言葉)をしている人は少数派だ。私と同じようにひっそりと行なっている場合も多いため、検索しても筋肉ムキムキになる方法ばかり出てきてしまう。単純に太るための方法はなかなかヒットしない。
そんな中、1件のブログを見つけた。私と同じような悩みを持つ男性が、半年で12kg太った成功体験が綴られていた。そこには「食べるだけじゃ太らない」と記載してあり、目から鱗の情報ばかりだった。そこにはこう記されていた。
 
①デブエットには自己分析が重要
②脂質ではなく糖質を摂る
③食事の回数を増やす
 
私にとってデブエットは富士山に登るのと同じようなものだ。ガリガリ体型を脱するという頂上を目指していく。頂上までの道のりは平坦ではない、初めての挑戦であれば尚更だ。
私はブログからの情報をもとに、一つ一つ挑戦してみることにした。
 
①デブエットには自己分析が重要
自分の基礎代謝を知ることが登竜門だ。1日の消費カロリーを知り、その値よりもエネルギーを摂取することで太ることができる。
私はデスクワークが中心で運動もほとんどしていない。このような場合、1日2000kcalが必要なのだそうだ。しかし、食べたもののカロリーを調べながら計算していくと、1300kcal程度しか摂取していなかった。食べていても痩せてしまうはずだ。
 
②脂質ではなく糖質を摂る
生クリーム入った甘いデザートや揚げ物はたった1個で400~600kcalあるものも多い。カロリーが不足している私にとっては1個食べれば補えるのでつい手を出したくなる。しかし、高カロリーなもの(脂質)は簡単に太れるが、筋肉などに変わりにくく、不健康体型になりやすいらしい。食べるなら、パワーの源にもなるご飯・バナナ・うどんのような炭水化物(糖質)がおすすめだ。
 
この時点でやっと登山に必要な装備と地図が揃った。後は山頂に向かって五合目・六合目と登っていくのみだ。いざ、出発!
 
③食事の回数を増やす
1回分の食事量を増やせばいいだけなのだが、少食の私には厳しい条件のため間食を増やした。でも、おにぎりなどを食べていると周りからの目線が気になってしまう。そこで、普通の飲み物を飲んでいるように見えるプロテインを摂取して補った。
一見簡単そうに感じられるが、実際は辛かった。常に胃が満たされているため苦しさと戦っていた。
 
苦しさと戦いながらも、体重は少しずつ増加していった。頂上へと一歩一歩近づいていく。それに合わせて私の体型にも変化が現れた。浮き上がって見えた肋骨周りにお肉がつき始めたのだ。若干だが、胸も大きくなった気がする。
 
しかし、体重が4kg増えたところで増加傾向がストップした。食べる量を増やしても体重は一定の値を保ったままだ。ここまでしか増やせないのだろうか。
諦めかけた時、なんとなく見ていたYoutubeに目が止まった。
「脂肪は筋肉よりも軽い」
衝撃だった。体についているお肉に重さの違いがあるとは知らなかった。筋肉の方が重いのならば、体の脂肪を筋肉に変えれば体重を増やすことができる。しかも、筋肉にすることで体も引き締まり、美しいラインになる。いいことばかりじゃないか!
 
1日10分、筋トレをするようになった。パーツごとに筋トレするのがいいと言っていたので、月曜日は腕立て、火曜日は腹筋、水曜日は太ももといったように曜日ごとに変えていった。すると3週間くらい経った頃、体重がまた増加し始めた。微増ではあるが効果が出ている。
 
デブエットを始めてから8ヶ月経った現在、体重はプラス6kg増えた。身長に対しての平均体重まであと2kgくらい差があるものの、見た目は明らかに変わった。
ガリガリだった体系はいわゆる普通の体型になった。小さい頃憧れていた峰不二子とはかけ離れているが、初対面の人に「細いね」と言われることはなくなった。普通の女の子として接してくれているのが嬉しい。
まだ山頂までは上り詰めていないが、これからも理想の女性像を目指して体磨きを続けていきたい。そして、山頂でしか体験できないような素晴らしい光景を得てみたい。
 
 
 
 
***
 
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2021-10-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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